かん‐こう〔クワンクワウ〕【観光】
観光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/18 08:43 UTC 版)
観光(かんこう、英: sightseeingあるいはleisure travel、仏: tourisme、独: Fremdenverkehr)は次のような意味の用語。
注釈
- ^ a b 2000年度版『観光白書』では「兼観光」という言葉が用いられており、楽しみを兼ねる商用旅行の存在も観光の一形態として認められている[13]。
- ^ Clare A. Gunnは、レクリエーションは公共が関与する事業であるとしている[10]。一方、日本交通公社『余暇社会の旅』(1974年)p277では、レクリエーションは肉体・精神の回復、観光は精神の発展にあるものとされている[4]。
- ^ 「名どころは これを都の案内者 圖會はしらとも 思ふうつし画」とあり、現在でいうところの旅行ガイドブックのような役割を担っていたことがうかがえる[28][29]。
- ^ 具体的には湯治[32]。
- ^ 「他国の制度や文物を視察する」、転じて「他国を旅して見聞を広める」の意[3]。
- ^ 幕末維新ミュージアム霊山歴史館副館長の木村幸比古は、「他国の本質的な物事、優れた光、天下の風光をくまなく観る、理解する」という意であると解説する[36]。
- ^ 用語としての観光は、朝日新聞データベース「聞蔵」による検索結果によれば、当初は固有名詞に使用されるケースしかない。普通名詞として使用された初めてのケースは、1893年10月15日に日本人軍人による海外軍事施設視察に使用された「駐馬観光」である。その後日本人軍人から外国人軍人、軍人以外の者の海外視察等へと拡大してゆき、最終的には内外の普通人の視察にも使用されるようになっていったが、いずれも国際にかかわるものである点ではかわりはなかった。
- ^ 一方、外国人武官による大日本帝国陸軍の視察などに「観光」の語を使用する事例も確認される[5]。
- ^ 戦後に静岡県熱海市長を務め、『観光立国』を刊行。
- ^ 朝日新聞データベース「聞蔵」による記事検索では、ツーリストは1913年から外国人にかかわるものとして使用されているが、原語のtourist自体が当時原語国で外国人にかかわるものに限定されていたのかの立証は、これからの研究課題である。ツーリズムという用語については朝日新聞データベース「聞蔵」によれば、戦前は検索されないどころか、昭和末期までほとんど検索結果に表れてこない状況である。なお、観光が国内観光、国際観光を区別しないで使用されるようになったのは、戦後連合国の占領政策が終了する時期、つまり日本人の国内観光が活発化する頃からである。
- ^ 「観光」という言葉は国内の旅行に関しても昭和初期から一部で使用されるようにはなっていた。たとえば1936年に国際観光局が発行した「観光祭記念 観光事業の栞」には「日本国中の年も村落も、それぞれその土地を美しく立派にし、観光客の誘致を図ること、之は日本国内の問題ですから国内観光事業と呼ぶことができます」と記されている。
出典
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観光(ランドマーク)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/15 00:15 UTC 版)
「カンザスシティ都市圏」の記事における「観光(ランドマーク)」の解説
この都市圏を代表するランドマークには以下のものがある。 KCTVタワーは、主にCBS系列の地元局KCTV(チャンネル5)が使用する318mのピラミッド型のテレビ兼ラジオ塔である。メインストリート31番の角にあり、特に夜はタワーを彩るイルミネーションの光があるので、都市の様々な場所から見ることが可能である。 アメリカン・センチュリー・インベストメンツ複合施設の赤レンガ製ツインタワーは、メインストリート45番に沿って南北に建てられている。カントリークラブプラザのすぐ北側で、ケンパー現代美術館やネルソンアトキンス美術館へ向かう目印(前者はタワーのすぐ東、後者はタワーの東南東)となる バートルホール(コンベンションセンター)には南北の吊り橋に似た区画があり、ダウンタウンループの南西の角にある州間高速670号の上を渡っている。4つの塔があり、各塔の上部に金属製の彫刻がある。 州間高速70号、リンウッド大通り、ヴァンブラント大通りの交差点近くにある退役軍人医療センターには巨大な「VA」のエンブレムがある。 16番ストリートとブロードウェイ(ダウンタウンループのすぐ南)にある舞台芸術カウフマンセンターは、ガラスと鋼鉄でできた半球ドームが階段状になっていて、世界的に有名なシドニーのオペラハウスを彷彿させるデザインである。
※この「観光(ランドマーク)」の解説は、「カンザスシティ都市圏」の解説の一部です。
「観光(ランドマーク)」を含む「カンザスシティ都市圏」の記事については、「カンザスシティ都市圏」の概要を参照ください。
観光
「観光」の例文・使い方・用例・文例
- 観光客でにぎわっている町
- 観光バス
- 観光客の一団
- この島には観光客の連中にまだ触れられていないサンゴ礁がある
- ロデオ通りの高級ブティックは多くの観光客を集める
- ナイアガラの滝はアメリカで最も人気のある観光名所の一つだ
- 彼はその観光団を公園に案内した
- このバス観光は3時間かかります
- 観光客が増えた
- 観光事業
- 毎年夏になると大勢の観光客がその都市に押し寄せる
- カメラとガイドブックを持ち歩く観光客は多い
- 観光スポットが地図で目立たせてある
- 大勢の観光客
- この地域では観光客をよく見かける
- 観光に出かける
- 観光旅行
- 世界の各地からたくさんの観光客がナイアガラの滝を訪れる
- この島の観光は初めてですか
- 冬でも札幌は観光客でいっぱいだ
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