特定非営利活動法人G-link
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G-BOOK
(G-Link から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/16 15:37 UTC 版)
G-BOOK(ジー・ブック)とは、かつてトヨタ自動車が提供していたテレマティクスサービスである。レクサスが行っているG-Linkとはサービス内容に違いがあるもののほぼ同じシステムである。G-BOOKは一部のトヨタ車のみに搭載されているが、G-Linkはすべてのレクサスの車種に搭載される[注釈 1]。
2022年3月31日にサービスを終了した。なお、トヨタは2014年7月より新しいテレマティクスサービスとして「T-Connect」(ティーコネクト)を展開している。
概要
トヨタ自動車のGAZOO事業部(現在のe-TOYOTA部)が中心となり、デンソー、ガズーメディアサービス(現・トヨタコネクティッド)、トヨタコミュニケーションシステム(現・トヨタシステムズ)、富士通、アイシンAW(現・アイシン)などが開発した。
ネットワークへの接続はDCMと呼ばれる専用の無線機、もしくは携帯電話を用いる。ただし、ネットワーク構造的にはダイヤルアップPPPを用いた独自MVNOへの接続となっており、インターネットを介した接続ではなく、また内部的に制限が設けられており、ユーザーがインターネット上の任意のウェブサイトに接続することはできない。カーナビゲーションシステム、GPS と連動してサービスを提供する。運転中の利用を考慮し、端末での読み上げ機能が備わる。また、インターネット上のサイトも用意されており、車を使用していないときでもWebから利用できるようになっている。
操作画面を通じたコンテンツの閲覧に主眼をおいており、タウン情報の検索などを行うことができる。また、MIDI再生によるカラオケ機能も搭載している。ただし走行中はこれら画面上の表示は大幅に制限される。
走行中の利用に主眼を置き、渋滞予測などの機能を持った本田技研工業のインターナビに大きく出遅れたため、その機能を追加したG-BOOK ALPHA(ジー・ブック アルファ)を開始、さらに無料プランも追加し巻き返しを図った。また、後にALPHAをさらに発展させたG-BOOK mX(ジー・ブック エムエックス)サービスも開始された。
元々は1998年4月にスタートした携帯電話とメーカーオプションナビによる情報通信サービス「MONET(モネ)」が発端だった[1]。しかし、クラウンやセルシオといった高級車にしか設定がなかったことと、第二世代携帯電話での利用を前提としていたことで容量の限界が生じたため、新規に規格を作り直すこととなった。MONETサービスでは任意のインターネットサイトに接続することができるなど細部が異なっている。その後2005年12月をもってMONETはサービスを終了し、MONETの接続ユニットは携帯電話のハンズブリー装置としてしか利用できない場合が多い。なおMONETの名はソフトバンクとの合弁会社として立ち上げられた「MONET Technologies」として復活を遂げている。
機能
ニュースなどの情報や、現在位置付近の観光情報や渋滞情報、天気予報なども運転中に得ることができる。パソコンなどで目的地を検索・設定を行い、それをカーナビゲーションで受信して設定する機能もある。搭載された自動車の現在位置がカーナビゲーションのGPSにより把握できるので、トラブル時の救援や、盗難に遭った場合の追跡が可能。カーナビゲーションのハンズフリー通話機能を利用してオペレータと通話し、情報の検索や目的地の設定を依頼することもできる(搭載車種によりサービス内容は異なる)。
他に専用の電子メールアドレスが付与されメールの送受信を行うことも可能。またプロバイダなどの外部サーバのメールも送受信できる。ただし電子メールクライアントが搭載されている訳ではなく、Webメール形式でメールの送受信を行う。
G-BOOK ALPHA、G-BOOK ALPHA Proではセンターより渋滞予測情報を取得し、それを利用した道案内をする機能などが追加された。さらにG-BOOK mX、G-BOOK mX Proでは最新地図データを一定期間無料で更新できるサービス「マップオンデマンド」などが追加された。
T-Connectではデータは「トヨタスマートセンター」と呼ばれるクラウドサービスへと送られた上で自動音声ガイダンスで案内され、さらに道路状況や燃料残量などを考慮した案内を行う「先読み情報サービス」を開始。さらにスマートフォンで使用するアプリケーションソフトも用意し、専用ナビとの連動で目的地近辺の駐車場到着後から最終目的地への徒歩移動を案内する「ラストワンマイル」も行う。
採用メーカー
サービス提供元のトヨタ以外でも、ダイハツ工業、富士重工業、マツダでもG-BOOKサービスが提供されている。トヨタは2003年9月3日付で三菱自動車工業ともサービス提供で提携したが、2005年7月15日付で提携を凍結[2]。また、サービスの一つであるマップオンデマンドに関しては富士通テンのカーナビ「ECLIPSE」でも採用されている。
問題点
G-BOOKは登場から10年程経過しているサービスであり、陳腐化している。そのため、2010年代以降に普及した多くのスマートフォンや大半の携帯電話料金サービスでは使用が出来ず、接続手段は限られている。
後述するDCMを搭載しない車両の場合、Bluetoothを用いて携帯電話の無線ネットワークを介して接続を行う必要があるが、BluetoothのDUN(Dial Up Netowork)プロファイルを使用するため、iPhoneを始めとする2014年現在の大半のスマートフォンは使用できない。
現代のスマートフォンの多くはPAN(Personal Area Network)プロファイルを用いて他の機器と接続するため、旧来の方法であるDUNプロファイルは実装しておらず、富士通など一部のメーカーを除いては、今後も実装される可能性は低い。また、アプリケーション等でDUNプロファイルを使用可能としたとしても、スマートフォン向けパケットサービスではDUNの定額料金サービスを対象外としている事が多く(SoftBank・auなど)、実質的にスマートフォンでG-Bookを利用することはほぼ不可能である。
システムの根本的な原理は、携帯電話網(インターネットではない)を利用して独自APNへダイヤルアップし、インターネットへは独自サーバ上で内部接続される仕組みとなっているMVNOのため、携帯電話で接続している最中は着信ができなくなる。またインターネットへ直接接続するわけではないため、インターネットへの直接接続を行うスマートフォンのテザリング機能を介した接続も行えない。独自のMVNOであるため他のMVNOを使った接続にも対応しておらず、MNO(国内ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスのみ)と直接契約している端末でのみ使用可能という制限もある。
2014年8月1日発売のT-Connectナビでは、G-BOOKでは難しかったスマートフォンを経由した通信が可能となり、上記の問題は解消されている。
DCMは一部のディーラーオプション製品を除き、新車購入時もしくはナビゲーションシステムの購入時に同時購入しない限り、後付けできないことがほとんどであり、注意が必要である。
サービス終了日
- 2019年2月28日:「MAZDA G-BOOK ALPHA」[3]
- 2019年3月31日:「G-BOOK」
- 2022年3月31日:「G-BOOK ALPHA」「G-BOOK mX」「G-BOOK ALPHA Pro」「G-BOOK mX Pro」
T-Connect
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この節の加筆が望まれています。
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DCM
Data Communication Moduleの略である。携帯電話の無線ネットワークに接続して無線通信を行う装置である。DCMの製造者はデンソー。
G-BOOK専用DCMはデータ通信にKDDI/沖縄セルラー電話のauブランドと共通のCDMA2000 1x(CDMA 1X、現・au 3G)方式もしくはcdmaOne方式を使用しており、最大144kbpsでのデータ受信が可能である。
G-BOOK ALPHA Pro専用DCMでは、同様にCDMA2000 1xEV-DO(CDMA 1X WIN、現・au 3G)方式により最大2.4Mbpsのデータ受信が可能となっており、DCMでの通信を使用したハンズフリー通話に対応している。
G-BOOK mX Pro専用DCMは、標準装備・メーカーオプション及び'08~10年モデルの販売店装着オプション品はG-BOOK ALPHA Pro専用DCMと同様にCDMA-20001xEV-DO(au)方式により、上り144kbps下り2.4Mbpsのデータの送受信が可能。2011年モデル以降ではW-CDMA HSPA(ドコモ)方式により、上り5.7Mbps下り7.2Mbpsのデータの送受信が可能。
T-Connect専用DCMは基本的に2011年モデル以降のDCMと共通。
搭載車種によっては、DCM自体にGPS受信機能を搭載しており、盗難時の搭載機追跡や、エアバッグの展開と連動して発生地点の緊急通知を行う機能などを備えている。これはエアバッグが展開するような事故が発生した際、カーナビゲーションのGPS機能が常に使用できるとは限らないためである。
DCMユニット認証情報
- OGTT01 データ通信モジュール(デンソー製造)
- 2001年11月20日 - 技術基準適合証明の工事設計認証 (TELEC実施)(工事設計認証番号 01XZAB1003)
- 2001年11月20日 - 技術基準適合認定の設計認証(JATE実施)(認証番号 A01-1042JP)
- OGTT02 データ通信無線機(同上)
- OGTT03 データ通信無線機(同上)
- 2003年7月3日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1069)
- 2003年8月1日 - 技術基準適合認定の設計認証(JATE実施)(認証番号 A03-0036JP)
- 2003年12月29日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1095)
- OGTT04 データ通信無線機(同上)
- OGTT05 データ通信無線機(同上)
注 TELECはテレコムエンジニアリングセンター、JATEは電気通信端末機器審査協会の略称
関連項目
脚注
注釈
- ^ 新車またはレクサス認定中古車(CPO)を購入したときのみサービスを受けられる。それ以外の中古車店で購入したレクサス車は、一部サービスがカットされた「G-Link Light」に加入できる。
出典
- ^ 「富士通テン」技報第31号よりデンソーテンHP内・2018年3月18日確認
- ^ “三菱自動車、トヨタとのテレマティクス提携を凍結”. Response.jp. (2005年7月15日)
- ^ [1]2018年3月18日確認
外部リンク
G:link
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/30 09:53 UTC 版)
G:link | |
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フレキシティ2(2015年撮影)
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基本情報 | |
国 | ![]() ![]() |
所在地 | ゴールドコースト |
種類 | 路面電車(ライトレール)[1] |
路線網 | 1系統(2020年現在)[2][3][4] |
起点 | ヘレンズベイル(Hellensvale)[3][4] |
終点 | ブロードビーチ・サウス(Broadbeach South)[3][4] |
停留場数 | 19箇所[3][4] |
開業 | 2014年7月20日[5] |
運営者 | ケオリス・ダウナー[6] |
使用車両 | フレキシティ2(18両)[2][4] |
路線諸元 | |
路線距離 | 20.3 km(2020年現在)[4] |
軌間 | 1,435 mm |
複線区間 | 全区間 |
電化区間 | 全区間 |
電化方式 | 直流750 V (架空電車線方式)[2] |
G:link(ジー・リンク)は、オーストラリアクイーンズランド州の都市であるゴールドコーストに存在する路面電車(ライトレール)。道路の混雑解消や公共交通機関の利便性向上を目的に2014年に開通し、2020年現在はケオリス・ダウナーによって列車の運行や施設の保守が行われている[1][7][8][9][2]。
概要
歴史
多数の名所を抱えるオーストラリア屈指の観光都市であるゴールドコーストでは近年人口の増加が著しく、2018年の時点で約546,000人を記録し、20年の間に人口が倍増する程の状況となっていた。だが、2000年代までのゴールドコーストの主要な交通機関は自家用車やバスであり、年々幹線道路の混雑は激化し駐車場の確保も困難な状態に陥っていた。住民のみならず観光客の移動にも支障をきたす状態となった事で、ゴールドコーストでは今後の都市の発展の持続可能性も考慮し、ライトレールの導入が検討されるようになり、2009年にクイーンズランド州政府から認可を受けた[1][9][2]。
計画は幾つかの段階に分けて行われたが、最初の路線となる、砂浜に沿って高層ビル群が立ち並ぶ「サーファーズパラダイス(Surfers Paradise)」を経由する全長13 km(8 miles)「ステージ1(Stage 1)」については、2011年に次項で述べる建設・運用・保守等を担当する企業コンソーシアム「GoldLinQ」と契約が結ばれた後、翌2012年から工事が実施され、2013年から2014年には車両の納入も実施された。建設に際しては、テニスコートなど一部施設の移設、下水道や電力網の移設など多くの経緯を経る事となった。そして2014年7月20日に実施された開通式典や無料運転を経て、翌7月21日から本格的な営業運転が開始された。これはオーストラリアにおいて実に1世紀以上ぶりとなる、それまで路面電車(ライトレール)が存在しなかった都市に新たな路線が開通した事例となった[1][9][2][5][10]。
ライトレール開通の効果は著しく、開業から2年後の2016年3月までの利用者の総数は約1,250万人、1日の平均利用者数も約23,000人を記録し、ゴールドコーストの公共交通機関の利用者数も23 %増加した。これにより、それまで慢性化していたゴールドコーストハイウェイ(Gold Coast Highway)の混雑が21 %削減された。更にライトレール沿線に並ぶ店舗の買い物客の増加などの効果も現れており、プロジェクトは大成功を収めた[1][2]。
「ステージ1」に続いて、2018年4月に開催されたコモンウェルスゲームズを念頭に北部のゴールドコースト大学病院(Gold Coast University Hospital)電停から延伸し、ゴールドコースト線のヘレンズベイル駅へ接続する全長7.3 km(4.5 miles)の「ステージ2(Stage 2)」の建設が決定した。2016年4月にCPBコントラクター(CBD Constractor)が設計・建設に関する契約を獲得し、同年から開始された工事は当初の計画よりも早く完了し、2017年12月17日の無料運転を経て翌12月18日から本格的な営業運転を開始した。コモンウェルスゲームズ開催時には24時間運転を実施し、多数の乗客を輸送した。閉会後もクイーンズランド鉄道と接続する利便性が評価され、G:link全体の利用客数は2018年から2019年にかけて33 %も増加している[2][1][11][12]。
GoldLinQについて
「GoldLinQ(ゴールドリンク)」は、ゴールドコーストのライトレールの建設にあたり、クイーンズランド州政府との官民パートナーシップ(PPP)に基づき、ライトレールの設計や建設、開業後の運用や保守を行う民間事業者である。設立にあたっては、日本の丸紅も含めた以下の企業による出資(コンソーシアム)が実施されたが、この丸紅が有していた株については2019年にMM キャピタル・インフラストラクチャー・ファンド1号(MM Capital Infrastructure Fund1)[注釈 1]へ移管されている[1][13][14][15]。
- 丸紅、丸紅オーストラリア→MM キャピタル・インフラストラクチャー・ファンド1号(日本)
- プレナリー・グループ(Plenary Group)(オーストラリア)
- IPPオーストラリア(IPP Australia)(オーストラリア)
- アベン・オーストラリア(Aveng Australia)(オーストラリア) - 子会社のマコーネル・ドゥウェルが「ステージ1」の設計・建設を担当。
- ケオリス(Keolis)(フランス) - ダウナーとの合資会社であるケオリス・ダウナーが運営・保守を担当[16]。
- ボンバルディア・トランスポーテーション(Bombardier Transportation)(ドイツ) - 信号や変電所などの施設・システム、車両製造等を担当[17]。
運用
路線・運賃
2020年現在、G:linkはゴールドコーストに全長20.3 km、電停数19の路線を有している。道路から分離された専用軌道では最高速度70 km/hでの運転を行う一方、サーファーズ・パラダイス等に存在する併用軌道では安全対策のため最高速度は23 km/h程に制限される。運転間隔は時間帯によって異なり、午前7時 - 午後7時(19時)は平日7.5分、週末は10分間隔である一方、午前5時から7時および午後7時(19時)から翌日1時(25時)代までは15分間隔である。また、「ステージ1」にあたるゴールドコースト大学病院(Gold Coast University Hospital) - ブロードビーチ・サウス(Broadbeach South)電停間については休日深夜も30分間隔の終夜運転を実施する一方、平日は同一区間を30分間隔で代行バスが運行する[1][4][18]。
-
地下駅であるゴールドコースト大学病院(Gold Coast University Hospital)電停へ向かうランプ(2017年撮影)
運賃は支払い方法によって異なっており、紙の乗車券を購入する場合は4.6ドル(大人運賃)だが、非接触式ICカードの「ゴーカード(Go Card)」を用いる場合はラッシュ時[注釈 2]は3.2ドル、それ以外の時間帯は2.7ドルへの値下げが行われる。また、2020年後半以降スマートフォンや非接触式ICカード機能を搭載したクレジットカードを用いた決済も可能となる[20][21]。
電停一覧
画像 | 電停名 | 開通年月[2][5] | ホームの形状 | 接続交通機関 | 終夜運転 | 備考・参考 |
---|---|---|---|---|---|---|
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Helensvale | 2017年12月17日 (ステージ2) |
島式ホーム | クイーンズランド鉄道 路線バス |
× | [22] |
Parkwood | 相対式ホーム | 路線バス | × | [23] | ||
Parkwood East | 島式ホーム | 路線バス | × | [24] | ||
![]() |
Gold Coast University Hospital | 相対式ホーム | 路線バス | ○ | 地下駅[25] | |
2014年7月20日 (ステージ1) |
||||||
![]() |
Griffth University | 相対式ホーム | 路線バス | ○ | [26] | |
![]() |
Queen Street | 島式ホーム | ○ | [27] | ||
Nerang Street | 相対式ホーム | ○ | [28] | |||
![]() |
Southport | 相対式ホーム | 路線バス | ○ | [29] | |
![]() |
Southport South | 島式ホーム | ○ | [30] | ||
![]() |
Broadwater Parklands | 島式ホーム | ○ | [31] | ||
![]() |
Main Beach | 島式ホーム | ○ | [32] | ||
![]() |
Surfers Paradise North | 相対式ホーム | 路線バス | ○ | [33] | |
![]() |
Cypress Avenue | 相対式ホーム | 路線バス | ○ | [34] | |
![]() |
Cavill Avenue | 相対式ホーム | ○ | [35] | ||
![]() |
Surfers Paradise | 相対式ホーム | ○ | [36] | ||
![]() |
Northcliffe | 相対式ホーム | ○ | [37] | ||
Florida Gardens | 島式ホーム | ○ | [38] | |||
![]() |
Broadbeach North | 島式ホーム | ○ | [39] | ||
Broadbeach South | 相対式ホーム | 路線バス | ○ | [40] |
車両
G:linkで使用されている車両は、GoldLinQに出資する企業の1つであるボンバルディア・トランスポーテーションが展開する超低床電車のフレキシティ2である。両運転台式の7車体連接車で、小径車輪を用いた車軸付き台車を用いる事でメンテナンスコストや騒音、振動の削減が図られている。また制御装置にはボンバルディアが開発した「MITRAC」が搭載され、消費電力が抑えられている。また、G:link向け車両は車内に車椅子やベビーカー用のフリースペースに加えて、サーフボードが設置可能なラックが搭載されているのが特徴である[2][41][42]。
開業に合わせて14両が導入された後、「ステージ2」の延伸に合わせて4両が増備されたため、2020年現在は18両が在籍する。また、ボンバルディア・トランスポーテーションは2014年の開業以降15年間のメンテナンスも担当している。主要諸元は以下の通り[2][4][41][43]。
主要諸元 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
両数 | 編成 | 運転台 | 全長 | 全幅 | 全高 | 重量 | 定員 | 軌間 | 備考・参考 | |
着席 | 立席 | |||||||||
18両 | 7車体連接車 | 両運転台 | 43,500mm | 2,650mm | 3,400mm | 60t | 80人 | 224人 | 1,435mm | 立席定員は乗客密度4人/m2時[2][4][41][43]。 |
今後の予定
G:linkには2020年現在、ブロードビーチ・サウス(Broadbeach South)電停からバーレイヘッズ(Burleigh Heads)までの全長6.4 km、7つの電停を設置する延伸計画「ステージ3A(Stage 3A)」が存在する。建設に際しては沿線の歩行者・自転車道の整備やバスターミナルの改装も実施されることになっており、2020年以降に工事を開始し2023年の開通を予定している。また、バーレイヘッズから更にゴールドコースト空港へ延伸する「ステージ3B(Stage 3B)」計画も存在する[2][3][44]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h “Scope #12 GoldlinQ”. 丸紅 (2017年). 2020年10月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m LRTA 2018, p. 134.
- ^ a b c d e LRTA 2018, p. 135.
- ^ a b c d e f g h i “All Stations”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ a b c “G:link trams inaugurated”. Railway Gazette International (2014年7月21日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “G:link Light Rail QLD”. Keolis Downer. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “豪州・ゴールドコースト市トラム PPP案件受注について”. 丸紅 (2011年6月10日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Seed Asset - ゴールドコースト・トラムプロジェクト (Australia)”. MM Capital Partners. 2020年10月3日閲覧。
- ^ a b c “感動大陸オーストラリア ゴールドコースト”. HIS. 2020年10月3日閲覧。
- ^ Geoff Chambers (2009年12月24日). “Flurry of Coast rapid transit resumptions”. News Limited. 2012年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月3日閲覧。
- ^ “OUR HISTORY”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Stage 2 Completed”. GoldLinQ. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “『MM キャピタル・インフラストラクチャー・ファンド1号』によるGoldlinQ Holding Pty Ltd 社株式取得について”. MM Capital Partners (2020年1月7日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “MM Capital Partners”. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “A BALANCED BLEND OF PROFESSIONALS”. GoldLinQ. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Light rail”. Keolis Downer. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Bombardier Key to GoldLinQ Consortium's Contract Award to Design, Build, Finance, Operate and Maintain the Gold Coast Rapid Transit System in Queensland, Australia”. Bombardier (2011年6月8日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “FREQUENCY”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Off-peak times”. TransLink. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Fares”. TransLink (2020年1月6日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Gold Coast going contactless”. Metro Report International (2020年8月3日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “HELENSVALE”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “PARKWOOD”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
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- ^ “GRIFFITH UNIVERSITY”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “QUEEN STREET”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “NERANG STREET”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “SOUTHPORT”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “SOUTHPORT SOUTH”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “BROADWATER PARKLANDS”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “MAIN BEACH”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “SURFERS PARADISE NORTH”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “CYPRESS AVENUE”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “CAVILL AVENUE”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “SURFERS PARADISE”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “NORTHCLIFFE”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “FLORIDA GARDENS”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “BROADBEACH NORTH”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ “BROADBEACH SOUTH”. G:link. 2020年10月3日閲覧。
- ^ a b c “FLEXITY 2 Light Rail System – Gold Coast, Australia”. Bombardier. 2015年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月3日閲覧。
- ^ “FLEXITY 2 Trams”. Bombardier. 2015年9月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月22日閲覧。
- ^ a b “New trams arrive for Gold Coast light rail”. RailExpress (2017年9月26日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Gold Coast LRT Stage 3A funding pledged”. Metro Report International (2018年11月5日). 2020年10月3日閲覧。
参考資料
- LRTA (2018-4). “Going for Gold”. Tramways & Urban Transit No.964 81: 134-135 2020年10月3日閲覧。.
外部リンク
- (英語)“G:linkの公式ページ”. 2020年10月3日閲覧。
- (英語)“GoldLinQの公式ページ”. 2020年10月3日閲覧。
G-Link(テレマティクスサービス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 23:17 UTC 版)
「レクサス」の記事における「G-Link(テレマティクスサービス)」の解説
KDDI(au)の携帯電話回線網を介し、車載のカーナビゲーションとオペレーションセンター間で相互通信を行う。車両盗難や車上狙いなどに遭った場合、あらかじめ登録した自身の携帯電話へ緊急通報されるほか、要請に応じて盗難車両の位置追跡や警備員派遣などが可能。その他、独自のデータに基づく渋滞回避ルート検索機能や、ヘルプネット機能(急病時などに車内の緊急ボタンを押すだけで、オペレーションセンターと回線が繋がり救急車出動要請等が可能)などがある。自宅のパソコンやスマートフォンから、ナビゲーションの遠隔設定や定期メンテナンスの予約をすることもできる。
※この「G-Link(テレマティクスサービス)」の解説は、「レクサス」の解説の一部です。
「G-Link(テレマティクスサービス)」を含む「レクサス」の記事については、「レクサス」の概要を参照ください。
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