ジョアン・ロドリゲスとは? わかりやすく解説

ロドリゲス【João Rodríguez】

読み方:ろどりげす

[1561〜1634]ポルトガルイエズス会宣教師1577年天正5)来日96年司祭日本語をよくし通訳をつとめ、ツウズ通事ロドリゲスよばれた豊臣秀吉徳川家康知遇得たが、1610年慶長15追放された。マカオで没。著「日本大文典」「日本教会史」など。


ジョアン・ロドリゲス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 10:26 UTC 版)

ジョアン・ツズ・ロドリゲス (またはロドリーゲスポルトガル語João “Tçuzu” Rodrigues中国語陸若漢1561年1562年)? – 1633年8月1日)は、ポルトガル人イエズス会士でカトリック教会司祭。同名の司祭(ジョアン・ジラン・ロドリゲス João “Girão” Rodrigues)と区別してツズ(通事の意)と呼ばれた。


注釈

  1. ^ 府内司教区は、1588年1月、日本列島を管轄として設置された。初代府内司教のセバスティアン・モラエス (Sebastião de Morais) は、イエズス会士であったが、着任前に洋上で病死していた。府内のキリスト教徒共同体は、1587年に破壊されており、着任した司教はみな日本では長崎を拠点とし、日本司教を名乗った。以下でも日本司教と呼ぶ。Cooper 109.
  2. ^ かかる弾圧のなか、イエズス会がこの一件につき大きな損害を蒙らなかったのは、秀吉がロドリゲスやオルガンティノらに累禍がおよばないよう石田三成らに配慮させたからであるという。このことについて、フランシスコ会からは、ロドリゲスらポルトガル保護下の修道会ポルトガル人宣教師が、スペイン保護下修道会(托鉢修道会)への反感により壊滅を図ったのだとされた。Cooper 136, 150–52. 土井「通事」137。
  3. ^ この追放令にはロドリゲスが除外されていた。土井「通事」137。
  4. ^ マルティンス日本司教叙任と同時に同教区補佐司教 (Coadjutor) に任命されていた。Cooper 109.
  5. ^ イエズス会では、会計係は助修士 (irmão) など下位の会士が努めていたが、とりわけ日本管区と日本との貿易基地として経済基盤を得ていたマカオに中心を置く中国管区のような、経済活動が会の維持に大きく関わってくる布教地において、異例にも最終誓願を立てた司祭が用いられるようになる。高瀬520–21。
  6. ^ 豊臣秀吉のころからの長崎奉行寺沢広高は、以前からイエズス会と関係があったが、いつも態度を一定させなかった。関ヶ原の戦いが終結したあと、家康の覇を認めない島津氏の追討を命ぜられ、その功により長崎の大村領を望むも、大村・有馬両氏の反対を受けて実現しなかった。これをロドリゲスの妨礙と考えた寺沢は讒訴するも、却って奉行の地位を追われることとなった。これにより奉行は交替し、長崎の管理は名古屋出身の商人で代官の村山アントニオ(東安)というイエズス会に親しい人物に握られることになった。また、ロドリゲスは長崎奉行を通さず直接家康と交渉することを認められた。Cooper 195–97, 199–202.
  7. ^ このなかで、ロドリゲスかと思われる人物が「通事伴天連」と呼ばれている文献が知られる。土井「通事」147–49。
  8. ^ 村山等安は、イエズス会を離れ、ドミニコ会に接近したという。Cooper 258–59.
  9. ^ Boxerは、金銭的な不足があった時期ではなかったとして、ロドリゲスが会計係を担っていたことに理由を求めている。
  10. ^ 小文典内においてこの呼称が用いられる。

出典

  1. ^ Cooper 20–23, 359–60. なお、豊島277–84参照。
  2. ^ 土井「解説」58。
  3. ^ Cooper 20–24, 33–34.
  4. ^ Cooper 37–40, 44–51.
  5. ^ Cooper 54–56.
  6. ^ Cooper 58–61.
  7. ^ Cooper 62–69, 105-106.
  8. ^ Cooper 107−112.
  9. ^ Cooper 68, 71–73.
  10. ^ Cooper 73–85.
  11. ^ Cooper 85–93.
  12. ^ Cooper 94–95. 土井「通事」130–31。
  13. ^ Cooper 99–103.
  14. ^ Cooper 105–106.
  15. ^ Cooper 112−19.
  16. ^ Cooper 134−37.
  17. ^ Cooper 182–87. 土井「通事」137–39。
  18. ^ Cooper 192–93.
  19. ^ Cooper 191.
  20. ^ Cooper 197–99.
  21. ^ Cooper 202.
  22. ^ Cooper 211–18. 五野井.
  23. ^ Cooper 239–45. 高瀬292–93, 562–63。
  24. ^ 高瀬538–43。
  25. ^ Cooper 245–46.
  26. ^ Cooper 206–10. 土井「通事」146–49。福島「通事」273–81。
  27. ^ Cooper 257–58.
  28. ^ Cooper 260–67. シュワーデ。
  29. ^ Cooper 223–25.
  30. ^ a b Pina (2003) p.47
  31. ^ Pina (2003) p.51
  32. ^ Pina (2003) p.55
  33. ^ Pina (2003) p.62
  34. ^ 董・黄 (2009) pp.71-73
  35. ^ 董・黄 (2009) pp.82-84
  36. ^ 姜在彦『西洋と朝鮮:異文化の出会いと格闘の歴史』朝日新聞社、2008年、38-44頁。ISBN 9784022599391 
  37. ^ Cooper 354–57. 福島「通事」287–88。
  38. ^ Barron and Maruyama 11–12. 土井「解説」58。
  39. ^ Zwartjes.
  40. ^ 福島「解説」215–217
  41. ^ 福島「小文典」
  42. ^ 福島「小文典考」247−49。福島などは、タイトルページの記載の誤解から、M. Landresseとするものがあるが、Mは敬称Monsieurの省略にすぎない。Histoire de la Bibliothèque de l'Institut de France参照。
  43. ^ 森田 14。
  44. ^ 森田 14–21。
  45. ^ 土井「解説」。


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