単層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 14:28 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動単層(たんそう、bed、layer、stratum[1]:135)は、地層の最小単元である。反対に表現すると、多くの単層が積み重なったものが地層となる[2]:126。
これを形成する粒子の性質から、一つの堆積過程によって形成されたと考えられる単元のこと[注釈 1]を指す[3]:3。これらが集積すると層(もしくは累層)となる[3]:2。また、堆積物を記載する際において、同じような性質の単層をまとめて単層群(cosets、bedsets)といい、これが同一の環境を示す堆積相となる[4]:75。
平山 & 鈴木 (1968)によると、単層それぞれの研究と地層の研究とを対照させることによって、精度の高い堆積構造などの研究を行うことが可能である[5]:59。
層理などとの関係
層理(英: bedding)や葉理(英: lamination)と単層は密接な関係があるが、それらとは異なる。なお、ここで指す「層理」や「葉理」は成層構造(英: stratification)をなす(単層ではない)層や状態のことである。また地層を構成する(単層ではない)それぞれの層自体のことも「層理」(bed、beds)や「葉理」(lamina、laminae)と呼称することがある[4]:72。
脚注
注釈
出典
- ^ 『地質学用語集』日本地質学会、共立出版、2004年9月。OL 31850919M 国立国会図書館書誌ID:000007496141 全国書誌番号: 20681658。 ISBN 978-4-320-04643-6。 NCID BA68979936。 OCLC 76914697。
- ^ 天野一男、秋山雅彦『フィールドジオロジー入門』1、日本地質学会フィールドジオロジー刊行委員会、共立出版〈フィールドジオロジー〉、2004年。OL 30402958M 国立国会図書館書誌ID: 000007329920 全国書誌番号: 20585031。 ISBN 978-4-320-04681-8。 NCID BA66873107。 OCLC 61181118。
- ^ a b 平朝彦『地層の解読』2、岩波書店〈地質学〉、2004年7月。国立国会図書館書誌ID: 000007442541 全国書誌番号: 20662351。 ISBN 4-00-006241-7。 NCID BA68101069。 OCLC 169956808。
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- ^ 平山次郎、鈴木尉元「単層の解析:その実際と堆積学的意義について」『地球科学』第22巻第2号、地学団体研究会、1968年、 43-62b、 doi:10.15080/agcjchikyukagaku.22.2_43、 ISSN 0366-6611、 NAID 110007089756、 国立国会図書館書誌ID: 8295986。
- ^ 『岩石・鉱物・地層』1、神奈川県立生命の星・地球博物館、有隣堂〈かながわの自然図鑑〉、横浜、2016年3月、新版。OL 30692387M 国立国会図書館書誌ID: 027092645 全国書誌番号: 22696825。 ISBN 978-4-896-60221-0。 NCID BB20973621。 OCLC 985974798。
関連項目
外部リンク
単層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/14 04:38 UTC 版)
詳細は「単層」を参照 単層(bed)は、層理面で区別される地層である。野外において他と区別して認識できる最小の集合で、岩相層序単元のうち最小の単位である。
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