タメ口
ため‐ぐち【ため口】
タメ口
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 01:23 UTC 版)
タメ口(タメぐち)とは、相手を対等として扱った話し方である[1]。親しい人同士での話し方[2]。これを指す名称は学者間でも定まっておらず、ため口の用語がその隙を埋めてきた[3]。特に年長者に対して対等の話し方をすることだと、ある辞書には掲載されているが[4]、実際のある調査では仲間同士の言葉だという認識が過半数を占めている[3]。対して例えば日本語の敬語は、相手と距離を保つための言葉でもあるため、敬語以外によって親しさを表現する必要がある[5]。「ため」は1960年代に不良少年が使いはじめ広まっていった[4]。 2008年の調査では、400名以上の10代から60代までの人々で、それぞれの世代で過半数は「ため口」の意味は仲間内での言葉遣いを指していると認識しており、次の多数は、50代までの人々は、年上が年下に話す際の普通の言葉だと認識していた[3]。2010年代には企業の採用担当者は、目上の者に対するタメ口が当たり前になってきたと述べた[6]。
- ^ ため口・タメ口『大辞林』第三版、三省堂
- ^ a b 井上史雄 2017, pp. 217-218.
- ^ a b c d e f 長嶺聖子、NagamineSeiko「韓国語の「パンマル」と日本語の「ため口」の違いに関する一考察-待遇表現の指導方法と関連して」『留学生教育』第5号、2008年3月、 19-33頁、 NAID 120001374590。
- ^ a b ため口 『デジタル大辞泉』小学館
- ^ 文化審議会国語分科会 (2018年3月2日). “分かり合うための言語コミュニケーション(報告) (pdf)”. 文化庁. 2018年7月15日閲覧。
- ^ 竹田博信「企業の期待する「キャリア教育」について」『大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要』第9巻、2010年1月31日、 261-269頁、 NAID 110007592809。
- ^ ため 『大辞林』第三版、三省堂および、『デジタル大辞泉』小学館
- ^ 『これからの敬語(建議)』第1期国語審議会 (文化庁)昭和27年(1952年)4月14日
- ^ 井上史雄 2017, p. 202.
- ^ 井上史雄 2017, pp. 183-184.
- ^ a b 井上史雄、当該コラムの筆者は竹田晃子『敬語は変わる』大修館書店〈大規模調査からわかる百年の動き〉、2017年、86-88頁、裏表紙。ISBN 978-4-469-22260-9。
- ^ 井上史雄 2017, pp. 68-70.
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