しゃじょう‐ねらい〔シヤジヤウねらひ〕【車上狙い】
読み方:しゃじょうねらい
車上狙い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/19 07:02 UTC 版)
車上狙い(しゃじょうねらい)とは、自動車等の積荷や車両内から現金や品物を盗むことである[1]。一般的には車上荒しとも呼ばれるが、これは古い犯罪手口の呼び方である。警察庁が現在示す手口分類では「車上ねらい」とひらがな表記をする。
日本国内の認知件数
| 年 | 認知件数 | ||
|---|---|---|---|
| 総計 | 部品ねらい | 車上ねらい | |
| 1973 | 99,496 | 27,123 | 72,373 |
| 1974 | 105,670 | 32,745 | 72,925 |
| 1975 | 113,315 | 28,579 | 84,736 |
| 1976 | 119,507 | 25,305 | 94,202 |
| 1977 | 122,365 | 24,653 | 97,712 |
| 1978 | 136,911 | 25,823 | 111,088 |
| 1979 | 142,377 | 26,685 | 115,692 |
| 1980 | 157,841 | 31,973 | 125,868 |
| 1981 | 176,450 | 37,702 | 138,748 |
| 1982 | 194,567 | 41,013 | 153,554 |
| 1983 | 200,479 | 39,175 | 161,304 |
| 1984 | 209,483 | 38,215 | 171,268 |
| 1985 | 214,584 | 36,133 | 178,451 |
| 1986 | 224,240 | 35,781 | 188,459 |
| 1987 | 227,900 | 37,451 | 190,449 |
| 1988 | 226,726 | 39,766 | 186,960 |
| 1989 | 235,418 | 40,594 | 194,824 |
| 1990 | 228,457 | 38,782 | 189,675 |
| 1991 | 238,912 | 41,149 | 197,763 |
| 1992 | 257,983 | 45,028 | 212,955 |
| 1993 | 267,070 | 44,369 | 222,701 |
| 1994 | 271,649 | 43,121 | 228,528 |
| 1995 | 269,102 | 46,629 | 222,473 |
| 1996 | 257,428 | 47,348 | 210,080 |
| 1997 | 269,897 | 52,726 | 217,171 |
| 1998 | 313,284 | 61,192 | 252,092 |
| 1999 | 368,459 | 73,824 | 294,635 |
| 2000 | 464,100 | 101,338 | 362,762 |
| 2001 | 561,520 | 129,380 | 432,140 |
| 2002 | 571,837 | 128,539 | 443,298 |
| 2003 | 535,545 | 120,726 | 414,819 |
| 2004 | 441,082 | 112,161 | 328,921 |
| 2005 | 360,366 | 103,772 | 256,594 |
| 2006 | 294,483 | 88,739 | 205,744 |
| 2007 | 246,145 | 78,016 | 168,129 |
| 2008 | 231,780 | 76,109 | 155,671 |
| 2009 | 221,479 | 76,342 | 145,137 |
| 2010 | 192,983 | 68,375 | 124,608 |
| 2011 | 171,082 | 57,981 | 113,101 |
| 2012 | 155,865 | 51,828 | 104,037 |
| 2013 | 133,957 | 45,981 | 87,976 |
| 2014 | 113,086 | 37,797 | 75,289 |
| 2015 | 97,623 | 32,600 | 65,023 |
| 2016 | 88,377 | 28,403 | 59,974 |
| 2017 | 82,121 | 27,353 | 54,768 |
| 2018 | 65,935 | 20,966 | 44,969 |
| 2019 | 54,010 | 16,585 | 37,425 |
| 2020 | 41,431 | 13,453 | 27,978 |
| 2021 | 36,329 | 13,047 | 23,282 |
| 2022 | 36,390 | 13,301 | 23,289 |
| 2023 | 39,244 | 14,310 | 24,934 |
| 2024 | 37,658 | 14,724 | 22,934 |
| 2025 | 37,855 | 15,216 | 22,639 |
法務省と警察庁の統計によれば、統計データ(車上狙いと部品狙いを合算した件数)のある1973年(昭和48年)以降最多であった2002年(平成14年)(認知件数:57万1,837件)をピークに減少し、2021年(令和3年)の認知件数は3万6,329件となっており、統計データのある1973年(昭和48年)以降最低の件数となったが、2022年(令和4年)は新型コロナウイルス対策の行動制限緩和により外出する人が増加し、人と出会う機会が増えたことをきかっけに増加して2023年は3万9,244件であったが、2023年は前年より減少して3万7,658件となった。そして、2024年は微増して3万7,855件となった[2][3]。
また、警察等に認知されていない犯罪の件数(暗数)を含めて実際の犯罪実態を調べる目的で2000年以降数年に1回行われる法務省の2024年犯罪被害実態調査[4]により、車上盗難にあったと答えた自動車所有者の割合は、2023年中に被害が遭ったと回答した者の割合は0.2%、2019年から2023年の間に遭ったと回答した者の割合の場合は1.6%であった。また、この調査は1989年の調査[5]を含めて2024年までに7回行われているが、被害に遭う割合は、2004年調査までは上昇傾向であったが、2008年調査以降は低下傾向となっている。(5年以内被害率 1988年:2.6%→2000年:5.7%→2004年:7.1%→2008年:5.2%→2012年:5.9%→2019年:2.6%→2024年:1.6%)
狙われる部品など
車両部品では、ナンバープレートが盗まれることが多く、2024年(令和6年)に盗まれた車両部品の約42%を占める。何故なら、ナンバープレートを撮影するNシステムや、監視カメラによる警察の追跡や捜査の目をごまかし、犯罪の発覚を遅らせてるために窃盗団がナンバープレートを盗んでいるからである[6]。その他にも、カーナビゲーション(カーナビ)やカーオーディオ[7]、あるいはタイヤ・アルミホイールが狙われる[8]。ハイブリッドカーなどではバッテリーが盗難される事件も少なからず報告されている[9]。
警察庁の統計(車上狙いと部品狙いを合算した被害数)より、2015年(平成27年)~2024年(令和6年)の間で、一番多い被害品は、バッグ・財布類であり、車上狙いによって盗まれた全被害品の18%前後で2022年以降は推移している。
次いで、カード・有価証券であり全被害品に占める割合が2023年で約16%であり、2015年以降は10%後半台で推移している。
そして3番目はナンバープレートで約1割を占めており、2011年以降にカーナビを抜いてからナンバープレートの占める割合も年々増加しており、2020年以降は10%を超えている。
4番目は運転免許証であり、全被害品の約6.8%であり、2015年~2024年の間で7~8%の割合で占めている[10]。
また、2024年(令和6年)の被害品数は、5万7,099品(内、バッグ・財布類:9,646品、カード・有価証券:8,353品、ナンバープレート:6,388枚、運転免許証:3,663枚)であった。更に車内部品は1万5,088品(内、カーナビ:73台、ナンバープレート:6,388枚、タイヤ・ホイール:1,173品、その他:7,454品)であり、車上狙いによって盗まれた全被害品の約27.9%を占めているが、その内約42.3%をナンバープレートが占めている。
かつてカーナビは2012年(平成24年)時点で盗難品数が1万6,923台であり、2010年までは盗難品種の第3位に位置し被害の多い品種として挙げられていたが、2024年(令和6年)は73台と約223分の1となった。
そして、日本損害保険協会の調査より、2024年(令和6年)中に車上狙いの被害により保険から支払われた件数は720件であった[11]。
社会的に影響があった車上狙い
脚注
- ↑ 自動車盗・車上ねらいの発生状況 - 神奈川県警
- ↑ 警察庁捜査支援分析管理官 (2025年2月12日). 令和7年1月~令和7年12月犯罪統計【確定値】 第2表 窃盗 手口別 認知・検挙件数・検挙人員 対前年比較 (PDF,Excel) (Report). p. 10. 2026年2月23日閲覧.
- ↑ 法務省『令和7年版犯罪白書 第1編 犯罪の動向 第1章 刑法犯 第2節 主な刑法犯 1 窃盗 1-1-2-3図 窃盗 認知件数の推移(態様別、手口別)』(Excel)(レポート)2025年12月19日。2026年2月23日閲覧。
- ↑ 法務省研究部 (2025年3月). “研究部報告67 第6回犯罪被害実態(暗数)調査-安全・安心な社会づくりのための基礎調査-”. 2025年4月8日閲覧。
- ↑ 法務総合研究所 (May 2000). 第1回犯罪被害実態(暗数)調査 第4 1989年調査との比較 (PDF) (Report). pp. 81–84. 2020年8月30日閲覧.
- ↑ 国沢光宏 (2019年8月12日). “【盗んでどうする??】ナンバープレート盗難急増中!! 悪質窃盗団の真の狙いとは??”. ベストカーWeb編集部. 講談社ビーシー. 2020年2月9日閲覧。
- ↑ “オーディオは狙われる(かなり安全)”. 朝日新聞 朝刊. 朝日新聞社. 2004年9月18日.
- ↑ “「車上荒らし」最新手口の防護マニュアル 5年で被害倍増”. 朝日新聞 週刊. 朝日新聞社. 2003年2月21日.
- ↑ “プリウスの「バッテリー盗難」が多発している!”. Wired. CONDE NAST JAPAN. 2015年5月23日. 2017年9月30日閲覧.
- ↑ “統計>令和6年の刑法犯に関する統計資料”. 警察庁. pp. 44-45 (2025年8月15日). 2025年9月13日閲覧。
- ↑ 日本損害保険協会『第24回 自動車盗難事故実態調査結果』(PDF)(レポート)2025年3月3日、3頁。2025年6月20日閲覧。
- ↑ 「ブ弁護士の書類返る」『朝日新聞』昭和22年8月3日,4面
関連項目
- 車上狙いのページへのリンク