書簡体文字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/06 23:38 UTC 版)
書簡体文字 |
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![]() |
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言語: | 日本語 |
時期: | 平安時代 - 現在 |
親の文字体系: | |
Unicode範囲: | U+3041-U+309F - 平仮名 |
ISO 15924 コード: | Hira |
注意: このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 (IPA) を含む場合があります。 |
書簡体文字(しょかんたいもじ、旧字体:書簡體文字)は、日本語の文字。漢字や仮名を基にした合字や略字のうち、書簡にのみ用いられるものを指す[1]。
書簡体略字(しょかんたいりゃくじ、 旧字体:書簡體略字)ともいわれる[2]。
概要
書簡体文字は文字通り書簡で用いられる文字であり、合字と略字が存在する。
書き手の性別によって使い分けられる脇付を一字に合略した文字の使用は、変わらず書き手や相手の性別に制限された。
書簡体文字の中で、Unicodeに採用された文字は「ゟ」のみである。
一覧
明治時代以降に書簡体文字として分類された文字のほか、過去に用いられた草書体が後に崩されたままの字体で字源の活字と区別された文字も含む。
略字
漢字を草略した文字。
読み | 画像 | 文字 | Unicode | 名称 | 意味 |
---|---|---|---|---|---|
そうろう | ![]() |
- | - | - | 候[1] |
![]() |
- | - | - | ||
られ | ![]() |
- | - | - | 被[1] |
以下は書簡体文字に分類されたことはないが、書簡を中心に用いられた字体である。
読み | 画像 | 文字 | Unicode | 名称 | 意味 |
---|---|---|---|---|---|
おん | - | - | - | 立御字 | 御[3] |
- | - | - | 引捨御字 | ||
- | - | - | 箱御字 | ||
どの | - | - | - | でんどの | 殿[3] |
- | - | - | 宰相どの | ||
- | - | - | 中将どの | ||
- | - | - | 二つがけ | ||
- | - | - | 一つがけ | ||
- | - | - | ぐるどの | ||
- | - | - | ばんでん | どの[3] | |
申 | - | - | - | - | 申[3] |
合字
漢字や平仮名を合略した文字。合略仮名といわれる。
脇付 | |||||
---|---|---|---|---|---|
読み | 画像 | 文字 | Unicode | 名称 | 意味 |
かしこ | ![]() |
- | - | - | 畏[3] |
まいらせそうろう | ![]() |
- | - | - | 詣らせ候[3] |
![]() |
- | - | - | ||
![]() |
- | - | - | ||
その他 | |||||
読み | 画像 | 文字 | Unicode | 名称 | 意味 |
さま | ![]() |
- | - | 丸様 | さま[4] |
![]() |
- | - | |||
より | ![]() |
ゟ | U+309F | - | より[1] |
以下は書簡体文字に分類されたことはないが、書簡を中心に用いられた字体である。
脇付 | |||||
---|---|---|---|---|---|
読み | 画像 | 文字 | Unicode | 名称 | 意味 |
そろべくそろ | ![]() |
- | - | - | 候べく候[3] |
べくそろ | ![]() |
- | - | - | べく候[3] |
その他 | |||||
読み | 画像 | 文字 | Unicode | 名称 | 意味 |
さま | - | - | - | 永様 | 様[4] |
- | - | - | 美様 | ||
- | - | - | 平様 | ||
- | - | - | 取様 |
類似の文字
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d 「日本大文典 第壹編」国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年8月26日
- ^ 「国語漢文自習要覧 : 附・仮名遣詳解」国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年8月28日
- ^ a b c d e f g h 「消息文変遷 : 一名・かりのゆくへ」国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年8月28日
- ^ a b 「万用字引 : 用文自在」国立国会図書館デジタルコレクション. 2025年8月28日
関連項目
外部リンク
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