耳下腺とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > ヘルスケア > 器官 > > 耳下腺の意味・解説 

じか‐せん【耳下腺】

読み方:じかせん

耳の前下部にある、唾液腺(だえきせん)のうちで最大のもの。導管口腔(こうこう)に開いている。


耳下腺

英訳・(英)同義/類義語:parotid gland

唾液分泌する消化器官のうちの一つで、耳の直下にある。他にがく下腺舌下腺とがある。
「生物学用語辞典」の他の用語
個体の器官や組織など:  網膜色素上皮  繊維性結合組織    耳下腺  耳介  耳小骨  耳胞

耳下腺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/19 21:03 UTC 版)

耳下腺
唾液腺:①耳下腺、②顎下腺、③舌下腺
概要
動脈 en:transverse facial artery
神経 en:otic ganglion
リンパ系 en:preauricular deep parotid lymph nodes
表記・識別
ラテン語 glandula parotidea
MeSH D010306
ドーランド
/エルゼビア
g_06/12392553
グレイの解剖学 p.693
TA A05.1.02.003
FMA 59790
解剖学用語

耳下腺(じかせん、Parotid gland)は大唾液腺の一つ。

概要

耳下腺は最大の唾液腺であり、三角形を呈し外耳道の前下方にあり、下顎は下顎角に達する。後端は、胸鎖乳突筋及び茎状突起から出る諸筋に接し、その一部は深く下顎後窩に入り顎関節に接し、この部を深部という。

上縁は下顎枝および咬筋の外面で頬骨弓の下にある。前後径3〜3.5cm、上下径4〜5cm、厚さ2〜2.5cm、耳下腺管は長さ5〜6cmあり、この腺の前上部から出て頬骨弓の下約1cmの所をこれと平行に咬筋の外面に沿って前走し、その前縁で内方に曲がり頬筋および頬の粘膜を貫いて上顎の第2大臼歯歯冠の高さで、その対岸にある耳下腺乳頭で口腔前庭に開口する。耳下腺管の上方に副耳下腺があることがあり、その導管は耳下腺管と合する。

顕微鏡解剖学的には、純漿液性であり、腺の形から言えば複合包状腺である。

小葉間結合組織により多数の小葉に分かれ、大きい導管以外は小葉内に含まれる。尚、耳下腺の間質には脂肪組織が多いのが特徴である。終末(分泌)部は漿液細胞よりなり、核は円くて細胞質は顆粒に富む為に暗く見える。

分泌物が多く溜まると細胞は大きくなりかつやや明るく見える。細胞間分泌細管があり、また細胞と基底膜との間には扁平な籠細胞(筋上皮細胞)がある。尚、腺細胞の外側半(核半分)はやや塩基好性に染まる。これは粗面小胞体の集積の為であり、蛋白質合成が盛んなことを示している。終末部は細長い介在導管(介在部、峡部)によって線条導管(線条部)に連なり、これが集まってやや太い導管となり耳下腺管となる。介在導管の壁は低い単層立方上皮で内腔が狭く、線条導管の壁はその基底膜に近く縦線(基底線条)のある単層円柱上皮で内腔はやや広い。導管は大きくなるにしたがい単層ないし二層円柱上皮で覆われ、内腔は次第に大きくなる。

顔面神経とその枝及び外頚動脈とその枝は耳下腺を通り抜ける。ただし顔面神経は耳下腺を支配しない。舌咽神経の枝が唾液の分泌をコントロールする。

関連項目


耳下腺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 15:30 UTC 版)

唾液腺」の記事における「耳下腺」の解説

耳下腺(じかせんParotid gland)は大唾液腺一つ。 耳下腺は最大唾液腺であり、三角形呈し外耳道の前下方にあり、下顎下顎角達する。後端は、胸鎖乳突筋及び茎状突起から出る諸筋に接し、その一部深く下顎後窩に入り顎関節接し、この部を深という。 上縁下顎枝および咬筋外面頰骨弓の下にある。前後径3〜3.5cm、上下径4〜5cm、厚さ2〜2.5cm、耳下腺管は長さ5〜6cmあり、この腺の前上部から出て頰骨弓の下約1cm所をこれと平行に咬筋外面沿って前走し、その前縁内方曲がり頰筋および頰の粘膜貫いて上顎の第2大臼歯歯冠の高さで、その対岸にある耳下腺乳頭口腔前庭開口する。耳下腺管の上方に副耳下腺があることがあり、その導管は耳下腺管と合する顕微鏡解剖学的には、純漿液性であり、腺の形から言えば複合包状腺である。 小葉結合組織により多数小葉分かれ大き導管以外は小葉内に含まれる。尚、耳下腺の間質には脂肪組織が多いことが特徴である。終末分泌)部は漿液細胞よりなり、円くて細胞質顆粒に富む為に暗く見える。 分泌物多く溜まると細胞大きくなりかつやや明るく見える。細胞間分泌細管があり、また細胞基底膜との間には扁平な籠細胞筋上皮細胞)がある。尚、腺細胞外側半(半分)はやや塩基好性に染まる。これは粗面小胞体集積の為であり、蛋白質合成盛んなことを示している。終末部は細長い介在導管介在部、峡部)によって線条導管線条部)に連なり、これが集まってやや太い導管となり耳下腺管となる。介在導管の壁は低い単層立方上皮内腔狭く線条導管の壁はその基底膜近く縦線基底線条)のある単層円柱上皮内腔はやや広い。導管大きくなるしたがい単層ないし二層円柱上皮覆われ内腔次第大きくなる顔面神経とその及び外頚動脈とそのは耳下腺を通り抜ける。ただし顔面神経は耳下腺を支配しない舌咽神経唾液分泌コントロールする

※この「耳下腺」の解説は、「唾液腺」の解説の一部です。
「耳下腺」を含む「唾液腺」の記事については、「唾液腺」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「耳下腺」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「耳下腺」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



耳下腺と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「耳下腺」の関連用語

耳下腺のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



耳下腺のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
JabionJabion
Copyright (C) 2025 NII,NIG,TUS. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの耳下腺 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの唾液腺 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS