破裂音
(閉鎖音 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/27 13:09 UTC 版)
破裂音(はれつおん、英語: plosive)とは、気流が声道のどこかで一度遮断された後、閉鎖された通り道を一気に開放することにより作られる音[1]。鼻腔と口腔の双方の通気を同時に完全閉鎖するように、喉頭部または声門を閉鎖するか、あるいは口蓋帆を上げて鼻腔内を通る声道を閉鎖した上、口腔内の上下の調音器官を密着させて口腔内の声道も閉鎖することによって、閉鎖位置までの気圧を高め、その閉鎖を開放することによって発生する音(子音)のクラスを指す。
- ^ a b 加藤重広 & 安藤智子 2016, p. 24.
- ^ a b 出典: 国際音声記号#IPAチャート、肺臓気流子音表、1行目
- ^ 服部四郎『音声学 カセットテープ, 同テキスト付』岩波書店、1984年(原著1950年)、12, 4頁。
- ^ Ladefoged, Peter (2001). A Course in Phonetics (Fourth ed.). Heinle & Heinle. pp. 10, 147-149. ISBN 0155073192
- ^ 参照: 国際音声記号#IPAチャート
閉鎖音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 15:20 UTC 版)
無声閉鎖音の[p]・[t]・[k]は、普通にp, t, kで発音される。たとえば、paska [paska](英:Easter 希:πάσχα「イースター」)、tuggo [tuŋgoː](英:tongue「舌」)、kalbo [kalboː](英:calf「子牛」)。閉鎖音は(非音韻論的には)おそらく現代ゲルマン語群風に発音される([pʰ]・[tʰ]・[kʰ])。従って、高地ゲルマン語における第二次子音推移が前提の音声であると考えられる。 文字qはおそらく無声唇軟口蓋閉鎖音(en, 唇音化した無声軟口蓋閉鎖音)[kʷ]:[kʷʰ]と思われるが、これはラテン語の[qu:]と似ている。例えばqiman [kʷiman] (英:come「~に来る」)。後のゲルマン語族では、この音は無声軟口蓋破裂音と両唇軟口蓋接近音を併せたもの(英:qu)となったか、または単純に無声軟口蓋破裂音(英:c, k)となった。 有声閉鎖音[b]、[d]、[g]は、それぞれb, d, gの文字の通りである。他のゲルマン語派言語と判別するべき点として、ゴート語においては、これらの音の位置はおそらく語頭、および鼻音の後に位置された。他の位置では、これらは破擦音の異音になった。語末および無声子音の後では、これらも無声化されたと思われる。例)blinds [blints](英:blind「盲目」)、lamb [lamp](英:lamb「子羊(の肉)」)。 有声唇軟口蓋閉鎖音(唇音化した有声軟口蓋閉鎖音)[gʷ]が存在した蓋然性が高い。これは二重子音gwとして表記され、鼻音の後に位置した。例)saggws [saŋgʷs](英:song「歌」)。また、ゲルマン語派*wwの通常の発音よりも長くなる場合もある。例)triggws [trigʷːs(英:true 独:treu 瑞:trygg「真実の」または「誠実な」)。 同様に、ddj(のちにゲルマン語派の*jjとなった)は有声硬口蓋閉鎖音[ɟː]として発音される。例)waddjus [waɟːus](英:wall 瑞:vägg「壁」)、twaddje [twaɟːe](英:two (genitive)「第二格」)。
※この「閉鎖音」の解説は、「ゴート語」の解説の一部です。
「閉鎖音」を含む「ゴート語」の記事については、「ゴート語」の概要を参照ください。
「閉鎖音」の例文・使い方・用例・文例
閉鎖音と同じ種類の言葉
- 閉鎖音のページへのリンク