しょうちょう‐しゅぎ〔シヤウチヨウ‐〕【象徴主義】
象徴主義
【英】:SYMBOLISM
【別称】:サンボリスム シンボリズム
サンボリスム。1880年代の後半にフランスでおこった反写実主義的な運動。はじめは、詩人モレアスの「象徴主義宣言」によって明確にされているが、マラルメ、ランボー、ヴェルレーヌらを中心とした、詩語の音楽性を重視し、語音の響きによって内的生命や特別の観念を象徴させようとする文芸上の運動から始った。美術上の象徴主義は、これらの詩人たちの影影のもとに遅れて現われた、反写実主義的な傾向を指すが、文芸の場合ほど明確な主張や運動ではなかった。直接的には、批評家オーリエの論評「絵画における象徴主義」(1891)で「芸術作品の必須条件は、1理念的であること、2象徴的であること。3総合的であること。4主観的であること。5(以上の帰結として)装飾的であること。」と宣言されており、ゴーガンを中心としたポン=タヴァン派や、ドニを理論家としたナビ派を指す。後に象徴主義に対する見解は広まり、神秘的な主題を扱い、宗教的・詩的な観念の表現を試みた世紀末の作品も含まれ、ルドン、モロー、クリムトらが代表的作家とされる。
象徴主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 01:40 UTC 版)
象徴主義(しょうちょうしゅぎ、フランス語: symbolisme; サンボリスムとも)とは、自然主義や高踏派運動への反動として1870年頃のフランスとベルギーに起きた文学運動および芸術運動である。象徴主義者を総称して「象徴派」(仏: symbolistes)と呼ぶ。ロシア象徴主義の開祖となった詩人ワレリー・ブリューソフなどにより、この運動はロシアにまで輸出された。イギリスにおけるラファエル前派も参照。
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- ^ 古代ギリシアでは、symbolonは同盟都市の2人の外交官が互いを認識するために2つに割って1つずつを持たせた陶器片のことであった。
- ^ ジャン・モレアス『象徴主義宣言;対訳』、城牙咲くらは訳、デザインエッグ社、2018年 ISBN 4815004978
- ^ アルチュール・ランボー『ランボー全詩集』宇佐美斉訳、筑摩書房(ちくま文庫)、1996年、450-464頁。
- ^ ウィキソース所収
- ^ ウィキソース原文
- ^ a b 中世から存在する(と言われる)秘密結社の薔薇十字団に倣ったもの(en:Salon de la Rose + Croix/fr:Rose-Croix esthétique)。
- ^ ただし中期以降のドビュッシーは、d'après Wagner(ワーグナーに拠る)ではなく après de Wagner(ワーグナー以後)の音楽を志向するようになり、アンチワグネリアンを標榜した(クロード・ドビュッシー#作品と表現)。
- ^ なお象徴主義に影響された音楽は印象主義音楽と呼ばれるが、ドビュッシーはこの言い方を好まなかった。
- ^ 教団の公認作曲家として3作品を残した。 ただし主催者ペラダンとうまく行かず、2年足らずで離れる。 薔薇十字団#音楽作品
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