文学理論とは? わかりやすく解説

文学理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/26 01:19 UTC 版)

文学理論(ぶんがくりろん、英語: literary theory)とは、「文学とは何か」を構築するための理論である。文芸批評とは異なり、個別の作品の読み方ではなく、そもそも文学とは何か、あるいは何を目指すものか、どのように構成されているか、という根本的な問いを探求するものであり、作品の批評とは通常区別される。


  1. ^ 夏目漱石. “文芸の哲学的基礎”. 青空文庫. 2010年7月15日閲覧。


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文学理論

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視点」の記事における「文学理論」の解説

文学作品、特に小説は、通常一人称小説三人称小説分けられる。しかし、一人称小説登場人物視点であって三人称小説語り手視点であるとは、もはや言い切れなくなっている。シュタンツェル(1979)は一人称/三人称対立内的遠近法/外的遠近法対立語り手/映し手の対立区別しジュネット従来研究では「語り手は誰なのか」と「誰が見ているのか」とが混同されていると指摘している。そのため、近年ではジュネットなどが用いる「焦点化」などの用語が一部好まれるようになってきている[要出典]。 ジュネット従来一人称小説を「等質物語世界的」と称し三人称小説を「異質物語世界的」と称した[要出典]。そして視点ありかたによって「焦点化ゼロ」「内的焦点化」「外的焦点化」の3分類とした[要出典]。焦点化ゼロとは全知視点であり、内的焦点化はある登場人物視点を取るものであり、外的焦点化主人公外面のみを描くものである[要出典]。 ジュネット分類作者支配する焦点化ゼロ行為者支配する内的焦点化中立的外的焦点化異質物語世界的フィールディングトム・ジョーンズヘンリー・ジェイムズ使者たち』 ヘミングウェイ「殺し屋」 等質物語世界的メルヴィルモービー・ディックハムスン飢え』 シュタンツェルの体系では、例え一人称小説場合物語る私」と「体験する私」の両方側面があるため、作品によって「内的独白」の担い手から「目撃者」や「編者」の役割まで幅広い「私」存在する。また三人称小説場合も、語り手物語世界の外から「全知視点」で語るものから、三人称登場人物が「映し手的人物」として振る舞い一人称置き換えて問題なさそうなものまで幅広い。ここで「映し手」とは、考えたり、感じたり、知覚したりする登場人物のことであり、読者映し手の目映った他の登場人物情景眺めることによって作品世界理解することになる。

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