音韻構造上の差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 08:52 UTC 版)
中国語における漢字は原則として1字1音節であり、四字熟語は常に4音節である。一方、日本語では1字1-2モーラであり、四字熟語は4-8拍となる。なお、モーラ数は漢字の音読みにおける仮名の内、拗音字を除いた数と等しいが、これは必ずしも音節数とは一致しない。以下の表は、その例である。 例日本語(音読み)現代中国語(普通話)現代中国語(広東語)古典中国語(中古音)読み方モーラ数読み方音節数読み方音節数読み方音節数是是非非ぜぜひひ 4モーラ shì shì fēi fēi 4音節 si6 si6 fei1 fei1 4音節 dzyeX dzyeX pjɨj pjɨj 4音節 家徒四壁かとしへき 5モーラ jiā tú sì bì 4音節 ga1 tou4 sei3 bik1 4音節 kæ du sijH pek 4音節 兎起鶻落ときこつらく 6モーラ tù qǐ hú luò 4音節 tou3 hei2 gwat1 lok6 4音節 thuH khiX kwot lak 4音節 一衣帯水いちいたいすい 7モーラ yī yī dài shuǐ 4音節 yat1 yi1 daai2 seui2 4音節 ʡjit ʡjɨj tajH sywyjX 4音節 磊磊落落らいらいらくらく 8モーラ lěi lěi luò luò 4音節 leui5 leui5 lok6 lok6 4音節 lwojX lwojX lak lak 4音節 ※中古音の無印は平声または入声、-X は上声、-H は去声を表す。 中国語では、このような4音節の言葉が最も口調がよく、音声的にも視覚的にも安定感が高い。こうして、4字で構成される無数の表現が自然と作られていく。日本語でも同様に「デジカメ(デジタルカメラ)」、「ケータイ(携帯電話)」など4モーラの語が目立つ。
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