かぶき【歌舞伎/歌舞×妓】
歌舞伎
名称: | 歌舞伎 |
ふりがな: | かぶき |
芸能工芸区分: | 芸能 |
種別: | 歌舞伎 |
認定区分: | 総合認定 |
指定年月日: | 1965.04.20(昭和40.04.20) |
解除年月日: | |
指定要件: | 一 演者:演目の重要な構成人物の大部分が社団法人伝統歌舞伎保存会の会員であること。 二 演目:伝統的な演目及びこれに準ずるものであること。 三 演技演出:伝統的な演技演出を基調とすること。 1様式的な演技せりふによること。 2女方によること。 3音楽は伝統的な歌舞伎音楽の定式によること。 4拍子木、ツケは定式によること。 5扮装(衣裳、鬘、化粧)は定式によること。 6大道具、小道具は定式によること。 7原則として定式的舞台機構によること。 |
備考: | |
解説文: | 歌舞伎は、江戸時代に育成された日本演劇の一形態で、能楽、人形浄瑠璃と並んで、わが国の三大国劇と呼ばれる。先行および並行の諸芸能―田楽・能・狂言・民俗舞踊など―を摂取し、これを様式化、庶民化した総合的な芸能である。その内容は、女歌舞伎以来の歌舞の伝統を継承する「舞踊劇」、人形浄瑠璃の戯曲と演出法を導入した「義太夫狂言」、歌舞伎の演劇的要素の発展した「科白【せりふ】劇」などがある。歌舞伎は時代とともにしだいに洗練を重ね、大成されたが、明治に入ってからは古典化の道をたどり、高度に芸術化されていった。歌舞伎は、芸術上高度の価値を有するばかりでなく、わが国の芸能史上において重要な地位を占めるものである。なお、重要無形文化財としての歌舞伎の内容を明確にするために演者、演目、演技、演出について、指定の要件を規定している。 |
歌舞伎
歌舞伎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/20 08:38 UTC 版)
歌舞伎(かぶき)は、日本固有の演劇で、伝統芸能のひとつ。重要無形文化財(1965年4月20日指定[1])。歌舞伎(伝統的な演技演出様式によって上演される歌舞伎)は2005年にユネスコにおいて傑作宣言され[2]、2009年9月に無形文化遺産の代表一覧表に記載された。
|
|
|
注釈
- ^ この説は国史大辞典(吉川弘文館)などにみられる。
- ^ ここでは『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』の記述に従ったが、「日本大百科全書(小学館、歌舞伎の項、歌舞伎の歴史、第2期)では屋根がついたのは享保2年の事になっている。
- ^ 日本大百科全書(小学館、歌舞伎の項、歌舞伎の歴史、第2期)によれば1666年の段階で歩み板が客席を貫くように設置された。
- ^ なお「無限の鐘」とは遠江国にある無限山観音寺の鐘の事で、瀬川菊之丞はこの鐘をモチーフにした舞踊を過去にも踊っている。
- ^ 浅草聖天町。丹波園部藩下屋敷を収公した跡地。現在の浅草六丁目一帯。
- ^ 「活歴」という言葉は上述の新政府の要求に対する新聞論評の中で初めて使われた。岩波新書661『歌舞伎の歴史』。第7章「狂気と英雄」p157
- ^ 平成17年(2005年)、三代目中村鴈治郎が、231年ぶりの上方歌舞伎の大名跡・坂田藤十郎を襲名した。
- ^ 2003年(平成15年)のユネスコ第32回総会において採択され、2006年(平成18年)4月に発効した。
- ^ 勧進帳を嚆矢とする能・狂言に近い様式で演出するものを指す。それ以前に作られた京鹿子娘道成寺は能の演目(道成寺)を換骨奪胎したものだが、普通松羽目物とは呼ばない。
- ^ 歌舞伎は俗に「一番太鼓二番鶏」と言われ、早朝に始まった。劇場の一番太鼓は鶏が時を作るころだという意味である。国史大辞典(吉川弘文館)、歌舞伎の項。
- ^ 夜間上演しなかったのは当時の芝居小屋では天窓から照明の明かりをとらざるを得なかったため(歌舞伎の夜間上演が行われるようになったのは明治初年になってガス灯が使われるようになってからのことである)。
- ^ 江戸時代後期以降
- ^ 「選り取り見取り」から。日本大百科全書(小学館)、通し狂言の項。
- ^ 「付け拍子木」の略。今尾哲也 『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p106
- ^ 掛け声をいつかけるかについては、ある程度の習慣がある。
- ^ 2016年に新派に移籍し、二代目喜多村緑郎を襲名した。
- ^ 本舞台では距離や時間がリアルであるが、花道ではそうではない。たとえば『勧進帳』では義経一行が登場してから本舞台にかかるまで数分だが、都から安宅の関までの時間と距離すべてを表している。弁慶が最後に飛び六法で花道を退場するが、そのときすでに義経はずっと先へ行っている。花道はわずかな長さしかないが、弁慶は何キロも走っているのである。
- ^ たとえば妹背山婦女庭訓の三段目山の段
- ^ 例えば東海道四谷怪談
- ^ 例えば伽羅先代萩の床下の場。楼門五三桐や青砥稿花紅彩画でも同様の演出がある。
- ^ この為こうした芝居小屋は緞帳芝居と呼ばれる事があるが、この呼称がつかわれるようになったのは明治初年の事である。参考:今尾哲也著、『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p63
- ^ 午前の部、午後の部の両方の演目のあらすじが書いてある。「番付」ともいう。
出典
- ^ a b 同日文化財保護委員会告示第18号「無形文化財を重要無形文化財に指定する等の件」
- ^ 第3回ユネスコ「人類の口承及び無形遺産に関する傑作の宣言」について、人類の口承及び無形遺産に関する傑作の宣言(文化庁)
- ^ a b c 日本大百科全書(小学館)、歌舞伎の項
- ^ 日本国語大辞典(小学館)、歌舞伎者の項
- ^ a b c d e 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著、p16
- ^ a b 今尾哲也『河竹黙阿弥 : 元のもくあみとならん』ミネルヴァ書房〈ミネルヴァ日本評伝選〉、2009年、2頁。ISBN 978-4-623-05491-6。
- ^ 和田(2009)、p.201
- ^ 和田(2009)、p.201
- ^ a b 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著、p9-10
- ^ 和田(2009)、p.207
- ^ 和田(2009)、p.199
- ^ 和田(2009)、p.199
- ^ a b 国立劇場『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』淡交社、2009年、ISBN 9784473035301、198頁~205頁
- ^ 和田(2009)、p.201
- ^ 『江戸歌舞伎集』(『新日本古典文学大系』96 1997年、岩波書店)の430頁「元禄期の江戸の舞台」。
- ^ 和田(2009)、p.206
- ^ 新版 歌舞伎事典(平凡社)、若衆歌舞伎の項が
- ^ a b c 国立劇場『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』淡交社、2009年、ISBN 9784473035301、206頁~211頁
- ^ 『新版歌舞伎辞典』
- ^ 人倫訓蒙図彙
- ^ 和田(2009)、p.207
- ^ 和田(2009)、p.207
- ^ 和田(2009)、p.208
- ^ a b 生田耕作、坂井輝久『洛中洛外漢詩紀行』人文書院、1994年、p202~p205
- ^ 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著、p19
- ^ 和田(2009)、p.208
- ^ 例えば河竹登志夫『演劇概論』
- ^ 和田(2009)、p.207
- ^ 和田(2009)p.209
- ^ 和田(2009)、p.209
- ^ a b 岡本勝・雲英末雄 『新版近世文学研究事典』 おうふう、2006年2月、400頁。
- ^ 和田(2009)、p.209
- ^ 和田(2009)、p.210
- ^ “歌舞伎事典:元禄歌舞伎|文化デジタルライブラリー”. www2.ntj.jac.go.jp. 2020年6月22日閲覧。
- ^ 和田(2009)、p211
- ^ 和田(2009)、p.208
- ^ a b c 国立劇場『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』淡交社、2009年、ISBN 9784473035301、211頁~216頁
- ^ 和田(2009)、p.211
- ^ 国立劇場『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』淡交社、2009年、ISBN 9784473035301、歌舞伎の発展II、p227
- ^ 山川出版『詳説 日本史』。『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』からの重引。
- ^ 和田(2009)、p.211
- ^ 和田(2009)、p.212
- ^ 和田(2009)、p.211
- ^ a b 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著、p40-41
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著。第7章「狂気と英雄」
- ^ a b c d e f g h i 国立劇場『日本の伝統芸能講座 舞踊・演劇』淡交社、2009年、ISBN 9784473035301、歌舞伎の発展II、p241~p242
- ^ 日本大百科全書(小学館、回り舞台の項)
- ^ a b c d e f g h i j 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著、第3章「義太夫狂言と舞踊」
- ^ a b 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著。第4章「歌舞伎再興」
- ^ 日本国語大辞典(小学館)、鶴屋南北の項。
- ^ a b 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著、第5章『鶴屋南北と棺桶』
- ^ 日本大百科全書(小学館)、猿若町の項。
- ^ 国史大辞典(吉川弘文館)、河竹黙阿弥の項。
- ^ 盛田嘉徳『中世賤民と雑芸能の研究』雄山閣出版、1994年2月5日 ISBN 9784639004363
- ^ 今尾(2000)、pp168-169
- ^ a b c d e 岩波新書661『歌舞伎の歴史』、今尾哲也著。第8章「新歌舞伎の創造」
- ^ 大辞泉(小学館)、前進座の項。
- ^ 日本演劇全史 河竹繁俊
- ^ 日本国語大辞典(小学館)歌舞伎狂言の項
- ^ 国史大辞典(吉川弘文館)、時代物の項
- ^ kotobank「時代物」(2011年11月24日閲覧)
- ^ 国史大辞典(吉川弘文館)世話物の項
- ^ 世界大百科事典 第2版気世話の項目
- ^ 日本国語大辞典(小学館)
- ^ 日本芸術文化振興会 歌舞伎辞典「義太夫狂言」(2011年11月24日閲覧)
- ^ 日本芸術文化振興会 歌舞伎辞典「純歌舞伎」(2011年11月24日閲覧)
- ^ 『新版 歌舞伎事典』平凡社、作品の分類
- ^ 須永朝彦氏『歌舞伎ワンダーランド』「世界 ― 予め設定される時間と人物」、新書館、1990年
- ^ 日本国語大辞典(小学館)
- ^ 歴史上の人物に置き換える場合もあり、この場合はやや難しくなる。しかし、たとえば「太平記物」の『仮名手本忠臣蔵』では吉良義央を高師直に置き換えているが、吉良が「高家」の出であることを踏まえた置き換えであり、類推できるようにしてあった。
- ^ 日本国語大辞典(小学館)、返幕の項。
- ^ 日本国語大辞典(小学館)、切・限の項、2-5-ハ。
- ^ 新版 『歌舞伎事典』(平凡社)、外題の項。
- ^ 今尾哲也 『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p180
- ^ 今尾哲也 『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p182
- ^ a b 今尾哲也 『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、V「柝」
- ^ 平凡社『新版 歌舞伎事典』総説、役者・俳優
- ^ 歌舞伎座資料館-廻り舞台について、2014年1月閲覧。
- ^ a b 今尾哲也著、『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p154~158
- ^ 平凡社『新版 歌舞伎辞典』の総説の劇場・舞台の箇所。
- ^ a b c d e f g 今尾哲也著、『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p92~94
- ^ a b 今尾哲也著、『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p88
- ^ 新版 歌舞伎事典、「二重」の項、平凡社。
- ^ 「かぶき手帖 2013年度版」、日本俳優協会編集・発行、p23
- ^ 今尾哲也著、『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p63
- ^ 今尾哲也著、『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p63
- ^ 今尾哲也著、『歌舞伎をみる人のために』、玉川大学出版、p66
- ^ a b c 独立行政法人日本芸術文化振興会 「歌舞伎への誘い」の「歌舞伎の幕」のページ
- ^ 平凡社『新版 歌舞伎事典』総説の扮装と舞台美術
- ^ Lighting Data Sheet NO.297 歌舞伎座、丸茂電機株式会社
- ^ 日本大百科全書(小学館)、竹本の項
- ^ 大辞泉(小学館)、江戸浄瑠璃の項。
- ^ 国史大辞典(吉川弘文館)河東節の項、
- ^ 日本大百科全書(小学館)、長唄の項、沿革〔2〕
- ^ 日本大百科全書(小学館)、山台の項
- ^ 日本国語大辞典(小学館)、三方掛合の項
- ^ イヤホンガイドとは
- ^ 「平成中村座」NY公演に喝采 早替わりに「アメージング!」 サンケイスポーツ 2015年12月2日閲覧
- ^ “八月南座超歌舞伎|南座|歌舞伎美人” (日本語). 歌舞伎美人. 2020年11月10日閲覧。
- ^ 2018年5月1日中日劇場(中日新聞文化芸能局)発行「中日劇場全記録」
- ^ a b 大辞林(三省堂)
Weblioカテゴリー/辞書と一致するものが見つかりました。
- 歌舞伎・浄瑠璃外題辞典 - 日外アソシエーツ株式会社
歌舞伎と同じ種類の言葉
- 歌舞伎のページへのリンク