風俗
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風俗(ふうぞく、ふぞく)は、ある時代や社会、ある地域や階層に特徴的にみられる、衣食住など日常生活のしきたりや習わし、風習のことである。広く、世相や生活文化の特色をいう場合もある。類似語に世俗や習俗(習慣と風俗)がある。用例としては「明治時代の風俗」「下町の風俗」などがある。
日常生活上の風俗を絵画にしたものを風俗画と呼ぶ。特定の階層、特に一般市民の日常の様子を主題としたものが多い。西欧においては、ルネサンス期以降、市民社会の発達に伴って一ジャンルを築くようになっていった。風俗画を残した代表的な画家には、ピーテル・ブリューゲルやヨハネス・フェルメールなどがいる。日本においてもジャンルとして広まったのは近世以降である。江戸時代には、町人の風俗を題材にした浮世絵が多数残されている。
世相や風俗を社会的な広がりでとらえて描いた小説を風俗小説と呼ぶ。同様に、庶民の世相や風俗を描いた喜劇を風俗劇といい、ヨーロッパでは17世紀にモリエール(仏)やコングリーブ(英)らに始まっている。
狭義の風俗
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- 雅楽の一種。くにぶり。日本の各地、主に東国で流行した歌舞を宮廷用に選集・編曲したもの。大嘗会などの朝廷の儀式の際に演じられた。舞を
風俗舞 、歌謡を風俗歌 と呼ぶ。 - 性的な習慣や嗜好。本来、そのような分野は「性風俗」と呼ぶ。性的サービスを提供する業種の動向を指して「性風俗」、またその産業(風俗店)そのものを指して「性風俗」や「風俗」と称する事がある。
現在では単に「風俗」というと「性風俗」を意味することが多い。性風俗産業に従事する女性を「風俗嬢」と呼ぶ。
参考文献
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- 日本風俗史学会編『日本風俗史事典』弘文堂、1994年3月、ISBN 4335250541
- 林美一『時代風俗考証事典』河出書房新社、2001年1月、ISBN 4309223672
関連項目
- 「性風俗」の関連項目
風俗
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魏志倭人伝に当時の倭人の風俗も記述されているが、2ヶ所に分けて書かれており、両者間には重複や矛盾がある。以下は便宜上その2ヶ所を区別せず列記する。 男子はみな顔や体に入墨を施している。人々は朱や丹を体に塗っている。入墨は国ごとに左右、大小などが異なり、階級によって差が有る。 その風俗は淫らではない。 男子は冠をつけず、髪を結って髷をつくっている。女子はざんばら髪。 着物は幅広い布を横で結び合わせているだけである。 稲、紵麻(からむし)を植えている。桑と蚕を育てており、糸を紡いで上質の絹織物を作っている。 牛・馬・虎・豹・羊・鵲(かささぎ)はいない。 兵器は矛、盾、木弓を用いる。その木弓は下が短く上が長い。(和弓#弓の種類参照)矢は竹であり、矢先には鉄や骨の鏃(やじり)が付いている。 土地は温暖で、冬夏も生野菜を食べている。みな、裸足である。 家屋があり、寝床は父母兄弟は別である。身体に朱丹を塗っており、あたかも中国で用いる白粉のようである。飲食は籩豆(たかつき)を用い、手づかみで食べる。 人が死ぬと10日あまり哭泣して、もがり(喪)につき肉を食さない。他の人々は飲酒して歌舞する。埋葬が終わると水に入って体を清める。 倭の者が船で海を渡る際、持衰が選ばれる。持衰は人と接さず、虱を取らず、服は汚れ放題、肉は食べずに船の帰りを待つ。船が無事に帰ってくれば褒美が与えられる。船に災難があれば殺される。 真珠と青玉が産出する。倭の山には丹があり、倭の木には柟(だん、タブノキ)、杼(ちょ、トチ)、櫲樟(よしょう、クスノキ)・楺(じゅう、ボケあるいはクサボケ)・櫪(れき、クヌギ)・投橿(とうきょう、カシ)・烏号(うごう、クワ)・楓香(ふうこう、カエデ)。竹は篠(じょう)・簳(かん)・桃支(とうし)がある。薑(きょう、ショウガ)・橘(きつ、タチバナ)・椒(しょう、サンショウ)・蘘荷(じょうか、ミョウガ)があるが、美味しいのを知らない。また、猿、雉(きじ)もいる。 特別なことをする時は骨を焼き、割れ目を見て吉凶を占う。(太占) 集会での振る舞いには、父子・男女の区別がない。人々は酒が好きである。 敬意を示す作法は、拍手を打って、うずくまり、拝む。 長命で、百歳や九十、八十歳の者もいる。 身分の高い者は4、5人の妻を持ち、身分の低い者でも2、3人の妻を持つものがいる。 女は慎み深く嫉妬しない。 盗みは無く、訴訟も少ない。 法を犯した場合、軽い者は妻子を没収し、重い者は一族を根絶やしにする。 宗族には尊卑の序列があり、上の者の言い付けはよく守られる。
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風俗
「風俗」の例文・使い方・用例・文例
- 風俗習慣
- 日本人の風俗習慣
- 風俗喜劇
- 建築業界にも風俗業界にも膨大な数の隠語や業界用語があります。
- 風俗習慣は国によって大きな違いがある。
- 彼らの風俗習慣はこの国の風俗習慣とは異なっている。
- 世界には皮膚に色や風俗習慣を意にするさまざまな人々が住んでいる。
- 海外で勉強することによって、学生は別の風俗習慣に触れることができる。
- テレビのおかげで我々は外国の風俗習慣について学ぶことができる。
- その地方ではその古い風俗がなお存続している。
- この本はアメリカの風俗習慣についての本です。
- 風俗喜劇 《社交界の軽薄・因襲などを風刺する機知に富んだ喜劇》.
- 東洋の風俗.
- 風俗習慣.
- 生活様式, 風俗.
- 風俗を乱す行為.
- その雑誌は風俗壊乱のかどで発禁になった.
- 各国それぞれの風俗習慣がある.
- この絵は当時の風俗を忠実に再現している.
- 風俗が大いに乱れている.
風俗と同じ種類の言葉
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