おんいん‐ろん〔オンヰン‐〕【音韻論】
音韻論
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音韻論(おんいんろん、英: phonology)は、言語学の一分野。言語の構成要素である音声(言語音)の機能を研究対象とする。音声学に依拠するが、音声学が言語音の物理的側面に焦点をあてるのに対し、音韻論では言語音の機能面に着目して抽象化をおこなう。ただし、研究の方法や抽象化によって定義された概念は学派により大きく異なる。
- ^ 島岡 丘、佐藤 寧『最新の音声学・音韻論 - 現代英語を中心に -』(初版)研究社出版株式会社、1987年5月8日、1.1 音声学と音韻論頁。
- 1 音韻論とは
- 2 音韻論の概要
- 3 音声学と音韻論の違い
- 4 脚注
音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/05 00:40 UTC 版)
語頭で起こるダミン語の子音連続はp'ny [ʘ↑n̠ʲ]、p'ng [ʘ↑ŋ]、fny [ɸn̠ʲ]、fng [ɸŋ]、fy [ɸj]、prpry [ʙ\ʙj]、thrr [t̻ɾ]である。通常のラーディル語の語は子音連続で始まらない場合がある。ただし、ラーディル語には語中にいくつかの子音連続があり、これらの多くはダミン語の語には見られず、ダミン語は音節の末尾子音でn[n̺]とrr[ɾ]のみを許す。(ダミン語の語幹内で証明されている子音連続は、rrd、rrth、rrk、rrb、jb (Hale & Nash 1997: 255)であるが、jbのjはこの位置では許されないと考えられる。鼻音–破裂音などの他の子音連続は、ラーディル語の文法的接尾辞によって生成される。) Hale & Nashは、ダミン語の音節(末尾子音をカウントしない)はCVVかCCVだけであると仮定している。想定されるCV音節はC=[kʼ]、[ŋ̊]、[ɬ↓ʔ]に限定されていることから、これらは基本的に反復子音であることが示唆される。ヘイルは、それらがk2、ng2、l2/kk, ŋŋ, ll/(どちらかというと[ɕ]はj2/t̠ʲt̠ʲ/の実現形である)であるかもしれず、thrr[t̻ɾ]はd2/t̺t̺/かもしれないと示唆している。(母音の長さの表記に一貫性がなく、上記の語彙はこれらのパターンに従っていないことに注意。) 3つの母音の前で子音は生じない。既知のシーケンスは次のとおりである。しかし、ダミン語ではたった150個の語根しかなく、一つの語根だけからいくつかの子音と子音連続が証明されているので、このリストには偶然の欠落があるに違いないことに注意。 [u]の前にのみ付く p'ng [ʘ↑ŋ], p'ny [ʘ↑n̠ʲ], pr2y [ʙ\ʙj], fng [ɸŋ], fy [ɸj],thrr [t̻ɾ], j2 [t̠ʲt̠ʲ], k' [kʼ], nh!2 [ʇ̃\ʇ̃] [i]の前にのみ付く fny [ɸn̠ʲ], l* [ɬ↓ʔ], ng* [ŋ̊] [iː]の前にのみ付く d [t̺], rr [ɾ], y [j], m! [ʘ̃] [i(ː)]の前にのみ付く(子音がCかCCかはっきりしない) f [ɸ], pf [ᵖɸ] [a, u]の前に付く n!2 [ʗ̃\ʗ̃] [aː, uː]の前に付く k [k], ng [ŋ], n! [ʗ̃] [iː, uː]の前に付く b [p], th [t̻], j [t̠ʲ], w [w] [aː, iː]の前に付く rn! [ʗ̃˞ ] ラーディル語とは逆の状況で、/a/は、/i/や/u/よりもはるかに少ない。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 15:37 UTC 版)
キリバス語には10種類の子音と5種類の母音がある。長年にわたってポリネシア諸語の影響を受けているため、ナウル語やマーシャル語などのミクロネシア諸語と比して音韻体系が簡素化されている。以下の表はキリバス語の音韻構造である。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 14:12 UTC 版)
音韻の記号と異なる正書法が用いられる場合、表中の括弧内にその表記を示す。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/23 13:31 UTC 版)
子音と母音の体系はそれぞれ以下の通りである。 子音p t c č k pʼ tʼ cʼ čʼ kʼ ʼ bʼ s š h m n l r w y 母音: i, e, a, o, u
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/05 16:22 UTC 版)
アイ語の音節構造は、CV、CVʔあるいはCVNである。つまり言い換えるならば、音節末の子音は声門閉鎖音または鼻音でなければならない。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/11/28 04:49 UTC 版)
母音が /i, u, e, o, ɛ, ɔ, a/ の7種類存在する点はキクユ語と共通しているが、本来 /b/、/d/、/g/ であった子音が母音の間で脱落している現象が目立ち、母音同士の接触が多いという特徴が見られる。以下の例では、バントゥ祖語において /d/ であったと考えられる音が、ザラカ語およびキクユ語においては /r/、ムウィンビ語においては /l/ として表れているのに対し、カンバ語の場合は子音自体が消失している。 例: バントゥ祖語 カンバ語 ザラカ語 ムウィンビ語 キクユ語 〈竹〉 *-dāŋgí̧ mōāŋgí mōrāŋgí mōlāŋgí mōrāŋgi᷄ また、声調は「高」と「低」の2種類からなると考えられ、ザラカ語やムウィンビ語などと同様にバントゥ祖語の語彙の声調との明確な一致が見られる(先述の〈竹〉の例を参照。「ō」や「ā」はそれぞれ低声調の /o/ や /a/ で、「í」は高声調の /i/ である)。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 01:05 UTC 版)
エド語はエドイド諸語の平均的な子音数を持っている。鼻音は/m/だけであるが、13個の口音、すなわち/ɺ, l, ʋ, j, w/と8個の破裂音を持つ。鼻母音の前で[n, ɲ, ŋʷ]のような鼻音化した異音を持つ。母音は7つ/i e ɛ a ɔ o u/持ち、すべて長母音、鼻音化し、3つの声調を持つ。音素構成は単純で多くてもCVVである。VVは長母音か/i, u/の組合せに、口母音か鼻母音の違いが追加されたものである。 両唇音唇歯音歯茎音硬口蓋音軟口蓋音両唇軟口蓋音声門音鼻音[m] 破裂音[p b][pm bm] [t d][tn dn] [k ɡ][kŋ ɡŋ] [k͡p ɡ͡b][k͡pŋ͡m ɡ͡bŋ͡m] 摩擦音 [f v] [s z] [x ɣ] [h] 上寄り 接近音 [ɹ̝̊ ɹ̝] 接近音 [ʋ][ʋ̃] [l ɹ][n ɾ̃] [j][ɲ] [w][ŋʷ] 3つのR音は有声と無声のふるえ音にゆるみ音の英語型接近音を追加して表現してきた。しかしながらラディフォギッドは、3つの接近音であるとした。有声-無声の対と上寄り(摩擦音無しで)で表現し、3つを比較するとわずかな違いの調音部位があるだけで、ふるえ音では無い。 エド語のアルファベットは鼻音化した異音ための文字で分けられる。 /ʋ/と/l/, mwとn: A B D E Ẹ F G Gb Gh H I K Kh Kp L M Mw /a/ /b/ /d/ /e/ /ɛ/ /f/ /ɡ/ /ɡb/ /ɣ/ /h/ /i/ /k/ /x/ /kp/ /l/ /m/ /ʋ/ N O Ọ P R Rh Rr S T U V Vb W Y Z /l/ /o/ /ɔ/ /p/ /ɹ/ /ɹ̝̊/ /ɹ̝/ /s/ /t/ /u/ /v/ /ʋ/ /w/ /j/ /z/ 長母音は文字を重ねることにより表記される。鼻母音は最後に-nとするか最初に鼻音で始まるかで表記される。声調はアキュート・アクセント、グレイヴ・アクセント、記号なしで表記されるか最後に-h (-nh 鼻母音を伴う場合)で表記される。 Melzian (1937:xi) は vb を有声両唇摩擦音(IPA: [β])と同定したが Ogieiriaixi (1973:23) はこれを否定し有声唇歯接近音(IPA: [ʋ])であり、また有声両唇接近音(IPA: [β̞])の可能性もあると述べている。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 01:04 UTC 版)
音素の紹介に入る前に、本項目で用いる正書法は Sirlinger (1937) の実用的な正書法に Hellwig (2003) が手を加えたものであることを示しておく。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 05:40 UTC 版)
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 06:03 UTC 版)
現行のイスクイル IIIには45個の子音と13個の母音がある。以下の表では、左列に音素、右列にイスクイルにおけるラテン文字転写を記す。音素の記号と転写が同じように書かれる場合は省略する。 両唇音歯音歯茎音後部歯茎音硬口蓋音軟口蓋音口蓋垂音声門音中線音側面音鼻音m n̪ n ŋ ň 破裂音有声音b d̪ d ɡ 無声音p t̪ t k q ʔ ’ 有気音pʰ t̪ʰ tʰ kʰ qʰ 放出音pʼ t̪ʼ tʼ kʼ qʼ 破擦音有声音 d͡z ż d͡ʒ j 無声音 t͡s c t͡ʃ č 有気音 t͡sʰ cʰ t͡ʃʰ čʰ 放出音 t͡sʼ c’ t͡ʃʼ č’ 摩擦音有声音v ð dh z ʒ ž 無声音f θ ţ s ɬ ļ ʃ š ç x χ xh h はじき音 ɾ r 側面音 l j y w ʁ̞ ř /m n̪ ŋ l ɽ/ は音節主音になりうる。また /j w ʔ/ を除く全ての子音は長子音にすることができる。/h/ の長子音は無声両歯摩擦音 ([h̪͆]) または無声咽頭摩擦音 ([ħ])、/ɾ/ の長子音は歯茎ふるえ音 ([r]) で発音される。 イスクイルには以下のように 13個の母音がある。 前舌母音中舌母音後舌母音狭母音iː î [ʉ~y] ü uː û 準狭母音ɪ i ʊ u 半狭母音eː ê oː ô 中央母音[œ~ø] ö ə ë 半広母音ɛ e ɔ o 広母音 ä a ɑ â /ɪ ʊ/ は語末で他の母音が後続するとき、 /i u/ のように発音される。/ɛ ɔ/ は /ɪ ʊ/ 以外の母音が後続するとき、 /e o/ のように発音される。 イスクイル IIIの二重母音は /äɪ̯/, /ɛɪ̯/, /əɪ̯/, /ɔɪ̯/, /ø̞ɪ̯/, /ʊɪ̯/, /äʊ̯/, /ɛʊ̯/, /əʊ̯/, /ɪʊ̯/, /ɔʊ̯/, /ø̞ʊ̯/ である。これら以外の全ての母音連続は別々の音節として発音される。グレイヴ・アクセントは母音連続が二重母音でないことを表すために使われる。 また、グレイヴ・アクセントとアキュート・アクセントは強勢を表すために使われる。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 15:10 UTC 版)
詳細は「ベンガル語の音韻(英語版)」を参照 ベンガル語は、下表に示す7つの母音音素を持つ。母音の長短は区別しない。7つすべての母音音素が、対応する鼻母音音素を有し、25種類の二重母音がある。また、動詞語幹に人称語尾が接続する際などに、「母音調和」現象が見られる。例えば、動詞語幹の母音音素と人称語尾の母音音素の組み合わせによっては、前者が後者に合わせて変化することがあり、言語学的には逆行同化と呼ばれる現象である。 母音前舌母音中舌母音奥舌母音狭母音[i] [u] 半狭母音[e] [o] 半広母音[æ] [ɔ] 広母音 [a] 子音両唇音歯音歯茎音そり舌音後部歯茎音軟口蓋音声門音無声破裂音[p][pʰ] [t̪][t̪ʰ] [ʈ][ʈʰ] [tʃ][tʃʰ] [k][kʰ] 有声破裂音[b][bʱ] [d̪][d̪ʱ] [ɖ][ɖʱ] [dʒ][dʒʱ] [ɡ][ɡʱ] 摩擦音 [s] [ʃ] [h] 鼻音[m] [n] [ŋ] 流音 [l], [r] [ɽ]
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/12 05:57 UTC 版)
「ニジェール・コンゴ語族」の記事における「音韻論」の解説
詳細は「音韻論」を参照 ニジェール・コンゴ語族は基本的には開音節的(CV)である。祖語の典型的語構造はCVCVだったと考えられ、この構造はバントゥー諸語などに残っているが、その他の多くの言語では音韻変化によって変化している。動詞は語根と1つまたは複数の接尾辞からなる。名詞は語根と、その前に付く名詞クラス接頭辞((C)V- の形、ただし摩耗していることもある)からなる。 子音 いくつかの語派の祖語について2つの子音クラスが示されている。これらは一般には硬音と軟音('fortis' and 'lenis')の区別とされている。またニジェール・コンゴ祖語の調音点は5種(両唇音、歯茎音、硬口蓋音、軟口蓋音、両唇軟口蓋音)が考えられている。 母音 多くのニジェール・コンゴ諸語には、ATR(advanced tongue root:舌根前進)に基づく母音調和がある。この母音調和では、舌根の位置が母音の分類の音韻的基礎となる。完全な形では [+ATR] /i, e, ə, o, u/ と [-ATR] /ɪ, ɛ, a, ɔ, ʊ/ という5種類の母音がそれぞれ分類される。このような分類は今でも一部言語(ガーナ・トーゴ山地諸語など)に見られ、多くの言語ではこれが簡略化されたシステムが見られる。大西洋祖語、イジョイド祖語、ボルタ・コンゴ祖語では10母音が再建されたことから、ニジェール・コンゴ語族の元来の母音システムは10母音であったという仮説が提唱された(Williamson)。一方、アカン・バントゥー祖語で7母音が再建されている(Stewart)。 鼻母音 ニジェール・コンゴ語族には、通常の母音と対照的な鼻母音があったとする考えもある。Steward(1976年)はボルタ・コンゴ祖語の再建にあたり、鼻子音は鼻母音の影響で成立したとの仮説を立てており、音素としての鼻子音を欠く言語もいくつかある(非鼻母音の前には非鼻子音、鼻母音の前には鼻子音と相補分布する)ことからも、この仮説は支持される。これに続いて母音の鼻/口対立が消失すれば、鼻子音が音素として成立すると考えられる。これまでの報告すべてにおいて、 /m/ が最初に音素化した鼻子音である。現在の言語には一般に鼻母音はごく少ないが、カセム語(Kasem)には非鼻母音が10と鼻母音が7あり、ヨルバ語には非鼻母音が7と鼻母音が5ある。 声調 大多数の現代語は声調言語である。典型的なニジェール・コンゴ声調システムは2または3の対立する音高からなる声調である。4音高声調は少なく、5音高声調はごくまれである。非声調言語はごく少なく、その中でスワヒリ語がよく知られるが、大西洋語群にも少しある。ニジェール・コンゴ祖語は2音高からなる声調言語だったと考えられ、このような単純な声調から、子音の影響などにより、より複雑な声調が発達したと考えられている。複雑な声調を持つ言語では、それを文法機能よりも語彙弁別機能に用いる傾向がある。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/17 03:33 UTC 版)
「ジャマイカ・クレオール語」の記事における「音韻論」の解説
ジャマイカ・クレオール語の特性は、/ɒ/(イギリス英語の"got")がなくなり、アメリカ英語と同様に/ɑː/に変化している。2つの口蓋破裂音、/kʲ/と/ɡʲ/が発達している。これらは英語の口蓋音の/k/と/ɡ/から借用した。アフリカの影響により、/kʲ/と/ɡʲ/の音素は現在も残っている。さらに、ジャマイカ・クレオール語には/θ/の音(標準英語の"thing")がなく、/t/音に転化される。 その他の多くのジャマイカ・クレオール語の特徴は以下の通り。 /v/音は /b/音で発音される。 /h/で始まる単語は、多くの方言で省略される(Have は 'aveになる)が、母音で始まる単語にはhが加えられる場合もある("eye"が "hi"、またはyeyeと発音されるなど)。 母音間の /t/ は /k/に変化する。little = likkle, bottle = bokkle, battle = bakkle, settle = sekkle 母音間の /d/ は /g/に変化する。middle = miggle たまに音位転移も見られる。 film = flim, crispy = cripsy, ask = aks 頭文字/s/の単語の欠失。 'pit=spit, 'pen'=spend, 'tumok/'tomok=stomach /er/音は/a/音で発音される。wata=water, gangsta=gangstar
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 00:55 UTC 版)
ジェノヴァ語には、8個の母音、20個の子音、3個の半母音がある。 8個の母音 /a/ barba /ˈbarba/ (おじ, パン) /e/ tésta /ˈtesta/ (頭) /ɛ/ægoa /ˈɛɡwa/ (水) /i/ bibin /biˈbiŋ/ (七面鳥) /o/ cöse /ˈkoːse/ (何?) /ø/anchêu /anˈkøː/ (今日) /u/ comme /ˈkumme/ (どんな?) /y/ fugassa /fyˈɡassa/ (フォカッチャ、イタリアのパンの一種)
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 02:14 UTC 版)
朝鮮語ののちの形態のうち多くは二次的な発展である。 現代朝鮮語の濃音は子音連結から生じ、後期中期朝鮮語以降に音声的に異なるものになった。 中期朝鮮語と現代朝鮮語の帯気子音もまた、*[k] または *[h] を含む子音連結から生じた。帯気子音の対立が古代朝鮮語ですでに成立していたかに関しては意見が分かれている。ただし、この過程が *[t] と *[c] を含んだ語から始まり、*[p] に広がり、最終的に *[k] も続いたということは明らかである。 後期中期朝鮮語には有声摩擦音 /β/ ⟨ㅸ⟩, /z/ ⟨ㅿ⟩, /ɦ/ ⟨ㆁ⟩ がある。これらは限られた環境にのみ現れ、それぞれ /p/, /s/, /k/ の子音弱化から生じたと考えられている。これらの摩擦音はほとんどの現代方言で失われているが、南東部と(六鎮方言を含む)北東部の方言では /p/, /s/, /k/ をこれらの単語で保存している。全てではないが、いくつかの /l/ ⟨ㄹ⟩ は /t/ の弱化によって出現したと考えられている。 これらによって、現代諸方言と比べて比較的単純な子音目録が明らかになる。 朝鮮祖語の子音両唇音歯茎音硬口蓋音軟口蓋音鼻音*[m] *[n] *[ŋ] 破裂音*[p] *[t] *[c] *[k] 摩擦音 *[s] *[h] はじき音 *[r] 接近音 *[j] 子音 *[r] が固有語の語頭に現れないのは「アルタイ諸語」に共有されている類型論的特徴である。吏読における⟨乙⟩と⟨尸⟩の分布は古代朝鮮語が二つの流音を持っていて、これらが中期朝鮮語の l に合流したことを示唆する。 後期中期朝鮮語は7母音であった。中期モンゴル語(英語版)からの借用語と『鶏林類事』の音写に基づいて、李基文(英語版)は13世紀から15世紀の間に連鎖推移(英語版)によってこれらのうち五つの母音をもたらした朝鮮語母音推移(英: Korean Vowel Shift)を主張したが、ウィリアム・ラボフはこの提案された母音推移がラボフの見つけた全ての母音推移が従っている原則とは違うものに従っていると指摘した。この母音推移の文献学的な根拠にもまた問題がある。朝鮮漢字音に基づいた分析はより保守的な体系である: 古代朝鮮語の母音と中期朝鮮語の写映形前母音中母音後母音狭母音*[i] > [i] ⟨ㅣ⟩ *[ɨ] > [ɨ] ⟨ㅡ⟩ *[u] > [u] ⟨ㅜ⟩ 中央母音*[e] > [ə] ⟨ㅓ⟩ *[ə] > [ʌ] ⟨ㆍ⟩ *[o] > [o] ⟨ㅗ⟩ 広母音 *[a] > [a] ⟨ㅏ⟩ 母音 *[ɨ] > [ɨ] と *[ə] > [ʌ] の分布は後期中期朝鮮語では制限されており、アクセントのない *[ɨ] と *[ə] が語中母音消失を経験したことを示唆している。これらは *[e] とアクセントのある語頭で、または *[j] に続くときに合流したかもしれない。一部の研究者は出現の頻度が高いことと舌根調和による分析に基づき、後期中期朝鮮語の [jə] ⟨ㅕ⟩ が朝鮮祖語の第八の母音を反映していると考えている。 後期中期朝鮮語のハングルはそれぞれの音節に声点を差すことで、低調(無印、平声)、高調(一点、去声)、上昇調(二点、上声)という三つの音高の対立を表記している。上昇調は低調の音節と高調の音節の縮約によって生じた二次的なものであると考えられている。最初の高調の後の音高は弁別的ではないといういくつかの証拠があるため、中期朝鮮語は声調言語ではなくピッチアクセント言語であったと考えられている。祖語のアクセントは恐らく動詞に関して弁別的ではなかった、ただし名詞に関しては最終音節におくことを好んだろうが、存在したかもしれない。
※この「音韻論」の解説は、「朝鮮祖語」の解説の一部です。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/28 17:22 UTC 版)
サン・マテオ・デル・マルのワベ語は部分的に声調があり、最後から2番目の音節でのみ高音と低音を区別する。 ワベ語は、声門破裂音の音素を持たない2つのメソアメリカの言語のうちの1つである(もう1つはプレペチャ語)。 Campbell (1997) で発表された既存の4つのワベ語の変種の共通の祖先として再構された音素目録は、次のとおりである。 子音: [p, t, ts, k, kʷ, ᵐb, ⁿd, ᵑɡ, ɡʷ, s, l, r, w, h] (および周辺音素として[ɾ, j, ð]) 母音: [i, e, a, ɨ, o, u] (および、種類に応じて、母音の長さ、低音と高音、有気)。 これらの音素は、サン・フランシスコ・デル・マルのワベ語の音韻に由来している。サン・ディオニシオ・デル・マル方言には、サン・マテオの /e/と同源の母音音素/y/が追加されている。 母音:/i, e, u, o, ɑ/。 すべての母音には有気音の形式がある。 子音両唇歯茎硬口蓋軟口蓋声門唇音化破裂音無声p t k kʷ 前鼻音化ᵐb ⁿd ᵑɡ ᵑɡʷ 破擦音無声 t͡s 前鼻音化 ⁿt͡s 摩擦音 s h 鼻音m n 接近音 l j ふるえ音 r はじき音 ɾ
※この「音韻論」の解説は、「ワベ語」の解説の一部です。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 04:48 UTC 版)
最大の音節構造はCCVCである。頭子音が両唇音または軟口蓋音のとき、介子音として /r/ および /y/ が後続しうる。末子音には /p, t, k, ʔ, m, n, ŋ, w, y/ が現れうる。5つの基本母音と31の子音音素を持ち、4つの声調を持つ音節声調言語である。
※この「音韻論」の解説は、「ジンポー語」の解説の一部です。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/07 23:03 UTC 版)
認識される音素数は子音と母音合わせても11個と、ピダハン語と並び世界の言語全体の中でも最も少ない部類に入る。
※この「音韻論」の解説は、「ロトカス語」の解説の一部です。
「音韻論」を含む「ロトカス語」の記事については、「ロトカス語」の概要を参照ください。
音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/05 06:07 UTC 版)
相補分布は特に音韻論で重要であり、同じ音素が場合によって音声学的には異なるもの(異音)として出現することがよくある。 日本語(共通語)での /t/ 音(タ行など)の現れ方を考えると、[ti],[tu] という音節は明らかな外来語を除いて現れない。一方、[ʦ] で始まる [ʦa],[ʦi],[ʦe],[ʦo] の音節も外来語以外ほとんど現れない(なお、「勝つ」などの動詞の活用でも、[-ta],[-tʃi],[-ʦu],[-te],[-to] という形に変化するが、これは形態論的相補分布と見ることもできる)。従って [ʦ] は音素 /t/ のツにおける異音であって、後の母音 [u] に呼応して変化していると結論できる。ただし例外的・方言的ではあるが[ʦa]を含む「おとっつぁん」といった単語もあり、さらに現代では外来語にツァ、ツィなども珍しくないので、/ʦ/ を独立の音素とするのが普通である(さらに [ʨ] もチに限れば /t/ の異音と考えることができるが、[ʨa],[ʨu],[ʨo] は他の単語には頻繁に現れる)。まとめると次表のようになる: 日本語のタ行音 /t/ の相補分布子音 ア段 -a イ段 -i ウ段 -u エ段 -e オ段 -o t- 無声歯茎破裂音 ta (ti) (tu) te to ʦ- 無声歯茎破擦音 (ʦa) (ʦi) ʦu (ʦe) (ʦo) ʨ- 無声歯茎硬口蓋破擦音 ʨa ʨi ʨu (ʨe) ʨo (太字はタ行音節、カッコは例外的であることを示す) サ行やハ行についても類似のことがいえるが、例えば /i/ の前で /t/ が /ʨ/ に同化(口蓋化)していると考えることも可能である。 撥音ン(母語話者にとっては単一音素 /N/ である)も環境に応じて音声的には様々に変化するが、これに関しては発音に自由度があり明確な相補分布とは言えない。 見かけ上相補分布しても互いに異音とはいえない組合せもある。例えば英語の [h](音節の初めのみ)と [ŋ](音節の末尾のみ)は相補分布するが、これらは互いに全く関係がなく、異音ではない。このような「本物」と「偽物」の相補分布を見分けることは、ある言語についての初期の研究や、比較言語学で重要である。
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音韻論
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古代からヘレニズム時代にかけての変化については「コイネー」を参照 正書法は古い時代の特徴を残していたが、後古典ギリシア語の発音は古代ギリシア語から大きく変異した。古代の発音を完全に再建することはできないが、ギリシア語は特にこの時代からかなりの記録が残されており、音価の一般的な性質に関しても言語学者の間に見解の相違はほとんど見られない。 以下の例では、紀元前5世紀のアッティカ方言を代表として取りあげている。
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音韻論
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コプト語はエジプト語の歴史上で唯一、母音や強勢アクセントのパターンが完全に表記されている。コプト語の、この表記体系のおかげで、他の時期のエジプト語に比べ新エジプト語の音韻は比較的正確に知ることが出来る。また、かつてのコプト語の音韻は、イスラーム侵攻初期に書かれたアラビア語のパピルス文書からも知ることが出来る。これらの文書はコプト語がまだ日常的に使用されていた時代に、アラビア文字でコプト語の発音を表記したもの(またはその逆)だからである。
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音韻論
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インド・ヨーロッパ祖語に似て、ウラル祖語の再構は伝統的にIPAではなくウラル語音声記号(UPA)で書かれる。
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音韻論(概要)
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ロジバンでは音声が基盤となって文字が派生する。発音にたいする綴りの忠実さを維持できるかぎりではどの文字体系の使用も認められる。したがって“公式”のアルファベットを持たない。現在の主流(2014年10月現在)はコンピュータの入力規格として普遍的なアスキー式である。言文が一致するということが前提となっているので、書言葉は口言葉と表裏一体であり、音韻論の明確さは表記法の精巧さに反映される。 ウィキブックスにロジバン/音韻論関連の解説書・教科書があります。
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音韻論
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音韻論
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ナカナイ語の子音一覧両唇音歯茎音軟口蓋音声門音閉鎖音無声p t k 有声b d g 摩擦音無声 s h 有声v [β] はじき音またはふるえ音(総称: Vibrant) (en) r 無摩擦継続音m l この他にnやngも音素として存在するものの、もっぱら借用語に用いられる。またビレキ方言のlは他の方言のnに対応する。そのため、言語名や民族名であるナカナイ(Nakanai)にはラカライ(Lakalai)という別称が存在する。 ナカナイ語の母音一覧前舌中舌後舌高i u 中e o 低 a tiという組み合わせは[t͡si]という発音となり、語末に存在する-tiや-siのi、-muのuはいずれも無声化される。
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音韻論
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フォン語はいくつかの口母音と鼻母音がある。 フォン語の母音前舌母音中舌母音後舌母音狭母音[i] [ĩ] [u] [ũ] 半狭母音[e] [ẽ] [o] [õ] 半広母音[ɛ] [ɛ̃] [ɔ] [ɔ̃] 広母音 [a] [ã]
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音韻論
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ロマ語の音声システムはヨーロッパの言語の間ではそれほど珍しくない。 最も特徴的なのは有声音・無声音・有気閉鎖音の3つの対比がみられる点で、 p t k čやb d g dž、ph th kh čhが挙げられる 。また、ř発音を持つ方言では、口蓋垂音[ʀ]や歯長茎ふるえ音[r:]、そり舌音 [ɽ]または[ɻ]で発音される。 以下の表はロマ語の主な音を示す。音素や挿入語句はそれぞれの方言によって異なる。 ロマ語の子音両唇音歯茎音後部歯茎音/硬口蓋音軟口蓋音声門音鼻音 m n 破裂音ppʰ b ttʰ d kkʰ ɡ 破擦音 ts tʃtʃʰ dʒ 摩擦音f v s z ʃ (ʒ) x h 接近音 l j はじき音 r ロマ語の母音 前舌中舌後舌狭[i] [u] 中央[e] [o] 広 [a] 東ヨーロッパ、東南ヨーロッパのロマ語方言は一般に口蓋音化した子音を持つ。 中舌母音əやɨを持つ方言もある 。長母音はしばしば西ヨーロッパのロマ語方言に見られる。接触言語からの借用語には、よく母語にない他の音素も含まれている。ロマ語の中でも保守的な方言は、一部の接辞で例外もみられるが、語末の強勢を保っている(例えば、名詞の対格を伴った呼格の語尾や格語尾や、遠い時制は例外となる)。 中央ヨーロッパ及び西ヨーロッパの方言には、強勢が語のより前方に移ったものが多い。 語末においては、有声子音は無声化し、気音は無気音化する。 しかし以下の表のように、表記上は有声音・気音がそのまま保たれる。 表記発音意味gad [gat] シャツ(単数) gada [gada] シャツ(複数) ačh! [at͡ʃ] 止まれ!(呼格) ačhel [at͡ʃʰel] (三人称単数に対して)止まれ! ロマ語は他の近代インド語と比較して、古風な音韻特徴がみられる。例えば、サンスクリット語のmṛta「死んだ」は、ヒンディー語でmuaというが、ロマ語ではmuloとなり、語中のrを保持している。また、サンスクリット語のtri-「3」はヒンディー語でtinというのに対して、ロマ語はtrinであり、語頭のtr- が保たれている。ほとんどのインド・アーリア語ではs ś șの区別がなくなり一つに統合されているが、アルメニア方言を除いたロマ語ではs šの2種が残っている。
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音韻論
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ツンドラネネツ語の音節構造は一般にCVC(C=子音、V=母音)であり、2つ以上の子音からなる子音群は、最初、中間、最後のどの音節にも認められない。語はふつうは母音から始まることはない。ただし西部の方言では/ŋ/を失ったことで母音から始まる場合があり、標準的なツンドラネネツ語におけるŋarka ('big') は arkaとなる。
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音韻論
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最初は音素の一覧から紹介することとする。まず母音は以下の通りである。 アネイチュム語の母音素一覧前舌中舌後舌狭i u 中e o 広 a 次に子音は以下の通りである。 アネイチュム語の子音素一覧唇軟口蓋音(英語版)唇音歯音歯茎音硬口蓋音軟口蓋音声門音閉鎖音pʷ p t k (ʔ) 破擦音 tʃ 無声摩擦音 f θ s h 有声摩擦音 v γ 鼻音mʷ m n ñ ŋ 側面音 l たたき音 r 半母音w y リンチの正書法では /pʷ/ は p̃、/tʃ/ は j、/θ/ は d、/γ/ は c、/mʷ/ は m̃、硬口蓋鼻音は ñ、/ŋ/ は g、半母音の硬口蓋音は y で表される。これらはあくまでも音韻的な話であり、以下のように実際の音声は前後の要素や位置次第で変化し得る。 音素 /t/ と実際の音声tinau /tinau/ [ˈtʰɪnɒu̯]〈泣き止む〉 natimi /natimi/ [naˈd̥ɪmi]〈人〉 natmas /natmas/ [ˈnad̥mas]〈スピリット〉 intaketha /intaketha/ ["ʔɪnd̥aˈɡɛtʰa]〈女〉 aptistis /aptistis/ [ʔapˈtɪstɪs]〈絡まる〉 nattu /natːu/ [ˈnatːu]〈バナナの一種〉 音素 /tʃ/ と実際の音声nijman /nitʃman/ [ˈnɪcman]〈彼の手〉 ajgañ /atʃŋañ/ [ˈʔaicŋaiñ]〈…を待つ〉 jim /tʃim/ [ˈtʃɪm ~ ˈd̥ʒɪm]〈…するな!〉 najaj /natʃatʃ/ [ˈnaid̥ʒaitʃ ~ ˈnaid̥ʒaic]〈ヒラメ・カレイの類〉 amjeg /amtʃeŋ/ [ˈʔamd̥ʒɛŋ]〈眠る〉 inCainp̃a /inpʷa/ [ˈʔɪnb̥ʷa ~ ˈɪnb̥ʷɒ]〈魚の一種〉 inpa /inpa/ [ˈʔɪnb̥a]〈ミカン科の高木 Euodia hortensis〉 inta /inta/ [ˈʔɪnd̥a]〈棟木〉 inka /inka/ [ˈʔɪnɡ̥a]〈ここ〉 inja /intʃa/ [ˈʔɪnd̥ʒa]〈血〉
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 07:05 UTC 版)
チェコ語の母音は、短母音 /a/, /ɛ/, /ɪ/, /o/, /u/ とそれに対応する長母音 /aː/, /ɛː/, /iː/, /oː/, /uː/ の計10個である。 また二重母音 /ou̯/, /au̯/, /ɛu̯/ の3つがある。 このうち /au̯/, /ɛu̯/ は、auto「車」、euro「ユーロ」のように語中にのみ現れる。 チェコ語の正書法において、母音は以下のように表記される。 短母音: a, e/ě, i/y, o, u 長母音: á, é, í/ý, ó, ú/ů 二重母音: ou, au, eu ⟨ě⟩ は前に置かれた子音を口蓋化する働きがあり、例えば něco は n が口蓋化され /ɲɛt͡so/ と発音される。唇音の後では /jɛ/ (例:běs /bjɛs/)のように発音されるが、⟨mě⟩ は /mɲɛ/ と発音される(例:měkký /mɲɛkiː/)。 チェコ語の単語は通常、第一音節に強弱アクセントが置かれる。ロシア語などの他のスラヴ語とは違い、アクセントの有無と母音の長短は関係がない。長母音にアクセントが置かれない場合も、短母音にアクセントが置かれる場合も存在する。 /r/, /l/, /m/ といった子音は音節核として一音節を構成することがある。 チェコ語の早口言葉である Strč prst skrz krk「指を喉に突っ込め」は子音のみで文が構成されていることで有名である。 子音 唇音歯茎音後部歯茎音硬口蓋音軟口蓋音声門音鼻音m n ɲ 破裂音無声音p t c k 有声音b d ɟ (ɡ) 破擦音無声音 t͡s t͡ʃ 有声音 (d͡z) (d͡ʒ) 摩擦音無声音(f) s ʃ x 有声音v z ʒ ɦ はじき音通常音 r 摩擦音 r̝ 接近音 l j 母音
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 06:03 UTC 版)
イスクイル Iの子音は以下の通りである: 唇音歯音歯茎音そり舌音後部歯茎音硬口蓋音軟口蓋音口蓋垂音咽頭音声門音破裂音[p b pʰ p'] [t d tʰ t'] [c ɟ cʰ c'] [k g kʰ k'] [q ɢ qʰ q'] [ʔ] 破擦音 [ʦ ʣ ʦʰ ʦ'] [tʂ dʐ tʂʰ tʂ'] [ʧ ʤ ʧʰ ʧ'] [cç'] [kx'] [qχ'] 摩擦音[f v] [θ ð] [s z] [ʂ ʐ] [ʃ ʒ] [ç ʝ] [x ɣ] [χ] [ħ] [h] 鼻音[m] [n] [ŋ] はじき音 [ɾ] 側面音 [l ɫ ɬ tɬʰ] [ɭ] 接近音[w] [j] [ʁ̞] /m n ŋ l ɫ ɭ/は音節となりうる。/h/は、母音に先立つときと他の子音に続いたとき、[ɸ]と発音する。/tɬʰ/は、[tɬ']の自由変異である。この文字は語のはじめにおいてより一般的である。/j w/を除くすべての子音は、二重子音になりうる。二重子音化したとき、/h/は、両歯音的摩擦音のように発音され、/ɾ/は歯茎ふるえ音として発音される。 イスクイルの母音は以下の通りである: 前舌母音中舌母音後舌母音狭母音[i y] [ʉ] [ɯ u] 準狭母音[ɪ] [ʊ] 半狭母音[e ø] [ɤ o] 半広母音[ɛ œ] [ɔ] 広母音[æ] [a] [ɑ] イスクイル Iの二重母音は/ai æi ei ɤi øi oi ʊi au æu eu ɤu ɪu ou øu aɯ eɯ ɤɯ ʊɯ oɯ ɪɯ æɯ øɯ ʉɯ ae/である。母音の他のすべての順序は、別々の音節として発音される。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 06:03 UTC 版)
イスクイル IVの音韻は31個の子音と9個の母音からなる。 唇音歯音歯茎音そり舌音後部歯茎音硬口蓋音軟口蓋音口蓋垂音声門音中線音側面音鼻音m n̪ n ŋ ň 破裂音有声音b d̪ d ɡ 無声音p t̪ t k ʔ ’ 破擦音有声音 d͡z ẓ d͡ʒ j 無声音 t͡s c t͡ʃ č 摩擦音有声音v ð ḑ z ʒ ž 無声音f θ ţ s ɬ ļ ʃ š ç x h 流音はじき音 ɽ r 非はじき音 l̪ l 接近音w j y (w) ʁ̞ ř cʰ, c’ čʰ, č’, kʰ, k’, pʰ, p’, q, qʰ, q’, ř, tʰ, t’, xh は削除された。また x は [x]~[χ] で発音される。ň は k, g, x の前で n で表記される。dh はイスクイル IVでは ḑ (あるいは đ または ḍ)と表記される。 母音は以下に示される。 前舌母音中舌母音後舌母音非円唇円唇非円唇円唇非円唇円唇狭母音i ʉ ü u 中央母音e ø ö ʌ ë o 広母音æ ä a ê, î, ô, û は削除された。表に示されるように、ä は [æ]、a は [a]~[ɑ]、e は [ɛ]~[e]、i は [ɪ]~[i]、o は [ɔ]~[o]、u は [ʊ]~[u]、ë は [ə]~[ɤ]~[ʌ] で発音される。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/16 01:10 UTC 版)
言語学一般における研究事象と異なって来るのは、例えば、日本語の音韻論は、日本語に固有な音韻だけを扱うのであり、その場合、日本語の音素は、k, s, t, n, h, m, y, r, w の子音と、a, i, u, e, o の母音で構成されるのではなく、五十音表で知られる、有限の数の「子音 + 母音」の結合形の「音」が音素となる。少なくとも 4 種類の音がある「ん」は、音素としては一つである。 日本語について、子音と母音を分離して、それぞれ音素とする考えもあるが、個別言語学としての日本語学では、純粋な日本語では、子音は「ん」の音を除き、単独では現れないので、/ka/, /so/ などが音素となる[要出典]。日本語では、「あいうえお」の五つの母音の第二母音である「い」の母音が含まれる「音素」は、他の母音による音素と、子音で見ると異なる子音を使っているため、「子音+母音」で表現する場合は、例えば、サ行の場合、sa, shi, su, se, so のように、イ段だけ異なる子音を当てる表記法がある。しかし日本語のなかで見る限りは、サ行に二種類の子音があると考える必要はない。 言語学一般のなかで、日本語の音韻を論じる場合は、「い列」つまり「第二母音」に加わる子音は、他の列の母音に加わる子音とは異質なものであると識別する必要があるが、日本語学という個別言語学上においては、サ行の場合、サとシの子音を区別する必要はないのである。
※この「音韻論」の解説は、「個別言語学」の解説の一部です。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 02:59 UTC 版)
「テキストラテック語族」の記事における「音韻論」の解説
高地オアハカ・チョンタル語と低地オアハカ・チョンタル語との比較から、祖語の子音目録が再構されている。テキストラテック=チョンタル祖語についても、同様のシステムが再構されているが、正確性に欠ける。 唇音歯茎硬口蓋軟口蓋声門中央側面阻害音*p *t, *c *k *ʔ 喉頭化阻害音*fʼ *cʼ *λʼ *kʼ 摩擦音*W *s *ɬ *š *h 接近音*w *l *y 鼻音*m *n, *N 次のことに注意。 /*N/は無声鼻音/*̥n/を表す特殊な記号で、この音は子音グループ/*hn/に由来する可能性があり、おそらく独立した音素ではないことを示唆する証拠がある。 /*W/は無声摩擦音/*̥w/を表す特殊な記号である(/*hw/の副次的な結果であり、独立した音素ではない可能性がある) アメリカの慣習的な音声表記で、/*c, *cʼ/は/*ʦ, *ʦʔ/を表す。 /*λʼ/は破擦音/*tɬʔ/を表す特殊な記号である。 母音については、/*i, *e, *a, *o, *u/の5つが再構される。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 07:49 UTC 版)
いくつかの面において、モサラベ語はイベリア半島の他のロマンス語より古風な特徴を持つ。このことは孤立した周辺的な言語変種が「言語的に保守的な島」として残されたと考えられる。モサラベ語とみなされるロマンス語で書かれた文書に基づいて以下のようないくつかの古風な特徴の例を挙げる: ラテン語の子音グループCL、FL、PL(/kl、fl、pl/)を保持。 ラテン語の母音間の子音(P、T、C、音声表記 /p、t、k/)に弱化が起きなかった。イベリア・ロマンス語の多くでは母音間の子音が有声化した( /p/ > /b/、/t/ > /d/、/k/ > /g/ )。例(モサラベ語-スペイン語):lopa-loba、toto-todo、formica-hormiga。 ラテン語の子音グループ-CT-は、nohte < NOCTE(M) のように/ht/へと変化した。カスティーリャ語では口蓋化し、nocheとなった。 ラテン語の /k(e)/ あるいは /k(i)/ に由来する無声後部歯茎破擦音/tʃ/の保持(このことはイタリア語でも見られるが、その他の西ロマンス語では /ts/ に変化した)。 (少なくともいくつかの地域において)ラテン語の二重母音 /au/ と /ai/ が保持された。
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音韻論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/16 14:20 UTC 版)
唇音歯茎音後部歯茎音硬口蓋音軟口蓋音口蓋垂音声門音無気有気放出音無気有気放出音無気放出音無気有気放出音破裂音無声 pʰ pʼ tʰ tʼ kʰ kʼ qʼ 有声b d g 破擦音無声 t͡sʼ t͡ʃ t͡ʃʼ 有声d͡z d͡ʒ 摩擦音無声f s ʃ x h 有声v z ʒ ɣ 鼻音m n 接近音 l j ふるえ音 r ラズ語の動詞は人称と数に応じた接尾辞の他、時制、相、法、および(方言によっては)証拠性によって活用する。 空間的な方向を示すために、最大50の動詞の接頭辞が使用される。 人称と数の接尾辞は、動く1つまたは2つのものを対象とした主題に付けられる。 gimpulam = "私はあなたからそれを隠します"。
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音韻論
「音韻論」の例文・使い方・用例・文例
- 語の『正しい』発音と『正しい』正字法の関係に用いられた音韻論の一部として以前使われた用語
- 価値判断のない音韻論、形態論および意味論に関連した言語の記述(特定の時間における)
- ある物を説明または特定するために使用する言葉の、音韻論的または正字法の音あるいは外観
- 形態素の様々な音韻論的表現
- 英国の言語学者で、言語の意味論および韻律学の音韻論に寄与し、文脈における音と意味の両方の研究に対する強い主張で知られる(1890年−1960年)
- 米国の言語学者(ロシア生まれ)で、音韻論の普遍概念の説明で知られる(1896年−1982年)
- 形態音韻論という,言語学の部門
固有名詞の分類
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