臥薪嘗胆とは?

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臥薪嘗胆

読み方:がしんしょうたん

臥薪嘗胆の意味、語源

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)とは、将来目的成功のために長い間苦心苦労重ねることを意味する四字熟語。臥薪嘗胆は、「(たきぎ)の上に臥(ふ)し寝る」こと、「苦い胆(きも)を嘗(な)める」ことを語源としているが、その言葉古代中国歴史書である「十八史略」の中の「春秋戦略」に見え故事由来している。以下は、そのあらすじである。

春秋時代において敵対関係にあった呉と越であったが、呉王の闔呂(こうりょ)は越王の勾践こうせん)に討たれてしまう。闔呂の息子夫差(ふさ)は、父の仇を討つべく固いの上で寝る日を繰り返すことで勾践への復讐心を燃やし、ついに3年後に勾践を破った。勾践夫差馬小屋番人として苦労することとなり、越に帰国後、苦い肝を嘗めて呉への復讐心忘れないようにした。そして、勾践は越の兵を集め、ついに20年後に呉の夫差に対して大勝収めた。

夫差は「臥」して、勾践は「嘗胆」することで、自らに苦労を強いることと引き換えそれぞれ越と呉に対す復讐心を燃やしたことがわかる。臥薪嘗胆という言葉の字面だけではその意味を把握しづらいが、このように由来となった故事確認することで意味を理解することができる。

臥薪嘗胆の使い方、用例

臥薪嘗胆の使い方理解するためには、使う相手どういった状況にあるのかを把握する必要がある。つまり、「将来成し遂げたい目標」があり、「その目標達成するために日々苦労重ねている」という状況が必要である。この状況こそが、まさに「臥薪嘗胆」が意味するところである。例えば、「辛い仕事でも将来出世のために臥薪嘗胆の思い頑張る」といった用例挙げることができる。

臥薪嘗胆の使い方としてわかりやすい例が、日清戦争後の日本である。日本日清戦争での勝利によって遼東半島獲得できるはずであったが、ロシア・フランス・ドイツから遼東半島清に返還するよう圧力を受けた。日本強国である三国には逆らえないと考えあえなく遼東半島清に返還することとなったが、三国干渉中心であったロシアすかさずこの遼東半島我がものとしてしまった。このロシア行為大きな屈辱感じ日本国民の間では「臥薪嘗胆」の言葉流行した。日本は、大国ロシアへの復讐心を燃やし、その10年後の日露戦争での勝利に繋がっていったのであるこのように辛苦舐めロシアへの対抗心を燃やしていった当時日本状況は、まさに臥薪嘗胆の典型的使い方と言えるだろう。

臥薪嘗胆の類語

臥薪嘗胆と似たような意味を持つ類語多く存在する。「座懸胆(ざしんけんたん)」や「漆身呑炭(しっしんどんたん)」はその例であり、この2語はどちらも故事由来している。「座懸胆」は「硬いの上座り枕元に苦い肝を懸けて寝起き舐める」ことを、「漆身呑炭」は「身体に漆を塗り、炭を呑む」ことを意味しどちらも仇討ちなどの目的のために苦労耐える」という意味をもつ点で臥薪嘗胆と共通している。

日常的によく使うわかりやすい言葉では、「名誉挽回」や「汚名返上」といった言葉が臥薪嘗胆に近い意味をもつ類語と言えるどちらも一度評価が下がっており、元と同等評価にまで回帰させる」という意味をもっているが、いずれにしても将来成功夢見屈辱苦労耐えるという点では同じ意味であり、苦しさ耐え忍ぶ重要性私たち教えてくれる言葉である。しかし、「名誉挽回」や「汚名返上」には苦しみ耐えるというニュアンス多少小さくなっているため、耐え忍ぶという点を強調したい場合には「臥薪嘗胆」を使う方がよい。

がしん‐しょうたん〔グワシンシヤウタン〕【×臥薪×嘗胆】

[名](スル)《「史記」越王勾践世家にある故事から》復讐(ふくしゅう)を心に誓って辛苦すること。また、目的遂げるために苦心し、努力重ねること。

[補説] 中国春秋時代、呉王夫差(ふさ)が父のかたきの越王(えつおう)勾践(こうせん)を討とうとして、いつも(たきぎ)の上に寝て身を苦しめ、またその後夫差敗れ勾践が、いつか会稽(かいけい)の恥をそそごうと苦い胆(きも)を嘗(な)めて報復の志を忘れまいとしたという。


がしん‐しょうたん グヮシンシャウタン 【臥薪嘗胆】

〔名〕 (中国春秋時代、越(えつ)との戦争敗死した呉王闔閭(こうりょ)の子夫差は、父の仇忘れいために中に臥して身を苦しめ、ついに越王の勾践(こうせん)を降伏させた。一方勾践ゆるされると、苦い胆を室にかけてそれをなめては敗戦恨み思い出して、ついに夫差を破ってその恨みを晴らしたという「十八史略春秋戦国・呉」にみえる故事から) 仇を報いたり目的成し遂げたりするために、艱難辛苦をすること。

商業史歌(1901)〈田口卯吉三四日清の役終へし後 連戦勝利の喜び遼東還付怒りとは 一時に脳を刺撃して 臥薪嘗胆(グヮシンシャウタン)声高唯々感情走りけり」

[語誌](1)勾践が胆をなめて恨み忘れぬようにしたという「嘗胆」の故事は、「史記‐越世家」「呉越春秋にみえる。「臥薪嘗胆」の語は、「蘇軾‐擬孫権曹操書」の文中にあるものの、「臥」の故事についての「十八史略以前典拠不明
(2)日本では、日清戦争後に遼東半島領有めぐって三国干渉が行なわれた際、世論合い言葉として流行した。


臥薪嘗胆

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 18:33 UTC 版)

臥薪嘗胆(がしんしょうたん)は、復讐を成功するために苦労に耐えるという意味を持つ、中国故事成語である。紀元前5世紀のの国家間の戦争に由来する。この成語の現在確認できる初出は、「嘗胆」のみならば『史記』巻41越王勾践世家であるが、「臥薪嘗胆」と揃った形では蘇軾1037年 - 1101年)の詩『擬孫権答曹操書』中の句「僕受遺以来、臥薪嘗胆』(11世紀後半に成立)に求められる。明治時代日本において、三国干渉が発生した時に、ロシア帝国に復讐するために耐えようという機運を表すスローガンとして広く使われた。




「臥薪嘗胆」の続きの解説一覧

臥薪嘗胆

出典:『Wiktionary』 (2015/09/06 13:12 UTC 版)

成句

(甞)がしんしょうたん

  1. 悔しさ堪え再起期すること、に臥し胆を嘗める

出典

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