摩擦音
摩擦音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/16 08:52 UTC 版)
「インド・ヨーロッパ祖語の音韻」の記事における「摩擦音」の解説
PIEの唯一の確実な摩擦音である *s は歯擦音であり、その音声的実現は [s] から [ɕ] あるいは [ʃ] の範囲だったと考えられる。*s には有声化した異音 *z があり、*nisdós「巣」のような単語でみられる同化に現れる。これは一部の子孫言語では音素化される。一部のPIEの語根は *s が語頭に出現する異形態を持ち、このような *s は可動的s(s-mobile,定訳を知らない)と呼ばれる。 「喉音」は摩擦音であったかもしれないが、音声的実現に関する合意は存在しない。
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摩擦音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 21:59 UTC 版)
「インド・ヨーロッパ祖語」の記事における「摩擦音」の解説
s、および有声音の異音としてのz。喉音理論によれば、いくつかの摩擦音があったとされるが、実際の音価については意見の対立がある。また、tおよびd音の異音としての摩擦音þ、ðも存在していた。
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摩擦音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 15:20 UTC 版)
[s]・[z]は通常s・zと書かれる。後者はゲルマン語派の*zに相当し、rまたは、他のゲルマン語派の黙音が起源である。zが語尾に位置する場合には、通常無声化してsとなる。例)saíhs [sɛhs](英:six「6」)、máiza [mɛːza] (英:more 独:mehr「~より多くの」) ・máis [mɛːs](英:more, rather「さらに多くの」)。 [ɸ]・[θ]はそれぞれ無声両唇摩擦音と無声歯摩擦音であり、通常f・þと綴られる。前者については、不安定な発音[ɸ]は[f]になることと関係がある。f・þはb・dに由来するものである(語尾に綴られた場合は無声化し、接近音化する)。例)gif [giɸ](英:give (imperative)「(命令的に)与える」、不定詞はgibanとなる。独:geben)、miþ [miθ](古英語:mid 独:mit「いっしょに」)。 [h]はhと書かれる。例)haban(独:haben「~を持つ」)。おそらく、語尾に位置した場合にも発音されたと思われる(/g/は[x]ではなくgと書かれ、hとは書かれなかった)。例)jah [jah](独、スカンジナビア諸語:ja「はい」)。また、別の子音に続く前に、おそらく異音[x]を持っていたと思われる。現代のゲルマン語派諸語は[k]のまえに/s/を置き、ドイツ語においては[x]の前に[t]を置く(スカンジナビア諸語では、htはttと変化する)。例)saíhs [sɛhs] / [sɛxs](英:six 独:sechs [zɛks] 瑞 sex [sɛks]「6」)、ahtau [ahtɔː] / [axtɔː](英:eight 独:acht [axt] 瑞:åtta [ɔtʰa]「8」)。 [x]は/g/の、語尾または無声子音の後の異音である。これは常にgと書かれる。例)dags [daxs](英:day 独:Tag「日」)。いくつかのギリシア語からの借用語には、xの特別な使われ方を見ることができる。これはギリシア文字χから取られたものである。例)Xristus [xristus](英:Christ 希:Χριστός「キリスト」)。この場合はkを表している可能性がある。 [β]・[ð]・[γ]は有声摩擦音で、母音の間にのみ見つかる。これらは[b]・[d]・[g]の異音であり、書かれる際には区別されていない。[β]はもっと安定した唇歯音の[v]になり得る(構音強化 en)。これらの音素は通常、ゲルマン語派言語の研究に基づきƀ・đ・ǥと表記される。例)haban [haβan](英:to have「~を持つ」)、þiuda [θiu̯ða](英:people 古スカンジナビア語:þióð, 独:Deutsch→英:Dutch)、áugo [auγoː](英:eye 独:Auge「目」)。 ƕ(hwまたはhvと転記される)は[x]に対応する唇口蓋音で、インド・ヨーロッパ祖語の[kʷ]から派生した。これはおそらく[ʍ](無声の[w])と発音され、これは英語の多くの方言における[wh]に同じである。例)ƕan [ʍan](英:when)、ƕar [ʍar](英:where)、ƕeits [ʍiːts](英:white)。
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