しん‐ぞうけいしゅぎ〔‐ザウケイシユギ〕【新造形主義】
新造形主義
【英】:NEO-PLASTICISM
【別称】:ネオプラスティシズム
ネオプラスティシズム。20世紀前半の芸術運動。新造形主義の名称は、モンドリアン(1872〜1944)が、スフーンマーケルスの神秘的・超越論的思想とそれを幾可学的に表現する考えに影響を受け、彼の用語「新しい造形」(de nieuwe beelding)を引用しながら、色彩と線の純粋な関係が普遍的なものとして、絵画、彫刻、デザイン、建築を統一した原理で捉える見解を表明。1917年にドゥースブルフ(1883−1931)とモンドリアンが中心となってレイデンで刊行した『デ・ステイル』誌が運動の中核になった。1925年にモンドリアンは『デ・スティル』から離れるが、バウハウス、構成主義、ダダとも交流し、モホリ・ナジらが創刊した『i10』が両者の橋渡し役をはたした。絵画、彫刻、デザイン、建築といった幅広い分野に渡って影響を与え、20世紀の抽象芸術運動として大きな役割をはたした。
新造形主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/12/25 08:29 UTC 版)
新造形主義(しんぞうけいしゅぎ)とは、ネオプラスティシズム(英: Neoplasticism、蘭: Nieuwe beelding)とも呼ばれ、ピエト・モンドリアンが、抽象美術・抽象芸術(非具象美術・非具象芸術・抽象絵画)の理論化のために主張した美術理論。1920年代半ばまでは、デ・ステイルの指導理論でもあった。
概要
まとまったかたちとしては、最初は1920年にフランス語で発表されたが、のち、1925年には、バウハウス叢書の1冊として『新造形主義』が刊行されている。
その内容は、従来の具象美術(具象絵画)と対比させて、「新しい造形」(抽象絵画・非具象絵画)の特質を示し(「単純で癖のない形態」「自由なラインと原色」など)、その、具象絵画に対するある種の優位性を示そうとするものである(「古い芸術・古い文化に終わりをもたらす」)。その具体例は、モンドリアンやテオ・ファン・ドースブルフ、バート・ファン・デル・レック(英: Bart van der Leck, 1876年-1958年)の絵画作品(水平線・垂直線・直角・正方形・長方形・三原色・非装飾性・単純性などを特徴とする)に見られ、デ・ステイルにおいて、建築においても実現化された(立方体・非曲面など)。
1920年代半ばに、ドースブルフが、「斜線」を導入して(要素主義)、新造形主義に否定的な態度を示したために、モンドリアンは、デ・ステイルと決別することになる。
なお、新造形主義が水平線・垂直線を重視していたことは間違いないが、要素主義との対比において「斜線」に否定的であると考えられることが多いものの、本来斜線を徹底的に排除していたわけではない。
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