ストックキャラクターとは? わかりやすく解説

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ストックキャラクター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 16:18 UTC 版)

ストックキャラクターとは、文化的類型(またはステレオタイプ)に強い基盤を持った個性、しゃべり方、その他の特徴を持つ、架空の人格である。




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ストック・キャラクター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 21:48 UTC 版)

コンメディア・デッラルテ」の記事における「ストック・キャラクター」の解説

コンメディア・デッラルテ登場人物は、それぞれ特有の名前を持ち性格服装仮面演技スタイルなどに類型的な特徴備えている。例えば、「パンタローネ」はあご髭を生やした年寄り商人で、偉そうな態度を取るがだまされやすく好色。「カピターノ」は軍人で、戦い自慢話ばかりするが臆病者、といった具合である。 こういったキャラクター群は、ストック・キャラクターと呼ばれる。ストック・キャラクターから選んだ幾つかの登場人物俳優達が演じ不倫嫉妬老い悩み滑稽さ、恋愛などを題材とする類型的なシチュエーション(ストック・シチュエーション)での物語を、即興的に展開していく。 こうした決まりきった役を予定調和的な見せ方で演じるという特徴は、観客キャラクター対す理解早め純粋に俳優演技を楽しむことに集中させるという利点を持つ。俳優の側としても、仮面衣装付けることでその役になりきりやすくなるという利点があるが、技術的には奥が深く習得には修練経験要する多く場合俳優特定のキャラクター専門演じる。 以下に、ストック・キャラクターの代表例挙げる。これは「類型的な説明終始しており、時代や一座や物語の内容などによって、設定異な場合がある。例えば「コロンビーナ」は、誰か恋人役で現れるともあれば、人妻役で登場することもある。 アルレッキーノ (Arlecchino) 軽業師道化師ペテン師だが、極悪非道ではないという性格づけをされている。フランスではアルルカンイギリスではハーレクインとも呼ばれている。他の登場人物打ち据えるためのバトン(後のスラップスティック)を持っているの面を被り、赤・緑・青まだら模様衣装着ている。この模様は、デザインの古いモチーフ一つとして今も残っており、道化衣装起源とされている。 イル・カピターノ (Il Capitano) 語義は「隊長 (the Captain)」。かつての戦士。戦さでの手柄を自慢しており、人々の尊敬集めているが、その手柄は別の者が立てたもので、実は臆病者という設定衣装としては軍服を着ることが多い。パンタローネがカピターノの娘と結婚したがっている、という状況描かれることがある。 イル・ドットーレ (Il Dottore) 語義は「博士医者」。初老の男。博学饒舌だが、その発言はほとんど意味を成さない異性に対して容赦のない冗談無数に飛ばす。しばしばパンタローネの友人として登場する。パンタローネの別人格。 インナモラーティ (Innamorati) 恋をする若者達。恋の成就に困難が立ち塞がるが、最後に結ばれる筋書き演じられる。男をインナモラート、女をインナモラータと言うマスク被らず脚本指定がない限りは、最新ファッション着用する。歌や楽器演奏や詩の暗唱求められることがしばしばあるため、演者はそれらにある程度精通しておく必要がある。 カッサンドロ (Cassandro) 老人をあらわす仮面。パンタローネと同様の特性を持つ。 コロンビーナ (Colombina) インナモラータに仕える女の召使いアルレッキーノ恋人肉体的魅力周囲惹き付ける無学だ生まれながら知恵持っているぼろぼろつぎはぎだらけの服を着ている。アルレッキーナと呼ばれることもあり、その際アルレッキーノ同じようにまだらの道化服を着用する通常は、仮面使用しない小道具としてタンバリン持っていることがあり、パンタローネがしつこく言い寄ってくるのをかわす目的使用することもある。女性演じる役。 ザンニ (Zanni) 初期コンメディア・デッラルテ登場する召使いキャラクターの原型年寄りで、白いだぶだぶスモックパンツ着用している。後に、役割細分化し、キャラクター性質によって、アルレッキーノ、ブリゲッラ、プルチネッラピエロなどに分かれていった。前述古代ローマの「アテルラナ」にも、ザンニ類似するキャラクター登場するジャンドゥーヤ (Gianduja) 正直者農民トリノピエモンテ地方仮面三角帽子と赤い縁取りのついた茶色の上着を着る。ワイン美食きれいな娘が好きだ恋人はジャコメッタ (Giacometta) 一人だけ。ピエモンテ語版ウィキペディアマスコットとなっている。 ジョッピーノ (Gioppino) 3つの甲状腺腫を持つ。ベルガモ地方仮面。 スカピーノ (Scapino) 楽器を持つ。モリエールの『スカパンの悪だくみ』で有名になった。 ステンテレッロ (Stenterello) 7世紀終わりから存在するトスカーナ財産多数所持した男。フィレンツェ仮面スカラムーシュ(Scaramouche) ザンニとイル・キャピターノの特徴併せ持つ、黒い服に白塗りの顔をしており、「短気で、抜け目がなく、柔軟で、うのぼれた」キャラクターとされる。その態度からしばしハーレクイン殴られた。 コンメディア・デラルテの中では異質な仮面被らない」という特徴を持つ。 タルタリア (Tartaglia) 公証人老人半ば盲目でどもり者 バランゾーネ (Balanzone) イル・ドットーレ(医者)としても知られる。真剣なうぬぼれ屋。 パリアッチ(オ) (Pagliaccio) 現在のクラウン」の祖。 パンタローネ (Pantalone) 金持ちで、欲深で、色欲旺盛な商人男らしさ精力象徴として大きな股袋コドピース)を股間に付けている。役柄として、インナモラータの親とされたり、イル・カピターノやイル・ドットーレの友人商売仲間されたりすることがある。パンタローネによる商売計画召使いザンニによって妨害されるのがお決まりのパターン。 ブリゲッラ (Brighella) 守銭奴小悪党アルレッキーノ相棒衣装としては、ぶかぶかの白いスモック着用する。バタッチオと呼ばれるスラップスティック携帯することがある緑色の、並はずれた性欲と金銭欲を強調するマスク口の部分隠さないマスク)を被る。モリエール戯曲スカパンの悪だくみ」に出てくるスカパンの原型プルチネッラ (Pulcinella) 猫背だまされやすい男。鷲鼻の黒いマスク被り、白い外套着ている姿で現れることが多い。イギリスではパンチ呼ばれ19世紀頃には人形劇の「パンチ・アンド・ジュディ」ショーへと変化し人気博した。「パンチ・アンド・ジュディ」は、後にハリソン・バートウィッスルマイケル・フィニスィーによってオペラにもなるなど、様々な芸分野題材として取り上げられている。フランスにおけるピエロ起源を、このプルチネッラとする説もある。 ペドロリーノ (Pedrolino) 現在ではピエロとして知られるキャラクター。白いマスク被った夢想家で、繊細な性格召使い役で現れ物語引っかき回したり、インナモラーティの恋の仲立ちをしたりする。 メッツェッティーノ (Mezzettino) 利口でトリックスター的なザンニ。 ラ・ルッフィアーナ (La Ruffiana) 母親かうわさ好きな都会女性で、恋人たち関わりを持つ。魔女役割を持つことも。 サンドローネSandroneアルレッキーノ イル・カピターノ イル・ドットーレ コロンビーナ ザンニ ジョッピーノ ステンテレッロ タルタリア バランゾーネ パンタローネ ブリゲッラ プルチネッラ メッツェッティーノ

※この「ストック・キャラクター」の解説は、「コンメディア・デッラルテ」の解説の一部です。
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