転写 (言語学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/02 01:31 UTC 版)
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転写(てんしゃ、英: transcription)とは、言語の音声を一定の規則のもとに文字によって表現することをいう。すなわち、「音声→文字」の過程を指す。ほかに「音訳[1]」「音声表記」「音声転写」の用語が用いられることもある[2]。
「転写」は、「文字→文字」の過程を意味する「翻字」(英: transliteration)と対をなす概念である。ただし、日本語の「転写」は「翻字」を含んだ意味でも使われることがある。
音声転写と音韻転写
転写には、音声的な転写と音韻的な転写の2種類がある。例えば、朝鮮語の「바보」(馬鹿)における最初の「ㅂ」は [p] と発音され、2つ目の「ㅂ」は [b] と発音されるが、音韻論的には両者は単一の音素 /p/ の異音である。よって、音声に基づいた転写では [pabo] となり、音韻に基づいた転写では /papo/ となる(言語学では、音声転写は [ ] で、音韻転写は / / でそれぞれ括る)。
音韻的な転写は一つの音素に一つの文字を対応させるため精密とならざるをえないが、音声的な転写は国際音声記号(IPA)のような音声記号による精密なものから、片仮名などによる非精密なものまで存在する。例えば、英語の「right」と「light」を片仮名で転写する場合、どちらも「ライト」となるが、これは、「r」と「l」の違いを示すことのできない非精密な音声転写である。
脚注
関連項目
「転写 (言語学)」の例文・使い方・用例・文例
- 転写機とはディクテーション装置の一部である。
- 私たちは生殖細胞系の転写について研究している。
- 転写制御は、適切な胚発生に重要な役割を果たします。
- 転写画
- 不正確な転写
- メッセージは文字通りに転写された
- 点字で転写する
- 1ビリオンあたり2つの単一らせん構造の線状RNA分子と(RNAからDNAへの)逆転写酵素から成るウイルスのグループの総称
- 非ヌクレオシド逆転写酵素抑制剤(商標名レスクリプター)で、エイズとHIVの治療に使用する
- 逆転写酵素抑制剤とのプロテアーゼ抑制剤の複合
- エイズとHIVを治療することにおけるジドブジンと組み合わせて非常に効果的なヌクレオシド逆転写酵素抑制剤
- 静電的に紙に転写されるイメージを形成するためにレーザービームを焦束させる静電プリンター
- エイズとHIVを治療するのに使用される非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(商品名ヴィラミュネ)
- HIVのようなレトロウイルスでの逆転写酵素の作用を禁止する抗ウイルス薬
- 非対立が転写されるのを防ぐ遺伝子
- あるアルファベットから他のアルファベットへの転写
- それぞれの別個の音声を独立した記号で表そうとする転写
- 版がゴムで覆われたシリンダーにインクの痕をつけ、次にそのインクの痕を紙に転写する
- 像が浮き彫り型の版からローラーへ転写される
- 特定の言葉の音を表すために音声の転写で使われる書かれた文字
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