きも【肝/▽胆】
読み方:きも
5 思慮。くふう。
い【▽胆】
たん【胆〔膽〕】
たん【胆】
はら【腹/×肚】
読み方:はら
[名]
1 動物の、胸部と尾部との間の部分。胴の後半部。また、背に対して、地に面する側。人間では、胸から腰の間で中央にへそがある前面の部分。横隔膜と骨盤の間で、胃腸のある部分。腹部。「魚の—を割く」「中年になって—が出てきた」「—の底から声を出す」
3 (「胎」とも書く)母親が子を宿すところ。母の胎内。また、そこから生まれること。「子が—にある」「同じ—から生まれる」
4 (「胆」とも書く)
㋐考えていること。心中。本心。また、心づもり。「口は悪いが、—はそれほどでもない」「自分一人の—に納めておく」「折をみて逃げ出す—らしい」
㋑胆力。気力。また、度量。「—の大きい、なかなかの人物」「少しくらいのミスを許す—がなくては勤まらない」
6 物の中ほどの広い部分。また、ふくらんだ部分。「徳利(とっくり)の—」「転覆した船が—を見せる」
[接尾]助数詞。魚の卵巣、特に食用のはららごを数えるのに用いる。「たらこ二(ふた)—」
[下接語] 赤腹・朝腹・裏腹・片腹・業(ごう)腹・下腹・白腹・空き腹(ばら)後(あと)腹・追い腹・扇腹・男腹・女腹・陰腹・亀(かめ)腹・粥(かゆ)腹・下り腹・小腹・先腹・里腹・地腹・自腹・渋り腹・蛇(じゃ)腹・皺(しわ)腹・太鼓腹・茶腹・詰め腹・冷え腹・脾(ひ)腹・太(ふと)腹・船(ふな)腹・布袋(ほてい)腹・負け腹・水腹・虫腹・むしゃくしゃ腹・無駄腹・餅(もち)腹・自棄(やけ)腹・雪腹・湯腹・横腹・脇(わき)腹(ぱら)朝っ腹・金(きん)腹・銀腹・空きっ腹・中(ちゅう)っ腹・土手っ腹・太っ腹・向かっ腹・自棄(やけ)っ腹
胆嚢
(胆 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 15:56 UTC 版)
胆嚢 | |
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胆嚢(Gallbladder)の位置
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ラテン語 | Vesica biliaris |
英語 | Gallbladder |
器官 | 消化器 |
動脈 | 胆嚢動脈 |
静脈 | 胆嚢静脈 |
神経 | 腹腔神経節 迷走神経[1] |
胆嚢(胆囊、たんのう、英: gallbladder)は、消化に必要になるまで胆汁を蓄積するセイヨウナシ形の器官。胆管(胆道)によって肝臓と十二指腸に接続している。
解剖学
すべての哺乳動物に胆嚢があるというわけではない。例えば、ラットやウマは胆汁の貯蔵に専門化した器官を持っていない。
胆嚢は胆嚢管を通して主な胆管に接続する。主な胆道は肝臓から十二指腸まで続く、そして事実上、胆嚢管は胆嚢の入り口と出口すなわち「袋小路」である。
胆嚢は中鎖骨線 (MCL) と幽門横断面の9番目のあばら骨の先との交差点の皮膚の下にある。
胆嚢動脈・静脈により血液が供給され、平行して胆嚢管が走る。胆嚢動脈は非常に様々で、胆嚢摘出術の際の結紮・切除の方法も異なってくる。
顕微解剖学
胆嚢では、上皮の内張りの中の袋である憩室(ロキタンスキー・アショフ洞と呼ばれる)が特徴的である。上皮の下に、コレシストキニンに対応して収縮する筋肉の壁が支える結合組織の層がある。

肝臓、右肝管、左肝管、総肝管、胆嚢管、総胆管、胆嚢、オッディ括約筋、ファーター膨大部、膵管、膵臓、十二指腸
機能
胆嚢は肝臓で分泌される胆汁を蓄積して濃縮し、食物が十二指腸に入ると、物理的刺激によりコレシストキニン (CCK) が分泌され、これが胆嚢を刺激して胆汁を放出する。
疾患での役割
胆石症
最大25%の人間が、コレステロール、レシチン、および胆汁酸で構成された胆石を持つ。これらは通常、食事と関係して、胆嚢収縮と胆石が胆管を通り抜けることで、疝痛を引き起こす場合がある。また微小な胆石が多数発生する症状を胆砂(症)と呼ぶことがある。外科手術(胆嚢摘出)が最も一般的な胆石の根治治療法である。そして腹腔鏡下でそれを実行することができる。実際、胆嚢摘出は腹腔鏡手術で最も多くの適用される手技の1つである。
胆石症の増加するリスクで伝統的に考えられた次の5つのFに当てはまる人々である:
胆嚢炎
急性或は慢性の胆嚢の炎症が腹痛を引き起こす。急性胆嚢炎の症例の90%は胆石の存在によって引き起こされる。
総胆管結石切除
胆石が総胆管を塞ぐと、重度の胆汁鬱帯を引き起こす。患者は肝臓細胞の損傷とその結果に伴う黄疸とを引き起こす。医学的には緊急治療が必要で、内視鏡下或は開腹手術が施される。
胆石性イレウス
大きい胆石、即ち胆石性イレウスによるまれな臨床の実体に腸閉塞症がある。この状態は長年の胆石患者で進行し、胆嚢が消化管と癒着した上で瘻管を形成する。大きな石は、瘻管を経由して腸へ入り、一般に、トライツ靭帯か回盲弁のあたりの2箇所の狭くなった地点で腸を塞ぎ腸閉塞となる。治療法は外科手術である。
胆嚢癌
胆嚢癌はまれだが、重大な癌の形式でもある。生検結果は、通常悪性腺腫である。胆嚢癌は「磁器様胆嚢」としてレントゲンで表れることもある。胆嚢癌は一般には、予後はよくない。
クールボアジェ徴候
クールボアジェ徴候とは3管合流部以下の胆管の閉塞による胆嚢の腫大を指す。クールボアジェ徴候は黄疸を伴い、原因には膵臓癌、胆嚢癌などの悪性腫瘍、胆石による胆管の閉塞がある。胆嚢の腫大は、胆汁が胆嚢に蓄積することによる。
薬用
クマの胆嚢は「熊の胆」と呼ばれ、漢方薬として重要視される。いわゆる臥薪嘗胆の胆がこれである。サルのものが代用とされたこともあり、龍宮伝説に乙姫の病気を治すためにクラゲがサルの肝を取りに行く話がある。
関連画像
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胆嚢
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胆嚢周辺の消化器官
脚注
- ^ Ginsburg, Ph.D., J.N. (2005-08-22)."Control of Gastrointestinal Function",in Thomas M. Nosek, Ph.D.: Gastrointestinal Physiology, Essentials of Human Physiology. Augusta, Georgia, United State: Medical College of Georgia, p30. Retrieved on 2007-06-29.
関連項目
- 磁器胆嚢 - 胆嚢の石灰化によって起こされる。
- ミリッツィ症候群
外部リンク
胆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:31 UTC 版)
決断や勇気を主る 精汁(胆汁)を蔵する 奇恒の腑の一つ 「中正の官」と呼ばれる。 五行は木で、肝に対する。 経は足の少陽胆経(あしのしょうようたんけい)
※この「胆」の解説は、「五臓六腑」の解説の一部です。
「胆」を含む「五臓六腑」の記事については、「五臓六腑」の概要を参照ください。
胆
出典:『Wiktionary』 (2021/09/19 11:20 UTC 版)
発音(?)
熟語
膽
胆
膽
「胆」の例文・使い方・用例・文例
- 大胆不敵な行動
- 大胆な考え
- ひとりであの山に登るなんて大胆だ
- もう少し大胆になりなさい
- 大胆不敵な行為
- 落胆するな
- 君の落胆ぶりは周囲の人を心配させるのに十分だ
- 大胆な企て
- 大胆なふりをする
- 彼らがあんなに落胆しているのを見ると私は非常に胸が痛む
- 人質を救うための大胆な試み
- 肝臓は胆汁を生成している
- その症状が再発して彼は落胆した
- コントラリアン投資家はしばしば大胆な投資で利益を上げる。
- 赤い大胆なドレスの彼女は魅力的だった。
- 訴訟の関係者は判決に落胆した。
- 彼は娘の彼氏は大胆さに欠ける男だと見た。
- 原発性硬化性胆管炎の患者の70%は男性である。
- 腹腔鏡下胆嚢摘出術は回復が早いという利点がある。
- 胆道閉鎖症は一万人の新生児に一人の割合で発生する。
- >> 「胆」を含む用語の索引
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