観光・その他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/16 05:49 UTC 版)
船明ダム一帯は、自然の中でのスポーツ、アウトドアレジャーなどを売りとした北遠地域観光・レジャーの要衝となっている。 左岸(国道152号側)の湖畔には平成13年に道の駅天竜相津花桃の里が開かれ、船明ダム周辺観光の要となっている。天竜相津花桃の里が開かれるまではダム湖に橋の足のみ並んでいるのも隠れた名物だったが、それも現在では天竜相津花桃の里・相津マリーナと伊砂ボートパーク・自然公園をつなぐ歩行者・自転車用橋「夢のかけ橋」として利用されている(元々は佐久間線として建築されたが途中で中止になったもの)。同じく佐久間線のトンネルを利用した天然の保冷庫・暗室である浜松ワインセラーや、先述の相津アリーナもこの至近にある。 ダム左岸には船明ダム運動公園があり、地域のスポーツ活動の他にイベントの開催地として使われている。この公園内及び周囲にはソメイヨシノが多数植えられ、桜のトンネルと呼ばれる200mの桜並木もあるため、春には大勢の花見客で賑わう。この桜のトンネルは、大人の頭上すぐなほどに枝が低いことと、駐車場から段差が無いことが特徴的である。人気も上がっており、従来鳥羽山公園で開かれていた天竜桜まつりが移転してくる、天気予報サイトの開花予想地点に加えられるなど、花見の名所として広く知られるようになってきている。 船明ダム付近は釣りの名所としても知られており、ほとんどの川が禁漁となる冬でも釣りが可能である。特に初夏の鮎釣り解禁時は多数の釣り人を見ることができる。その他でもダム湖はバス・ヘラブナなどの釣り区、冬期間の船明ダム〜秋葉ダム間はルアーフィッシング専用区として設定されるなど、地域産業の資源としても活用されている。(なお釣りには天竜川漁協の遊漁規則順守と遊漁証が必要である) 近年は船明ダム及び周辺でのサイクリングも増えており、大会が年に数回開かれている他、天竜サイクルツーリズムなどのイベントも行われている。船明ダム湖岸の道路は幅が広い国道と交通量が少ない旧道で、信号も起伏もほとんどない非常に走りやすいコースである。更に目的地を伸ばせばヒルクライム・山岳コースとなり、熊の道の駅や横川・春野・気田川周回、新宮池、秋葉神社上社、更にスーパー林道天竜線を通って山住神社経由で水窪や秋葉ダム-佐久間ダムの天竜川遡上など、いずれも自然が豊富なコースを多様に取れ、負荷調整もしやすい。また先述の通り都市部と高速道路のインターチェンジに近く、船明ダム運動公園には広い無料駐車場があるため、遠方から自家用車で自転車を搭載して来訪し、船明ダムを拠点としてサイクリングを楽しむことも容易である。こうした点が知れ渡ることとサイクリング人口の増大を受けて、地元自治体の浜松市や天竜浜名湖鉄道などでも、サイクリングマップの作成、サイクルラックの設置などサイクリング環境の整備を進めている。 利用者の口コミが広がったことと、自然が豊富な割にアクセスしやすく道路も整備されていること、特に国道152号線の走りやすさから、バイクでのツーリングも増えている。 また、ダム湖周辺は絶壁が多く鳥類の繁殖に好都合な事と、山地と平野の境目にある湖であることから、オオタカ・クマタカ・カワセミ・アオゲラ等多種多様な鳥類が生息、山・里・水辺の鳥を一度に見ることができる静岡県下でも屈指の探鳥地としても有名である。 その他、前々からラフティング等の名所でキャンプ場も多数ある気田川、清流で知られ沢遊びができる阿多古川にも近く、アウトドアレジャー・スポーツを中心とした北遠地方の観光・レジャーにおいて、船明ダムは拠点・玄関口としての性格も持つようになった。こうした利用者増大は、ボート場整備と道の駅以外は開発によるというより、それまであったものの良さが口コミ等で広まって成されたといえる。 下流には二俣城址があり、二俣城の戦いにおける徳川家康と武田信玄の激戦地としてや、家康の嫡男・松平信康自刃の地として歴史ファンに有名である。 なお、ダムのある場所は以前は天竜市であったが、平成の大合併によって浜松市と合併している。アメダス(無人観測施設)が隣接しており、平成の大合併後はNHKの気象情報において「浜松市船明」と区を省略して紹介される。
※この「観光・その他」の解説は、「船明ダム」の解説の一部です。
「観光・その他」を含む「船明ダム」の記事については、「船明ダム」の概要を参照ください。
- 観光・その他のページへのリンク