消化、吸収
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口から摂取し消化されたコラーゲンに特徴的なヒドロキシプロリンの血中への移行は、ゼラチンでは1962年に、さらに分解されたコラーゲンペプチドでは2005年から解明されてきた。国立健康・栄養研究所は2012年に食べて「美肌」「関節」に期待する効果が現れるかは現時点での科学的知見では「分からない」との見解を示した。2016年以降は、消費者庁管轄の機能性表示食品の制度で、科学的根拠を元に「膝関節が気になる方に」といった表示が認可されている。2019年のシステマティック・レビューでは、皮膚の創傷の回復や老化対策に有望な予備的結果を示すランダム化比較試験があった。 タンパク質の一種であるコラーゲンのアミノ酸残基は、グリシンが約1/3、プロリンおよび(プロリンが水酸化されたものである)ヒドロキシプロリンがそれぞれ約10%、残りがその他のアミノ酸で構成されている。 コラーゲンの特徴は、ほかの大部分がアミノ酸にまで分解されるタンパク質の消化とは多少異なる。ほかのタンパク質と比べて、さらにアミノ酸へまで分解されるのではないオリゴペプチドの状態で吸収されていることが明らかとなっている。上記コラーゲンの成分のうちヒドロキシプロリンがコラーゲンに特徴的なアミノ酸である。1962年には、コラーゲンが加水分解されたゼラチンの摂取量が増えるほど、ヒドロキシプロリンがアミノ酸と結合したジペプチド~オリゴペプチドが血中に増加することが判明した。 その後は、技術的な不足もあり研究には間があったが、近年ペプチドの解析技術が進み、2005年にはコラーゲンペプチドを摂取するとヒドロキシプロリンを含むジペプチド及びトリペプチド(正確にはPro-Hypがほとんどで、他にAla-Hyp、Ala-Hyp-Gly、Pro-Hyp-Gly、Leu-Hyp、Ile-Hyp、Phe-Hypが検出された)が血中に増加することが判明した。これらは消化酵素に抵抗性がある性質を持つため、推測ではアミノ酸にまで分解されにくく血中に移行しやすい。ヒドロキシプロリン残基を含むペプチドは細胞の働きを活性化させる様々な生理的活性が報告されている。コラーゲンを経口摂取することでヒドロキシプロリンペプチドの血中濃度が長時間上昇すること、ペプチドが線維芽細胞を刺激し再生を促進することが明らかとなった。 体内でのコラーゲン分子の合成には、リシンや2価の鉄イオンやビタミンCが別途必要である。 コラーゲンを含む食品としては、肉類(特に、皮・軟骨・骨・筋。鶏皮、鶏軟骨、スジ肉)、魚類(特に、皮・骨。サケ、うなぎ)、ゼラチン、ゼリー(増粘多糖類ではなくゼラチンで作ったものに限る)が挙げられている。
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消化・吸収
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