音韻史とは? わかりやすく解説

音韻史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/06 21:39 UTC 版)

チベット諸語」の記事における「音韻史」の解説

古代チベット語音韻チベット文字によって比較正確に表現されている。ただし、音節末子音有声閉鎖音書かれるが、実際に無声化して発音された。前置字有声無声基字同化して発音された。「hr」と「lh」は実際に「r」と「l」の無声音表していた。「'」は母音の前では有声軟口蓋摩擦音であったが、子音の前では同器官的前鼻音化表した左右反転した i に音韻的な意味があったかどうかは意見分かれる。 たとえば、「Srongbtsan Sgampo」(ソンツェン・ガンポ)は、現在のラサ方言では [sɔ́ŋtsɛ̃ ɡʌ̀mpo] と発音されるが、古代には [sroŋptsan zɡampo] と発音された。また、「'babs」の発音は [mbaps] であっただろう(現代ラサ方言では [bap])。 9世紀にすでに中央方言子音連結単純化子音の無声化声調発生がはじまっていたことが、チベット語単語他の言語写した例、とくに中国語中古音およびウイグル語表記によって知ることができる。 上記証拠によって、チベット語発達概要を以下のようにまとめることが可能になる。まず、821-822年の唐蕃会盟碑によって明らかなように、9世紀にはすでに音節頭の複雑な子音連結単純化しており、声調発生の過程にあったと見られる次の変化ツァン方言おこった。r のついた子音そり舌音に、y のついた子音硬口蓋音変化したその後に、東部西部言語以外で、上接字として書かれる子音、および音節末の d と s が消滅したこの段階のチベット語はラーハウル・スピティまで拡散した。ラーハウル・スピティでは上接字無音になり、音節末の d と g はほぼ無音化し、as os us は ai oi ui変化している。この時代チベットから辺境言語借用され語彙は、より早期借用され語彙大きく異なっている。 それ以外変化はより新しくウー・ツァン地域限られるウー地方では、母音a o u舌頂音i d s l n)が後続したときに、大部分ウムラウトおこして ä ö ü に変化したツァン地方でも同様の変化がおきたが、ただし l が後続する場合は単に長母音化するけだった

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音韻史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 23:09 UTC 版)

「せ」の記事における「音韻史」の解説

16世紀訪れたキリスト教宣教師たちが記録した資料によると、「せ」「ぜ」は「xe」「je」と表記されており、現在のシェ」「ジェ」に相当するであったことが知られている。ジョアン・ロドリゲス編纂した日本大文典Arte da lingoa de Iapam)』(1604年 - 08年、長崎)には関東方言について以下のように記述している。 xeシェ) の音節はささやくようse(セ) または ce(セ) に発音される例えば Xecai(世界、シェカイ) の代りに Cecai(セカイと言い、Saxeraruru(サシェラルル) の代りに Saseraruru(サセラルル) と言う。この発音をするので、関東のものは甚だ有名である。 このことから現在の発音当時関東方言であったことが分かる。現在でも東北地方一部西日本方言に「シェ」「ジェ」の発音残っている。

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音韻史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 10:08 UTC 版)

カイオワ・タノ語族」の記事における「音韻史」の解説

下の表は、語幹語頭の子音の対応に基づいてHale(1967)によって再構されたタノ祖語の子音を含む。 *ɡの証拠接頭辞由来する。*ɡは、語幹語頭では見つからないため、上記の表では括弧内にある。ヘイル鼻母音から鼻音化特徴再構する。母音長さ声調強勢などの母音音質韻律的特徴は、カイオワ・タノ語族ではまだ再構されていないHale (1967)は、母音品質特定のセット提供する次の表は、カイオワ・タノ祖語再構された頭子音と娘言語におけるその反映示している。 上記の表に見られるように、多く音韻融合さまざまな言語発生している。上記支持する同根語セット以下のとおり

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