観光客に対する犯罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 18:03 UTC 版)
欧米やオーストラリアと比べてもバリ島の治安は良好であるが、観光地では観光客を狙った犯罪が数多く発生しており、おもにクタ、レギャンの海辺のバーなどでの詐欺をはじめとして、一般観光客の金を狙った盗みや詐欺が後を絶たない。おもな手口は、いかさま賭博、パンク強盗、ひったくり、強引な物売り(三つ編みやマニキュアなどのサービスの押しつけ)、麻薬および禁制品の販売などである。なお、麻薬に関しては、現地において寛容的な文化が醸成されているわけではなく、2013年にはコカインを持ち込み逮捕されたイギリス人女性に対して、死刑判決が出ていることに留意すべきである。また、「ビーチボーイ」などと呼ばれるジゴロによる日本人女性を狙ったナンパ行動やさらには性犯罪も多数発生しており、2003年には事態を重く見た日本領事館が地元警察に対して捜査の徹底を申し入れている。 これらの犯罪は、バリ人の仕業であると解釈されがちであるが、実際のところ、バリ島の観光客目当てに周辺の島からやってくる出稼ぎの若者によるものであることが多いとされており、多くのバリ人は被害者意識を持っている。また、以上の犯罪は、経済面での金銭的価値観が異なる観光客の金回りのよさが助長している可能性もある。 日本では、このような背景もあってか、バリ島を犯罪や出会いの場としてネガティブにとらえた報道がみられる。たとえば、『週刊新潮』(1995年9月7日号)の「『バリ島の妻』となった日本人女性二百人の生活」では、日本人女性がバリでセックス・ハントを行っていることに気持ち悪さと嫌悪感を示しその結果、バリ人との結婚が急増しているが、「楽園」の夢が醒めたバリでの実際の結婚生活は必ずしも幸せなものになっていないなどと言われた。また他の雑誌でも日本人女性が外国人男性に身を任せてセックスすること自体が日本の恥であり、日本と日本人の価値を下げていると報じられた。
※この「観光客に対する犯罪」の解説は、「バリ島」の解説の一部です。
「観光客に対する犯罪」を含む「バリ島」の記事については、「バリ島」の概要を参照ください。
- 観光客に対する犯罪のページへのリンク