三焦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/10 03:31 UTC 版)
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三焦(さんしょう)とは、伝統中国医学における六腑の一つ。
胸椎1と胸椎2の輪切りにした部位を一焦、胸椎2と胸椎3を二焦、以下順に数え仙椎4と仙椎5の部位を二十一焦として全身を表した(焦は単位名である)。おおまかに横隔膜と腹膜をもって人体を3等分に分け、七焦、十四焦、二十一焦を区切りとし、上焦、中焦、下焦とした。これをもって人体の全身の機能を表した。腑としての三焦は以下に記す。
《中蔵経曰》三焦者。人之三元之気也。総領五臓六腑栄衛経絡内外左右上下之気。三焦通即内外左右上下皆通。其於周身灌體。和内調外栄左養右導上宣下莫大於此。
腑としての三焦は上焦、中焦、下焦(三元)の原気を擁し、その原気は五臓六腑(裏)、栄衛(半表半裏)、経絡(表)、人体の最深部から体表まで頭のてっぺんから足の先まで左右の手先まで全身すべてに行きわたる。腑としての三焦は全身に通じておりその原気は巡って全身内外左右上下全てを管理統括する。
《難経八難》諸十二経脈者、皆係於生気之原、謂十二経之根本也、謂腎間之動気也。此五臓六腑之本、十二経脈之根、呼吸之門。三焦之原、一名守邪之神、故気者人之根本也。
十二経脈は生気の原(三焦の原)に係わっており、十二経脈の根本をなす。腎間の動気とも云う。生気の原は五臓六腑の本、十二経脈の根、呼吸の門である。これは三焦の原で人の生命活動の根本である。
五臓六腑の本とは深リンパ系を、十二経脈の根は浅リンパ系を、呼吸の門はリンパ咽頭輪をいう。
《霊枢 本輸編》腎合膀胱。膀胱者、津液之腑也。少陽属腎、腎上連肺、故将両臓。三焦者、中瀆之腑也、水道出焉、属膀胱、是孤之腑也。
腎は膀胱と表裏をなす。腎の力によって水穀より生じ腹水として蓄えられた過分な水分(津液)は膀胱に滲み入り貯えられ体外に排出される。三焦はクダの腑で腎(腰リンパ本管)から上って肺(大静脈)に連なる。
腎の力によって流れ行く三焦の原気は制御活性化される。よって三焦も腎と膀胱に属す。腎は水を司る。三焦は生命の元である原気を擁し特別の腑とされる。
五臓六腑の一腑としての三焦は静脈のバイパスとして組織液の運搬に係わる。(中瀆之腑)病態四飲
三焦の原気は免疫抗体作用と食作用をなす。
腑としての三焦は、全身を表す三焦と混同されやすく、腑としての三焦は上、中、下焦に分布はするがそれらの生理機能とは何ら関係はない。
病態 自己免疫疾患 膀胱三焦腎気熱結 には水道
人体の気とは三焦の原気をいう。井栄輸経合の内の原穴は三焦の原気(衛気)を現す。
外部リンク
- 三焦の構造と原義 日本内経医学会研究発表 林 孝信 2009年1月11日 (PDF)
- “09.六腑(3)三焦(さんしょう)”. 漢方の知識. 福田龍株式会社. 2020年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月27日閲覧。
三焦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:31 UTC 版)
諸気を主宰して、全身の気機と気化作用を統括して、気が昇降出入する通路 水液運行の通路 体温調節作用、気血津液の調整作用、輸瀉作用の三つを行う。 上焦は横隔膜より上部の機能を指す。働きは清気(陽性の衛気)を取り入れ血と共に全身に巡らせる。また衛気・津液を全身の皮膚に巡らせ皮膚に潤いを与えて、体温調節を行う。臓腑において心、肺と関係深い。 中焦は横隔膜から臍までの間の機能を指す。働きは消化・吸収を行い、そこから生じる精気を、営気と血とし、経絡を介して全身に巡らせる。臓腑において脾、胃、肝、胆と関係深い。 下焦は臍から下部の機能を指す。働きは消化した糟粕を大便、水分を尿として排出する。臓腑において腎、膀胱、小腸、大腸と関係深い。 「決涜の官」と呼ばれる。 「孤府」と呼ばれる。 五行は火(臣火、相火)で、心包に対する。 経は手の少陽三焦経(てのしょうようさんしょうけい)
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