日本語のハングル表記
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日本語のハングル表記(にほんごのハングルひょうき)では、日本語をハングルに転写・翻字する方法を解説する。なお、ハングルについて、前近代および近代に関する文脈では諺文、北朝鮮に関する文脈ではチョソングルと呼称することとする。
注釈
出典
- ^ 朝鮮総督府. 보통학교용 언문철자법.pdf. - ウィキメディア・コモンズ.
- ^ 朝鮮総督府. 보통학교용 언문철자법 대요.pdf. - ウィキメディア・コモンズ.
- ^ 朝鮮総督府. 언문철자법.pdf. - ウィキメディア・コモンズ.
- ^ “들온말적는법” [外来語表記法] (朝鮮語). 2017年2月26日閲覧。
- ^ 中島仁 (2011年9月18日). “朝鮮語の正書法の変遷”. 2017年2月28日閲覧。
- ^ 国語事情委員会. 외국말적기법(1985).pdf. - ウィキメディア・コモンズ.
- ^ 国立国語院. 대한민국 외래어 표기법(제85-11호). - ウィキソース.
- ^ 国立国語院. 대한민국 외래어 표기법(제2014-43호). - ウィキソース.
- ^ 用例上、「いい(ii)」の音は長音とみなし이と表記されるが、「えい(ei)」の音については長音とみなさずそのまま에이と表記する。例:“용례 찾기 - 比叡(ひえい) 산” [用例検索 - 比叡山] (朝鮮語). 国立国語院. 2017年5月9日閲覧。
- ^ 国語事情委員会. 외국말적기법(2001). - ウィキソース.
- ^ “四ツ谷は「ヨスヤ」?「ヨチュヤ」? 駅のハングル表記がバラバラな理由”. ジェイ・キャスト. (2016年11月20日) 2016年12月1日閲覧。
- ^ “용례 찾기 - udon[饂飩]” [用例検索 - udon[饂飩]] (朝鮮語). 国立国語院. 2017年3月21日閲覧。
- ^ “용례 찾기 - anko” [用例検索 - anko] (朝鮮語). 国立国語院. 2017年3月21日閲覧。
- ^ “용례 찾기 - ←muteppô[無鐵砲/無手法]” [用例検索 - ←muteppô[無鉄砲/無手法]] (朝鮮語). 国立国語院. 2017年3月21日閲覧。
- 1 日本語のハングル表記とは
- 2 日本語のハングル表記の概要
- 3 北朝鮮の表記法
- 4 通用される表記
- 5 表記の比較
- 6 脚注
日本語のハングル表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 20:38 UTC 版)
日本語#歴史、ハングル#字母と文字構成を参考。 オ段長音は-o-‘u に統一され、開合が書き分けられておらず、仮名表記で書き分けられているのと食い違っている。 「しやうけ」(上下)zyo-‘u-kyəi, 「ふかう」(深う)hu-ko-‘u 「とうたう」(同道)to-‘u-to-‘u, 「とうい」(遠い)to-‘u-‘i 「しんめう」(神妙)sin-myo-‘u, 「けう」(今日)kyo-‘u なお「申」の発音を表すハングルは母音「o」と「u」を1字に収めるといった、朝鮮語では見られない文字を採用している。 エ段音は‘yəi もしくは ‘yə によって表記されており、ほぼ同時期のキリシタン資料でエが「ye」と表記されたのと同様 [je] のような発音を表したと推測される。但しケ・テ・メ・レなども kyəi のように表記されている点が注目される。 濁音は、語頭以外の場合、前の音節末に m, n, ŋ を補う。 「およひ」(及び)‘o-‘yom-pi、「なにかし」(なにがし、某)na-niŋ-ka-si そのため、撥音+濁音や撥音+清音の場合と区別がつかない。 「ねんころ」(懇ろ)nyəŋ-ko-ro 「てんち」(天地)tyən-ci 語頭の濁音は、初声にm, n, ŋ を並書した特殊な表記を採用している。 「とこ」(何処)nto-ko, 「御さる」(御座る)ŋko-za-ru なおザ行音にはㅿ(△字母)を用いる。これは朝鮮語でもハングル制定当時からしばらくの間は使われた字母である。 「たいさ」(対座)ta-‘i-za, 「やうしやう」(養生)‘yo-‘u-zyo-‘u ハングルは有声-無声の区別ができないので、ジョアン・ロドリゲスが『大文典』で指摘したような、濁音前の鼻音の存在を即、表しているとは言えないかもしれない。しかし濁音前の鼻音をより積極的に表そうとしたものも見られる。 「わさと」(わざと)‘oan-za-to, 「ちくこ」(筑後)ci-kuŋ-ŋko 子音字母の並書によって、語中の清音や促音を表そうとしたものがある。なお原刊本における朝鮮語表記では、濃音はまだ並書が行われておらず、sk-, pt-などが使われていた。 「てんき」(天気)tyən-kki, 「さいそく」(催促)sa-‘i-sso-ku 「まいて」(参って)ma-‘i-ttyəi, 「みかち」(三日路)mi-kka-ci, mik-kan-ci チ・ツは ci, cci・cu, ccu と表記される。ヂ・ヅは n-ci, n-cu のように表記し、ジ・ズとはおおむね書き分けられているが、混同したものもある。当時の京都で既に混同が起こっていたことを反映すると見られる。なお「てう」の場合、cyo-‘u, tyo-‘u の両方が見られる。キリシタン資料でも t, d音ではなく、ジヂ・ズヅ(四つ仮名)の混同が起こり始めていたことが指摘されているのと共通する。 ハ行音は、ハ・フ・ホは hoa, hu, ho、ヒ・ヘは激音字母 p‘ を用いる。キリシタン資料では「f」が用いられ、唇を使った摩擦音であったことが指摘されているが、それとある程度は共通するものとなっている。 カ行合拗音が表記されており、必ずしも朝鮮漢字音の影響ではなく日本語での現象であると見られる。 「たいくわん」(代官)ta-‘i-koan, 「りよくわい」(慮外)ryoŋ-koa-‘i 漢字音の入声は巻10では-t で表記される。これはキリシタン資料にも見られるものである。は巻1-9には「つ」「ち」に母音の伴ったものが見られる。 「いつひつ」(いっぴっ、一筆)‘it-pit 「あいさつ」(挨拶)‘a-‘i- sa-ccu 「なくわち」(なんぐゎち、何月)naŋ-koa-ci 語末の撥音は-n で表される。朝鮮漢字音で-m が期待されるものでも同様である。語中の撥音も後に続く子音によって-m, -n ,-ŋ に分かれ、朝鮮漢字音とは連動しない。 「しなん」(指南)zi-nan (朝鮮漢字音で「南」は/nam/) 「ふんへつか」(分別が)hum-pyəi-ccuŋ-ka(朝鮮漢字音で「分」は/pun/、-m音は次の音に影響されたもの)
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