論とは? わかりやすく解説

ろん【論】

読み方:ろん

[音]ロン(呉)(漢) [訓]あげつらう

学習漢字6年

筋道立てて述べる。事の理非述べたてる。「論議論及論拠論証論争論点論評論文論理議論激論口論水論争論談論討論駁論(ばくろん)・反論弁論無論・勿論(もちろん)」

筋を通した意見見解。「異論各論空論結論言論国論持論時論世論正論総論卓論謬論(びゅうろん)・評論暴論本論理論

学説理論。「観念論認識論

漢文文体の一。主張述べる文。「論賛

論語のこと。「論孟(ろんもう)/魯論(ろろん)」

仏教で、三蔵の一。「論師(ろんじ)/三論

論文」の略。「修論卒論

名のり]とき・のり

難読梵論(ぼろ)・目論見(もくろみ)・目論(もくろ)む


ろん【論】

読み方:ろん

物事筋道述べること。また、その述べたもの。意見。「—の立て方がおかしい」「—が分かれる」「人生—」

意見たたかわすこと。議論論議。「—の外(ほか)だ」「水掛け—」

インドの仏教学者著した教義綱要書。論書また、教義注釈などをした文献論蔵

漢文文体の一。自分意見述べる文。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/20 20:42 UTC 版)

(ろん)とは、ある事象に対し順序立てられた思考意見言説をまとめた物である。

概要

人の思考は、その人の精神的な成長と共に発達し、一定の教育を受けることにより論理的な性格を有するようになる。単なる想像空想夢想感情情緒の産物でしかなかった不確かな思考が、規則性を有するようになり論理的な破綻が無くなったときに、一つの「論」が構成されたと見ることが出来る。

形態は、印刷物・音声等として記録されている必要はなく、完全な形式をなしていない状態で私的な思考の中にも存在する。仮定を用いることにより非現実的な事象を対象とすることも可能である。また、そのに関わらず、受け手により「正論」(正しいと思われる論)・「空論」(意味がない、現実味のない論)・「理論」等の評価が与えられる。仮説として存在可能であるが、最終的に実証された場合に一般的な評価が定まる。

用法

 • 論ずる(ろん・ずる)[1]
  1. 筋道を立てて述べる。「現代文学について―・ずる」「環境問題を―・ずる」
  2. 互いに意見をたたかわす。論争する。また、言い争う。「夜を徹して―・ずる」
  3. (多く打消しの語を伴う)取りたてて問題にする。問う。「―・ずるに足りない」「貴賤を―・ぜず」
 • 論う(あげつら・う)[2]
物事の理非、可否を論じ立てる。また、ささいな非などを取り立てて大げさに言う。「人の欠点をいちいち―・う」
 • 論より証拠
議論をするより証拠を示した方がよいという意味[3]
 • 机上の空論
頭の中だけで考え出した、実際には役に立たない理論や考え。「砂上の楼閣」との混同で、「砂上の空論」とするのは誤り[4]
 • 一般論
ある特定の、または個々の具体的な事柄を考えないで、広く全体を論じる議論。世間に広く認められると考えられる論[5]
 • 結果論
事が起きたあとで,そのわかっている結果を前提としてあれこれ論ずる無意味な議論 [6]
 • 世論(英: public opinion
特定の大きな社会集団公衆がもっているある論争的な問題についての意見、態度、判断などの一般的傾向。世論調査で測定されるが、世論は社会を構成する成員個々の意見の総和であるとみるか、それをこえた力をもつ実体とみるかについては意見が分れる[7]

一覧

脚注

  1. ^ "論ずる". デジタル大辞泉. コトバンクより。
  2. ^ "論う". デジタル大辞泉. コトバンクより。
  3. ^ "論より証拠". デジタル大辞泉. コトバンクより。
  4. ^ "机上の空論". デジタル大辞泉 >. コトバンクより。
  5. ^ "一般論". デジタル大辞泉. コトバンクより。
  6. ^ "結果論". デジタル大辞泉. コトバンクより。
  7. ^ "世論". ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. コトバンクより。

関連項目


論 (仏教)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 18:09 UTC 版)

仏教学」の記事における「論 (仏教)」の解説

詳細は「論 (仏教)」を参照 釈尊滅後摩訶迦葉始めとする主要な弟子達によって、それまで個別教えられてきた教義規則教団として再確認され、経・律として成立したその後滅後から約百年後、律に対す解釈違いによって、保守派の上座部と改革派大衆部別れ、更に2030数派に細分派していった。釈尊在世時から歳月経た結果、経に対す解釈盛んに行われるようになり、各部の論が成立。更に、例え説一切有部の『発智論』の注釈として『阿毘達磨大毘婆沙論』が、その概要書として『倶舎論』が成立するなど、緻密化・複雑化ていった

※この「論 (仏教)」の解説は、「仏教学」の解説の一部です。
「論 (仏教)」を含む「仏教学」の記事については、「仏教学」の概要を参照ください。

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出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 00:01 UTC 版)

発音(?)

名詞

  1. ロン適切順序沿って筋道立てながら説明される考え。または、そのように考え述べること。
  2. (ロン 仏教)仏教教説解説した書物総称アビダルマ漢訳語。

上位語

語義2

同族語

語義2

連語・ことわざ

動詞

文語論ず/(口語論じ

  1. ある事柄に関して言葉説明する
  2. 議論する。

接尾辞

  1. ロン名詞に付けて、それを体系立てて論じたものを指す。
  2. ロン名詞に付けて、それをすべきとする意見議論

用法

語義1.接尾辞に対して、やや小さ範囲取り扱ったものに使う。「○○学」の中に「□□論」や「△△論」があるという形で体系けられる

熟語



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