消化器
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消化器(しょうかき、英語: digestive organ, digestive apparatus)とは、多細胞生物、特に動物において、食物を体内に摂取し、貯蔵と消化、消化された食物からの栄養素の吸収、不消化物の排泄、およびそれらを行うための運搬、といった働きを担う器官群の総称[1]。主要な器官は消化管(しょうかかん、英語: alimentary canal, digestive tract)であり、これらの働きをコントロールする消化腺(しょうかせん)また付属腺(ふぞくせん)、歯や肝臓などの付属器(ふぞくき)も含まれる[1]。これらの器官をまとめたシステムを消化器系(しょうかきけい、英語: digestive system)という器官系として扱う。
- ^ a b c d e f g h 生化学辞典第2版、p.649 【消化器官】
- ^ 生化学辞典第2版、p.649 【消化】
- ^ 生化学辞典第2版、p.650 【消化腺】
- ^ a b c d e f g h i 解剖学第2版、p70-71、第4章 消化器 1.消化器の基本構造
- ^ 解剖学第2版、p71-76、第4章 消化器 2.口腔
- ^ a b c 解剖学第2版、p70-71、第4章 消化器 1.消化器の基本構造
- ^ 解剖学第2版、p76-77、第4章 消化器 3.咽頭
- ^ 解剖学第2版、p77、第4章 消化器 4.食道
- ^ a b c 解剖学第2版、p77、第4章 消化器 5.胃
- ^ 解剖学第2版、p79-81、第4章 消化器 6.小腸
- ^ a b R.Flindt 著、浜本哲郎 訳『数値で見る生物学』ジュプリンガー・ジャパン、2007年、46-47頁。ISBN 978-4-431-10014-0。
消化器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 05:24 UTC 版)
内臓もしくは食物の痕跡が残っているため、消化管のほとんどの部分について、その痕跡をたどることができる。食道の位置は、長さ5mmほどにわたって小さな食物片が並んでいることから推定される。第9胴椎の下には獲物の動物の骨の塊があり、これが胃の位置を示す。胃そのものは死後まもなくに自身の胃液で溶けてしまった可能性が高い。塊がかなり後向きに位置していることから胃は二重構造であり、筋肉質の砂嚢の前には酵素分泌を行う前胃があったことが示唆される。胃石は報告されていない。 胃の位置のちょうどの後方に、目立って大きな分厚い腸が見られ、十二指腸と同定されている。部分的に天然のエンドキャスト(英語版)が保存され、また部分的には粘膜や結合組織を含む細胞の構造を示す形で化石化している。長さ1cmで、幅0.02-0.1mmの中空の管という形で、腸を覆う腸間膜の血管もみられる。 十二指腸は大きなループ状で、下行部の一部は最初に真直ぐ腹肋骨に向かって下行し、それから背中の方へ伸びる。その先で折り目がはっきり見えるような急カーブになっていて、前方に屈折し、管は上行するように伸び、胃付近で終わっているように見える。この点で管は体の左側(つまり石版の内側)を向き、化石板と直角をなし、そこで終わっている。隣接し、やや上部にある表面に出た腸の続きの部分は空腸と解釈されている。この薄い腸は後方へ曲がり、十二指腸の上行部と平行して伸び、最終的に第12胴椎と同じ高さのところで十二指腸の下に消える。第10胴椎の下で再び表面に現われることから、どうやら前方に向かってループになっているようで、最初に上方に向かって伸び、続いて後方の脊椎の下へ後ろ向きに曲がるか、もしくは脊椎の上に位置される。おそらく死後に部分的に上向きにずれたのだろう。回腸は非常に短く、空腸と混ざっているように見える。第13胴椎の下の収縮は直腸への移行を示している可能性がある。盲腸は存在しないように見える。直腸は恥骨と坐骨の上部の骨幹の間を後方に向かって伸びている。続いて坐骨の骨幹に平行して下方に曲がり、末端で再び上を向いている。ここに排泄物の最後の部分も残っている。総排出腔は保存されていない。ダル・サッソとMaganucoは総排出腔はかなり下の方の、坐骨の足と同じ高さぐらいに存在し、rectocoprodaeal valveで糞と尿が分離されていたことを示唆した。 恥骨の骨幹の前方の縁と腸の後方の間には大きな空の空間が存在した。また直腸は非常に高い位置に伸び、何らかのものによって押し上げられているようにすら見える。ダル・サッソとMaganucoは生存時にはこの空間は孵化時の卵黄嚢で満たされていたと考えた。一般的には爬虫類は孵化時に卵黄を吸収しきっておらず、最初の数週間は食物摂取を補うために、残りの栄養分を利用している。
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消化器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:32 UTC 版)
魚食性の遊泳性深海魚には、体のサイズと比較してかなり大きな口や歯を備えたものが多い。並外れた大きな口の持ち主として、フウセンウナギ目に属するフウセンウナギ・フクロウナギの仲間が特に知られている。彼らは一見すると頭が異常に大きいように見えるが頭蓋骨は小さく、大きな口は極端に発達した顎の骨に支えられている。フウセンウナギが鋭い歯を持ち大型の獲物を飲み込むのに対し、フクロウナギの顎には歯がほとんどなく、小型の魚やプランクトンをかき集めて食べている。 発達した歯列もまた魚食性深海魚の特徴であり、オニキンメ(オニキンメ科)など鋭い牙状の歯を持つものもいる。ワニトカゲギス・チョウチンアンコウ類の一部には、内側に折れ曲がった歯を持つものがあり、捕えた獲物を逃しにくい構造になっている。 チョウチンアンコウ類やクロボウズギス科の魚など、食道や胃を大きく拡張させることのできる深海魚もいる。オニボウズギスは自分の何倍もある獲物を飲み込むことが可能で、腹部を異常に膨らませた状態で捕獲されることがある。また、メラニンなどの色素沈着によって、黒色化した腸管を持つ深海魚も珍しくない。発光生物を捕食した際に、消化管を透過した光が外敵を誘引することを回避しているものと見られる。 継続的な捕食を行うことが難しい深海の環境では、エネルギーを効率的に蓄えることが課題となる。肝臓は深海魚にとって重要なエネルギー貯蔵器官であり、シンカイエソ科などは非常に大きく脂質に富む肝臓を備えている。ヨロイダラ(ソコダラ科)の肝臓もまた脂質・グリコーゲンを豊富に含み、およそ180日間は餌がとれなくとも生命を維持できると推定されている。 脂質は海水よりも比重が小さいため、肝臓に多量に脂肪分を蓄えることは浮力の確保にも貢献する。アイザメ科・カラスザメ科(ツノザメ目)など、浮き袋を持たない深海性の軟骨魚類には、時に体重の25%にも及ぶ巨大な肝臓を持つものがある。
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消化器
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「SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語2 光の騎士」の記事における「消化器」の解説
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消化器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 18:04 UTC 版)
イヌ科グループの他の動物と同様、イヌは基本的には肉食であるが、植物質を含むさまざまな食物にも、ある程度までは適応する。消化管はそれほど長くないが、腸の長さが体長(頭胴長)の4から4.5倍程度であるオオカミに対して、イヌのほうは5から7倍と、いくらか長くなっており、これも植物質の消化に役立っている。肉食獣の中には盲腸をもたない種も存在するが、イヌはそれほど大きくないものの 5から20cm程度の盲腸をもつ。 オオカミとイヌの違いとして、脳機能に関する遺伝子および消化酵素をコードする遺伝子の相違が報告されている。報告によれば、イヌではデンプンの分解酵素の一つであるアミラーゼ遺伝子のコピー数が多く、その活性はオオカミの28倍である。同じくデンプンの分解酵素であるマルターゼ遺伝子の場合、コピー数に大きな違いは無いが、イヌのマルターゼ遺伝子配列は長いタイプであり草食動物のものに近いという。このような違いはイヌの進化における家畜化・雑食化の過程の一つと考えられている。したがって、犬の唾液は独特の複雑さを持っており、また食物連鎖上、生態系の上位に属すること、オオカミの時代の狩りの方法が集団的であったこと(匂いの少ない猫類と異なる)、などさまざまな要因の結果もあって、匂いを有し結果として独特の口臭を持つことにつながる。 犬は水を飲む時、舌の裏を巻くようにして水をすくって飲む特徴がある。
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「消化器」の例文・使い方・用例・文例
- 消化器
- 消化器系
- 消化器官[液].
- 消化器系統 《口から腸まで》.
- 消化器官の病気.
- 消化器官
- 消化器の疾患
- 砂嚢は消化器系で食物をふやかす
- 彼の専門は消化器病学だ
- 神経質すぎる消化器系
- 消化器官に侵入し、内部寄生するアメーバ大科
- 私たちの消化器系の一部多孔性の壁
- 体には消化のための消化器官系がある
- 食道から得られる材料の消化器官の汚れ
- 胆汁の分泌が少ないかあるいは全くない状態、あるいは消化器への胆汁の流入が遮断されていること
- 胃という消化器官
- 動物の消化器官としての胃水管系
- 食物が消化器内で分解される
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