定常波とは? わかりやすく解説

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ていじょう‐は〔テイジヤウ‐〕【定常波】

読み方:ていじょうは

一定の位置振動するだけで進んでいるように見えない波。進行波とその反射波とが重なり合ったときなどにできる。定在波停立波


定常波

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/21 13:55 UTC 版)

振動していない赤い点が節。節と節の中間に位置する振幅が最大の場所が腹。波形が進行しない様子がわかる。

定常波(ていじょうは、standing waveまたはstationary wave)とは、波長周期(振動数または周波数)・振幅・速さ(速度絶対値)が同じで進行方向が互いに逆向きの2つの波が重なり合うことによってできる、波形が進行せずその場に止まって振動しているようにみえる波動のことである。定在波(ていざいは)ともいう。

特徴

  1. 各点は同じ位相・周期で振動する。そのため全ての点の変位が0になる時刻および全ての点の変位が最大になる時刻が存在する。
  2. 媒質中の各点はそれぞれの位置に応じた振幅で振動する。
  3. 全く振動せず振幅が0になる点および振幅が最大になり変位が最も揺れ動く点が現れる。前者を(node)、後者を(anti-node)という。重なり合う2つの波の波長をλとすると、節および腹はそれぞれλ/2ごとに現れる。
  4. 腹における振幅は元の波の2倍になる。
  5. 各点の振動の周期は元の波と同じである。

正弦定常波

波長・周期・振幅・速さが等しく互いに逆向きの2つの正弦波を考える。

  • 導出

    上記の特徴は以下のように証明できる。

    三角関数和積公式を用いると

    閉曲線上での定常波の例。閉曲線の長さLが波長λの自然数倍となっている。

    弦のような線上で波を発生させると、波源から互いに逆向きの2つの波が発生する。これを閉曲線上で行うとこれら2つの波はその閉曲線を半周した後にぶつかり合い、定常波ができる条件を整える。このとき、閉曲線の長さLが波長λ自然数倍となっていると、位相が各位置で一致するので安定した定常波を得ることができる。すなわち

    両側固定端の場合の波長
    両側自由端の場合の波長

    両側とも固定端もしくは自由端の場合、両端とも節となるので定常波を起こす波長λnは以下の関係式を満たす。

    片側固定端・片側自由端の場合の波長

    一方の端が固定端、もう一方の端が自由端の場合、両端が節と腹となるのでλnは以下の関係式を満たす。

  • スペクトログラム
音響心理学周波数音高音響学者関連項目

出典:Wiktionary

定常波

出典:『Wiktionary』 (2021/07/23 00:51 UTC 版)

名詞

定常 ていじょうは

  1. (物理学) 進行方向反対同一周期波長振幅速さを持つ2つの波が重なってできる、一定位置振動しているように見える波。

発音(?)

て↗ーじょ↘ーは

類義語

翻訳


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