性風俗産業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/08/04 18:11 UTC 版)
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性風俗産業(せいふうぞくさんぎょう)は、性行為や性的欲望を満足させるサービスを提供する産業(売春、ポルノグラフィ、電話セックス・サイバーセックスなど)。[1][2]。性産業とも呼ばれる。
2014年時点のHavocscopeの推定によると、売春の市場規模は年額約1860億ドルである[2][3]。国別では中華人民共和国、スペイン、日本、ドイツが上位に入る[3]。インターネットがポルノグラフィの市場規模拡大に貢献しており、TechMediaの調査によれば全ウェブサイトの約12%がポルノグラフィである[2]。
性産業に従事する人のうち、金銭的報酬を対価として自身の行為・外見・イメージなどを、他人の性的欲望の対象として提供する事を仕事としている人をセックスワーカーと称する[4]。
歴史と日本の状況
日本では売春防止法の施行される1958年まで売春が公的に認められる「赤線地区」があった[5]。
戦後は米軍人を対象とした「パンパン」が発展の基礎となった[6]。
日本では1980年代後半から1990年代なかばにかけて、「援助交際」に代表される、性交を前提としない「ライト」な性風俗産業の形態が出現した[7]。1990年代にはデートクラブ、テレフォンクラブ、ツーショットダイヤル、ブルセラなどさらに多様化した[8]。
社会的問題
性風俗産業では女性が売春を強要されることがある[9]。日本では、脅迫や暴力を通じて売春・アダルトビデオ出演をさせられ搾取されることもある[10]。
国家間の経済格差等に起因して、低開発地域の女性がブローカーを通じて先進国の性産業経営者に購入され、性産業に従事させられる構造がある[11]。
1980年頃から日本では、人身取引によりアジアから来日して性風俗産業に従事する女性が悲惨な環境に置かれていることが指摘され、アメリカ合衆国国務省が発表した『人身取引報告書2004年版』などで国際的に批判された[9]。これを受けて日本政府は「人身取引対策行動計画」を策定した[12]。
法的規制とアプローチ
売春を合法化した上で規制しようとするアプローチと、売春を非合法化し全面的に廃止しようとするアプローチとがある[2]。2014年時点でヨーロッパ連合のなかでは、スウェーデンだけが廃止論の立場をとるが、フランスやアイルランドも廃止に興味を示している[2]。
日本では店舗型の性風俗産業は風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律によって規制を受ける[13]。映像を提供するサービスも1998年から届出制となった[13]。
脚注
- ↑ 上瀬 由美子 性の商品化と職業スティグマ : キャバクラに対する成人男女の意識調査から GEMC journal : グローバル時代の男女共同参画と多文化共生 : Gender equality and multicultural conviviality in the age of globalization (5), 32-46, 2011-03
- 1 2 3 4 5 Sexual exploitation and prostitution and its impact on gender equality IPOL-FEMM_ET(2014)493040
- 1 2 Prostitution Revenue By Country - Havocscope
- ↑ SWASH セックスワーク・スタディーズ---当事者視点で考える性と労働 日本評論社 (2018)
- ↑ 宇井, 美代子; 松井, 豊; 福富, 護; 成田, 健一; 上瀬, 由美子; 八城, 薫 (2008). “成人男性の買春行動及び買春許容意識の規定因の検討”. 心理学研究 79 (3): 215–223. doi:10.4992/jjpsy.79.215.
- ↑ ジョン・ダワー『敗北を抱きしめて 増補版 下』p.151
- ↑ 宇井, 美代子; 松井, 豊; 福富, 護; 成田, 健一; 上瀬, 由美子; 八城, 薫 (2008). “成人男性の買春行動及び買春許容意識の規定因の検討”. 心理学研究 79 (3): 215–223. doi:10.4992/jjpsy.79.215.
- ↑ 齋藤, 百合子 居場所を求める若者たち ―日本,タイ,米国の,制度の狭間にいる子ども・若者支援に向けた一考察― 明治学院大学国際学研究 = Meiji Gakuin review International & regional studies, 50: 103-118
- 1 2 国立国会図書館行政法務課 (岡村美保子、 小笠原美喜) 日本における人身取引対策の現状と課題 - 国立国会図書館 ISSUE BRIEF NUMBER 485(JUN.21.2005)
- ↑ パネルディスカッション「子どもの性の商品化:最近の全国調査の結果及び相談窓口の現状」特定非営利活動法人人身取引被害者サポートセンター ライトハウス 代表 藤原 志帆子 児童ポルノ排除対策公開シンポジウムテーマ:児童を性的搾取の被害から守るために平成28 年 11 月 22 日
- ↑ 性的搾取のトラフィッキング-男女、貧富、内外の権力格差と差別意識の理論的アプローチ-中村 文子 国際政治Vol. 2008 (2008) No. 152
- ↑ 青山 薫 グローバル化とセックスワーク深化するリスク・拡大する運動 社会学評論Vol. 65 (2014) No. 2 p. 224-238
- 1 2 立山, 紘毅 わが国では, インターネット上のわいせつ画像など, いわゆる有害情報に対し, どのように規制されているか 『Q&Aインターネットの法務と税務(加除式)』 夏井高人, 岡村久道, 掛川雅仁編集 (新日本法規, 2001.10-)
関連項目
性風俗産業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:43 UTC 版)
スペインは、売春が合法化されている。有料の性的サービスを自発的に提供する行為は、公共の場所で行われない限り、罰則の対象にならない。ただし、売春の斡旋、仲介行為は違法である。 2016年の国連の調査によれば、スペインの性風俗産業の規模は、年37億ユーロ(約4900億円)規模に達しており、国内で売春を行ってる女性は30万人ほどと推定されている。また、スペインの男性の3割から4割が、金銭を支払って性行為をしたことがあるとの調査がある。国連の2011年の調査では、スペインはタイ、プエルトリコに続いて、世界で3番目の規模の売春大国とされた。 スペインの社会労働党は、この状況について、売春は女性を「奴隷化している」と主張しており、売春の非合法化を目指している。
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