収めるとは?

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おさ・める〔をさめる〕【収める/納める】

[動マ下一][文]をさ・む[マ下二《「治める」と同語源》

一定の範囲中にきちんと入れる。収納する。きまった所にしまう。「製品倉庫に—・める」「刀を鞘(さや)に—・める」「カメラに—・める」「胸に—・めておく」

金や物などを受け取って自分ものとする。手に入れる。受納する。獲得する。「薄志ですが、—・めてください」「勝利を—・める」「手中に—・める」

納める)渡すべき金や物を受け取る側に渡す。納入する。「授業料を—・める」「注文の品を—・める」「お宮お札を—・める」

乱れているものを、落ち着いて穏やかな状態にする。争い動揺をしずめる。治める。「紛争を—・める」「怒りを—・める」

納める物事をそれで終わりにする。「今日今年仕事を—・める」「歌い—・める」

死骸葬る

「骸(から)は、けうとき山の中に—・めて」〈徒然・三〇〉


おさ・める をさめる 【治・修・納・収】

〔他マ下一〕 [文]をさ・む 〔他マ下二

[一] (治・修) ものごと安定した状態にする。整った状態にする。

主権者として国の政治をとる。国民国土統率制御する。

書紀720孝徳大化年三月(北野本訓)「の民を宰(オサムル)ことは、独り制(おさ)む可からず」

徒然草1331頃)一八四「世ををさむる道、倹約を本とす」

混乱した状態をしずめる。平定する。また、物事穏やかにかたづける。落ち着いた状態にする。収拾する。

万葉(8C後)一七・三七三あまざかる ひなも乎佐牟流(ヲサムル) ますらをや」

浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「成る可く叔父告げずして事を収めたい」

自分行ない態度、心などを整え正す

書紀720持統五年六月北野本訓)「其れ公卿百寮の人等をして、酒完を禁断ちて、心を摂(ヲサメ)、過ちを悔ひ令めよ」

徒然草1331頃)一一〇「身を治め、国を保たん道も、またしかなり」

④ (病気飢えなどを)なおす。治療する。

西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)九「能く衆の病と四大増損とを療(ヲサメ)たまふと雖も

(5) 建物整え造る造営する。

書紀720天武一〇年正月(北野本訓)「畿内及び諸国に詔して、天社、地社の神宮を修理(ヲさ)む」

(6) (こわれた所、乱れている所などを)なおし繕う。修理する。

東大寺諷誦文平安初期点(830頃)「鬢髪蓬乱(ふくだ)めるをもかきも収(ヲサ)めず」

随筆折たく柴の記(1716頃)上「壁の土くづれ落しあまた所あれば、くづれしつちにひたして、そのやぶれを修め塗らしむ」

(7) 川などが氾濫ないようにする。

日本読本(1887)〈新保磐次〉六「人民工業教へ或は川を修め、溝を開き農業の便利を興し給ひき」

(8) 責任をもって世話をする

古事記(712)中「若し此の御子を、天皇御子思ほし看(め)さば、治(をさめ)賜ふべし」

(9) 気持落ち着かせる

(イ) (多く「心(を)おさめる」の形で) 乱れた心をしずめる。こらえる。

観智院三宝絵(984)上「閑(しづ)かなる所に念を収て心を閑て不姦(さわがしから)ず」

源氏100114頃)桐壺さるまじき人のうらみを負ひはてはては、かううち捨てられて、心おさめん方なきに」

(ロ) (目的語をとらないで自動詞的に用いる) のんびりする。落ち着くとりすます

浮世草子好色万金丹(1694)二「かの男おさめたる声つきにて」

(10) 学問技芸などを正統な形で身につける修業する。

大唐西域記長寛元年点(1163)五「節倹努め修(ヲサム)」〔和英語林集成初版)(1867)〕

[二] (収・納物事あるべき所に落ち着かせる

① 他への働きかけのために出しいたものをもとの場所へもどす。

(イ) 武器道具などをひっこめるしまいこむ片付ける。

書紀720景行四〇年是歳(北野本訓)「甲(よろい)を巻(ま)き、戈(ほこ)を戢(ヲサメ)て、愷悌(いくさと)けて還(かへ)れり」

歌舞伎毛抜(1742)「うろたへもの、コリャ何(どう)する。相手がさやへ納(オサメ)るは丸腰同前、さやへ納めぬか」

(ロ) 手や翼などを内に曲げ縮める。

私聚百因縁集(1257)三「病者涙を流し喜びて手を刄(ヲサメ)て領状(りゃうじゃう)す」

即興詩人(1892‐1901)〈森鴎外訳〉血書一隻は翅を近き巖の頂に斂めて」

② 物を整頓された状態で中にしまい入れる。

(イ) (品物農作物などを)ある場所にしまう。貯蔵する。たくわえる。

万葉(8C後)九・一七一〇「吾妹子(わぎもこ)が赤裳ひづちて植ゑし田を苅り(をさめ)む倉無しの浜

徒然草1331頃)一八「孫晨は冬月に衾(ふすま)なくて、一束ありけるを、夕にはこれにふし、朝にはをさめけり」

(ロ) 記憶したり記録したりする。

彼岸過迄(1912)〈夏目漱石停留所彼は輪廓と、長いコートに包まれた恰好の可い彼女の姿とを胸に収(ヲサ)めて」

渋江抽斎(1916)〈森鴎外〉八「後に五弓雪窓が此文を事実文編巻の七十二に収(オサ)めてゐるのを知った」

(ハ) (農作物を)取り入れる。収穫する。

平家13C前)五「兵粮米つきぬれば、田つくり、刈りおさめてよせ」

人のもの自分所有にする。受け取る。

(イ) (公の機関が、物、人、官位などを)強制的とりたてる取りあげる。没収する。

書紀720神功年三月(熱田本訓)「悉に妻子を没(ヲサメ)て孥(つかさやっこ)と為」

(ロ) (物や金銭などを)受け取って自分のものにする。また、意見忠告などを)受け入れる。

観智院三宝絵(984)上「願くは我が志を納て我が罪を免せ」

*虎寛本狂言八句連歌室町末‐近世初)「夫程(それほど)におしゃる成らば納て置う」

④ (物や金銭などを)受け取り手さし出す納入する。

書紀720雄略年三月(前田本訓)「朝聘(まうてき)既に闕きて、貢職(みつき)循(オサムル)(〈別訓〉たてまつる)ことし」

(5) 死体埋葬したり、火葬にしたりして始末する。

書紀720神代下(水戸本訓)「因りて日向吾平(ひら)山上の陵(みささき)に葬(ヲサメ)まつる」

源氏100114頃)桐壺限りあれば、例の作法におさめ奉るを、母北の方、同じけぶりにのぼりなんと泣きこがれ給て」

(6) 物事終わらせる。(多く他の動詞に付いて)その動作終わりにする。

*曲附次第(1423頃)「息ながくたふやかにのこる内にて云ひをさむべし」

(7) よい結果を得る。

手紙(1911)〈夏目漱石〉一「思ひがけなく或実際上の効果収め得たのであるから」

[語誌]首長の意の「ヲサ(長)」を動詞化したものといわれ、本来、統率安定させる意を持ったもの考えられる類語の「しる(領)」、「すぶ(統)」とは異なり対象しかるべき静態位置・状態に置くという意味あいをふくむ。この「ヲサ」の原義拡大し、広範囲に使われると、(一)②以下の用法となり、また、安定してものなどをしかるべき所にもたらす落ち着けるべき所に落ち着けるというふうに発展する(二)用法となる。


収める

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 13:30 UTC 版)

和語の漢字表記

収 める

  1. おさめる」を参照


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