標準語とは? わかりやすく解説

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ひょうじゅん‐ご〔ヘウジユン‐〕【標準語】

読み方:ひょうじゅんご

一国公用文教育・放送などで用い規範としての言語。標準語の普及目的として文部省が編した小学校の「国定読本」(明治37昭和24年)は、東京山の手地区行われる教養ある階層言語基づいている。なお「標準語」という用語は、明治23年1890)に岡倉由三郎最初に使った。→共通語


標準語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/20 22:20 UTC 版)

標準語(ひょうじゅんご、: standard language: Standardssprache)とは、公共の言説において人々の集団(民族共同体国家組織など)によって用いられる言語変種である[1]。あるいは、言語変種は文法や辞書における記述のために整理され、こういった参考文献において記号化される際に起こる標準化の過程を経ることによって標準となる[1]。典型的には、商業や政治の中心で話されている方言が標準化される言語変種となる。標準語は複数中心地言語(例えばアラビア語英語標準ドイツ語ペルシア語セルボ・クロアチア語フランス語ポルトガル語スペイン語圏[2])にも単一中心地言語(例えばアイスランド語イタリア語[3]日本語[4]ロシア語[4])のいずれもが選ばれる事例である[5]。標準書記言語は「シュリフトシュプラーヘ」(Schriftsprache、ドイツ語で文章語の意)と呼ばれることがある。


  1. ^ a b c Finegan, Edward (2007). Language: Its Structure and Use (5th ed.). Boston, MA, USA: Thomson Wadsworth. p. 14. ISBN 978-1-4130-3055-6 
  2. ^ Kordić, Snježana (2014) (Spanish). Lengua y Nacionalismo [Language and Nationalism]. Madrid: Euphonía Ediciones. pp. 79–151. ISBN 978-84-936668-8-0. OL 16814702W. http://www.euphoniaediciones.com/plataforma/libros/lengua-y-nacionalismo-17-89-7-2-1 
  3. ^ Italian language. language-capitals.com
  4. ^ a b Clyne 1992, p. 3.
  5. ^ Daneš, František (1988). “Herausbildung und Reform von Standardsprachen [Development and Reform of Standard Languages]”. In Ammon, Ulrich; Dittmar, Norbert; Mattheier, Klaus J. Sociolinguistics: An International Handbook of the Science of Language and Society II. Handbücher zur Sprach- und Kommunikationswissenschaft 3.2. Berlin & New York: Mouton de Gruyter. p. 1507. ISBN 3-11-011645-6. OCLC 639109991 
  6. ^ a b c Vahid, Ranjbar (2008). The standard language of Kurdish. Iran: Naqd-hall 
  7. ^ 阪口篤義編 (1990)『日本語講座第六巻 日本語の歴史』(大修館書店)の徳川宗賢「東西のことば争い」
  8. ^ 金水敏『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(2003年)
  9. ^ a b c 岡本, 雅享「言語不通の列島から単一言語発言への軌跡」『福岡県立大学人間社会学部紀要 = Journal of the Faculty of Integrated Human Studies and Social Sciences, Fukuoka Prefectural University』第17巻第2号、2009年1月8日、11–31頁。 
  10. ^ 金水敏 (2000年5月18日). “役割語の探求” (PDF). 大阪大学. pp. pp. 1,3. 2009年9月29日閲覧。
  11. ^ 宝力朝魯「明治後期以降における国語教育への上田万年の影響」(PDF)『東北大学大学院教育学研究科研究年報』第53巻第2号、東北大学、2005年3月、pp. 32-33、ISSN 1346-57402009年9月29日閲覧 
  12. ^ 「標準語の設定は各個人がその設定者であるべく、少なくとも責任者であるべし」石黒魯平(昭和25年)『標準語』、「関西弁を基盤とした標準語の存在を認めよ」梅掉忠夫(昭和29年)『第二標準語論』(真田信治(1987年)『標準語の成立事情』PHP研究所より)
  13. ^ 昭和24年国立国語研究所が福島県白河市を調査した際、東北方言と標準語の中間のような言葉を話す人々がいることが分かり、この言葉なら全国共通に理解しあえるとのことから、国立国語研究所がこれを「全国共通語」略して「共通語」と名付けた梅中伸介 (2005年10月6日). “そもそも日本語の「共通語」ってどうやってできたの?”. R25. リクルート. 2009年9月29日閲覧。真田信治(1987年)『標準語の成立事情』PHP研究所
  14. ^ 松村文衛「若者言葉を“科学”する」『at home Time』、アットホーム、2002年10月、2009年9月29日閲覧 
  15. ^ Smith 1996
  16. ^ Blake 1996
  17. ^ Baugh and Cable, 2002
  18. ^ Smith, 1996
  19. ^ BBC Englishの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書”. ejje.weblio.jp. 2020年9月7日閲覧。
  20. ^ 教師の父の友人で名付け親がジョナサン・スウィフト、息子は劇作家リチャード・ブリンズリー・シェリダン(メルヴィン・ブラッグ『英語の冒険』アーティストハウス


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朝鮮語」の記事における「標準語」の解説

朝鮮語公用語定めている韓国北朝鮮は、それぞれ別々の標準変種規定している。韓国における標準変種は「標準語」(표준어)であり、「ソウル教養ある人々使用する言語」と規定されるまた、北朝鮮における標準変種は「文化語」(문화어)であり、「平壌労働者階級使用する言語」と規定される。ただし、北朝鮮の標準語も実際に伝来ソウル方言基礎としており、元来南北方言差に由来する標準語の差異は、皆無ではないもののかなり限定的である。また、中国領内延辺朝鮮語は、基本的に北朝鮮の標準語を規範としている。 日本統治前は、朝鮮半島南部北部出身者会話した場合地域間訛音差から話が通じないことがあった。学校教育推進のために一定の指針となる標準語を求めた朝鮮総督府は、普通学校における標準語の規範永く首都とされてきた京城府(現ソウル特別市)の中流階級使用する言語とした。これにより南北双方言語とも20世紀前半ソウル方言基礎となったが、韓国北朝鮮それぞれ独自の言語政策基づいて標準語を発展させていった結果語彙正書法辞典における文字配列順序などで、韓国における「한국어」「한국말」と北朝鮮における「조선말」「조선어」の間に相異出ている。たとえば韓国北朝鮮では、独立後に漢字表記廃止日本語語彙置き換え着手されたが、それぞれ個別行った結果韓国における「韓国語」と北朝鮮における「朝鮮語」の相違拡大することになった韓国北朝鮮言葉違いに関して朝鮮語の南北差参照

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中国語」の記事における「標準語」の解説

詳細は「標準中国語」を参照 中国では文章語古代より統一されていたが、口語各地方ごとに異なり同じく漢字発音各方言ごとに異なっていた。この状況解消目指し20世紀初頭から中盤にかけて北方語発音語彙近代口語小説文法を基に「普通話」(pǔtōnghuà)が作られた。日本では「標準語」に当てはまる。人民の意思疎通容易にするため、中国では中央政府の標準語政策により積極的に普通話使用推進され教育放送取り入れられ、標準語・共通語とされている。一般的に全人口の8割程度普通話理解するといわれ、方言話者若い世代普通話とのバイリンガルとなっていることが多い。2017年には、中国国民のおよそ80%が普通話使用することができ、2000年53%から大幅に増加したことが報じられた。 台湾においても、日本の敗戦後施政権握った中華民国政府が「国語」(guóyǔ)(「普通話」とほぼ同一相互理解可能だ音声語彙差異がある)による義務教育行っている。 シンガポールマレーシアなどの東南アジア地域では、普通話中華民国国語似ている標準中国語一般的に華語」(huáyǔ)と呼ぶ。

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