観光
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観光(かんこう、英: sightseeingあるいはleisure travel、仏: tourisme、独: Fremdenverkehr)は次のような意味の用語。
注釈
- ^ a b 2000年度版『観光白書』では「兼観光」という言葉が用いられており、楽しみを兼ねる商用旅行の存在も観光の一形態として認められている[13]。
- ^ Clare A. Gunnは、レクリエーションは公共が関与する事業であるとしている[10]。一方、日本交通公社『余暇社会の旅』(1974年)p277では、レクリエーションは肉体・精神の回復、観光は精神の発展にあるものとされている[4]。
- ^ 「名どころは これを都の案内者 圖會はしらとも 思ふうつし画」とあり、現在でいうところの旅行ガイドブックのような役割を担っていたことがうかがえる[28][29]。
- ^ 具体的には湯治[32]。
- ^ 「他国の制度や文物を視察する」、転じて「他国を旅して見聞を広める」の意[3]。
- ^ 幕末維新ミュージアム霊山歴史館副館長の木村幸比古は、「他国の本質的な物事、優れた光、天下の風光をくまなく観る、理解する」という意であると解説する[36]。
- ^ 用語としての観光は、朝日新聞データベース「聞蔵」による検索結果によれば、当初は固有名詞に使用されるケースしかない。普通名詞として使用された初めてのケースは、1893年10月15日に日本人軍人による海外軍事施設視察に使用された「駐馬観光」である。その後日本人軍人から外国人軍人、軍人以外の者の海外視察等へと拡大してゆき、最終的には内外の普通人の視察にも使用されるようになっていったが、いずれも国際にかかわるものである点ではかわりはなかった。
- ^ 一方、外国人武官による大日本帝国陸軍の視察などに「観光」の語を使用する事例も確認される[5]。
- ^ 戦後に静岡県熱海市長を務め、『観光立国』を刊行。
- ^ 朝日新聞データベース「聞蔵」による記事検索では、ツーリストは1913年から外国人にかかわるものとして使用されているが、原語のtourist自体が当時原語国で外国人にかかわるものに限定されていたのかの立証は、これからの研究課題である。ツーリズムという用語については朝日新聞データベース「聞蔵」によれば、戦前は検索されないどころか、昭和末期までほとんど検索結果に表れてこない状況である。なお、観光が国内観光、国際観光を区別しないで使用されるようになったのは、戦後連合国の占領政策が終了する時期、つまり日本人の国内観光が活発化する頃からである。
- ^ 「観光」という言葉は国内の旅行に関しても昭和初期から一部で使用されるようにはなっていた。たとえば1936年に国際観光局が発行した「観光祭記念 観光事業の栞」には「日本国中の年も村落も、それぞれその土地を美しく立派にし、観光客の誘致を図ること、之は日本国内の問題ですから国内観光事業と呼ぶことができます」と記されている。
出典
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観光客
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観光客
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「セントラル・パーク」の記事における「観光客」の解説
この公園は、恐らくアメリカで最も訪問者が多い都市公園であり、毎年約3,500万人の観光客を受け入れている。 セントラル・パークは、ニューヨークの観光地として最も有名な場所の1つである。公園は、北をセントラル・パーク・ノース、南をセントラル・パーク・サウス、西をセントラル・パーク・ウェスト、東を5番街と接している。公園の東側を走る5番街のみが、その名を変えない。他の通り(110丁目、59丁目、8番街)は、公園に接している間、それぞれ名前が変わる。この公園の南はミッドタウン、北はハーレム、東はアッパー・イースト・サイドとスパニッシュ・ハーレム、そして西はアッパー・ウエスト・サイドとモーニングサイド・ハイツと呼ばれる地区となっている。 公園は770エーカー (3.1 km2)の市所有の土地でオープンし、840エーカー (3.4 km2)まで拡張した。59丁目(セントラルパーク・サウス)と110丁目(セントラルパーク・ノース)との間は長さ2.5マイル (4 km) で、5番街とセントラルパーク・ウェストの間の幅は0.5マイル (0.8 km) である。 このサイズや文化的位置づけは、ミュンヘンのエングリッシャーガルテンやロンドンのハイド・パークと似ており、サンフランシスコのゴールデン・ゲート・パーク、東京の上野恩賜公園、バンクーバーのスタンレーパークなど、多くの都市公園のモデルとなった。
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観光客(ツーリスト)
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「アッチェレランド (小説)」の記事における「観光客(ツーリスト)」の解説
5年後、マンフレッドはエディンバラにおいて強盗に襲われ、(メガネに保存されていた)記憶を盗まれる。自身が誰であるのか、ここで何をしようとしていたのか、彼は必死に思い出そうとする。一方ロブスターはL5コロニーにおいて繁栄しており、太陽系外から送られた、明らかに知的存在が発したとおぼしき信号を受信していた。ボブ・フランクリンは今や故人であったが、その人格は集合精神〈フランクリン集成(コレクティブ)〉上に再構築されていた。記憶を取り戻したマンフレッドは、非人類知性の更なる権利拡大のため活動を開始する。そしてアイネコは宇宙人からの第2の信号の解析を開始する。
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観光客(Tourist)
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「NetHack」の記事における「観光客(Tourist)」の解説
初期装備の防具はアロハシャツ、他にカメラや多額の現金、食料や地図など。装備から想像がつくとおり、プレイ難易度が非常に高い職業である。テリー・プラチェットのユーモアファンタジー小説『ディスクワールド』シリーズの登場人物、ツーフラワーが元ネタである。
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観光客
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 08:29 UTC 版)
正面の外階段を登ってアクロポリス内へ入っていくが、その後を猫のトムが銅像に化けて(落ちてきた銅像の頭部を自身の頭上に載せて正体を隠し)「カルガモ歩行」する形でついていく。
※この「観光客」の解説は、「ギリシャ物語」の解説の一部です。
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「観光客」の例文・使い方・用例・文例
- 観光客でにぎわっている町
- 観光客の一団
- この島には観光客の連中にまだ触れられていないサンゴ礁がある
- ロデオ通りの高級ブティックは多くの観光客を集める
- 観光客が増えた
- 毎年夏になると大勢の観光客がその都市に押し寄せる
- カメラとガイドブックを持ち歩く観光客は多い
- 大勢の観光客
- この地域では観光客をよく見かける
- 世界の各地からたくさんの観光客がナイアガラの滝を訪れる
- 冬でも札幌は観光客でいっぱいだ
- 観光客がほとんどいない
- 桜祭りには市内外から多くの観光客が訪れる
- いつも、観光客と地元の人で一杯だ
- そこは特に夏季には多くの観光客で賑わいます
- 海岸沿いにある地元のタヴェルナは観光客にも人気です。
- 観光客はその貧民街をめったに訪れない。
- フィレンツェはいつも観光客でいっぱいだ。
- 観光客は緑の動物のように刈り込まれた灌木を楽しめる。
- あまり有名な公園ではありませんが、日本人の観光客はたくさんいました。
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