何のとは?

なん‐の【何の】

代名詞「なに」に格助詞「の」の付いた「なにの」の音変化

【一】[感]軽く否定したり受け流したりするときに用いる語。「何の、これしき」「何の、大丈夫だ

【二】連語

いかなるどういう。「いったい何の意味があるのか」「何の因果か」

(あとに打消しの語を伴って

㋐まったく。「何の苦もなくやってのける」「何の役にも立たない」

それほどの。「何の気なしに話す」「何のことはない

強く反発否定する気持ち反語的に表す。どうして。「酒なくして何の人生ぞ」

「—戸外へ出すものか」〈鏡花琵琶伝

(「…のなんの」の形で)

同類事柄いろいろと付け加える意を表す。「主婦炊事だの何のと忙しい」

㋑上に付く語を強調する意を表す。「痛いの何のって、涙が出たよ」


なに‐の【何の】

連語代名詞「なに」+格助詞「の」》

何々の。なんとかいう。

「—前司にこそは、などぞ必ずいらふる」〈・二五〉

どんな。いかなる

「—面目にてか、また都にも帰らむ」〈源・若紫

打消し反語の意で)何ほどの。どれだけの。

「—咎(とが)か侍らむ」〈源・夢浮橋

「—かたき人にもあらず」〈和泉式部日記

副詞的に用いて

㋐どうして。なんで。

荒磯はあされど—かひなくて潮に濡るるあまの袖かな」〈更級

なんという

「されば—よきこと思ひて」〈伊勢・六五〉


ど‐の【何の】

連体はっきりと限定できないもの、明らかでないものをさす。「何の子と何の子が仲良しなのかわからない」「何の問題から手をつけようか」


ど‐の【何━】

連体

複数のものからの選択程度について限定できないことを表わす

平家13C前)八「どの勢の中へかいると見つる」

② (「どの…も(にも)」の形で) どれと限定することなくみんな、の意を表わす

史記抄(1477)一二「どの伝にもある事ぞ」

③ (「どの顔で」「どのつらで」などの類の表現で) 相手行動ののしる時に用いる特殊な表現

浄瑠璃生玉心中(1715か)上「辻嘉平次盗人のかたりのとはどの頬桁(ほうげた)でぬかいた」


なに‐の【何━】

連語〕 (「の」は格助詞

① (打消または否定的言辞伴って用いて) さしてとり上げるに及ばない事柄問題になっていることへの、疑念軽視反発感情表わすなんたる格別の(…ではない)。

万葉(8C後)一一・二五八二「あづきなく何(なにの)狂言(たはこと)今更童言(わらはこと)する老人にして」

② (反語表現用いて自分判断反しない事態が、逆に意に反するように見え、または言われなどする時、そのような誤った見方排する感情表わすいやいやむしろ。どうしてどうして

伊勢物語(10C前)六五「この女思ひわびて里へ行く。さればなにのよきこと思ひて、いき通ひければ」


なん‐の【何━】

1連語〕 (「なにの」の変化したもの

事物事態実質内容不定不明なものを指示する。どういう。どんな。

正法眼蔵123153行持下「説得甚麽(ナンノ)法

反語表現用いて事物事態容認、あるいは肯定できない気持表わす。いったいどういう。

*金刀比羅本保元(1220頃か)中「兵共ありとも何(ナン)の詮かはあるべきとおぼしめされつれ共」

否定表現用いて全面的否定表わす。どんな。どのような

*虎明本狂言武悪室町末‐近世初)「思ひのほかなんのざうさもなふ 一刀にてしとめて御ざる」

2 〔副〕

事物事態納得しがたい気持表わす。どうして(…しようか)。なぜまた(…なのか)。

浮世草子好色一代男(1682)七「何国へと申せば、我庵は、と許云捨て別れ侍る。なんの宇治へは行くまじ」

事物事態が、たいしたことでないと、それを見くびったり相手のことばを否定したりする気持表わす

滑稽本浮世床(1813‐23)初「其時熊さん少しも騒がずサ。なんの、だらしもねへくせに」

③ (連語なんのかの」の略されたものから)

(イ) (「…のなんのと」の形で) 同類の物を不定のまま列挙するのに用いる。

浄瑠璃心中刃は氷の朔日(1709)上「引き日のなんのと、てっきり七両は入りましょう

(ロ) (「…のなんの」の形で) 同類事態列挙する形で、上の事態強調するのに用いる。

吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉八「騒々しいの何のって、碌々勉強出来やしない




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