重要無形文化財とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 褒章 > 文化財 > 重要無形文化財の意味・解説 

じゅうよう‐むけいぶんかざい〔ヂユウエウムケイブンクワザイ〕【重要無形文化財】

読み方:じゅうようむけいぶんかざい

無形文化財のうち、重要なものとして文部科学大臣指定したもの。→無形文化財


重要無形文化財

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/28 06:52 UTC 版)

能楽大鼓方川崎九淵
陶芸家濱田庄司

重要無形文化財(じゅうようむけいぶんかざい)とは、日本において、同国の文化財保護法に基づいて、同国の文部科学大臣によって指定された、無形文化財のこと。

概要

法は、無形文化財を「演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所産で我が国にとつて歴史上又は芸術上価値の高いもの」としている。そのうち重要なものを重要無形文化財として指定することができると規定しており、この指定により文化財の保存、記録の作成、伝承者の育成に対して、公費でその経費の一部を負担することができるとしている。

歴史

第二次世界大戦以前の日本には1890年明治23年)制定の帝室技芸員制度はあったものの、近代的な無形文化財の保護・指定制度は存在しなかった。1950年昭和25年)制定の文化財保護法によって初めて無形文化財が法的に位置づけられたものの、同法制定当時の制度では「現状のまま放置し、国が保護しなければ衰亡のおそれのあるもの」を選定無形文化財として選定するという、消極的保護施策であった。1954年(昭和29年)の文化財保護法改正により、選定無形文化財の制度は廃止され、「衰亡のおそれ」あるか否かではなく、あくまでも無形文化財としての価値に基づき、重要なものを「重要無形文化財」に指定するという制度に変わった。

1955年1月27日、文化財保護委員会は、重要無形文化財技術指定制度第1次指定を内定した。2月15日、告示された((十四世)喜多六平太豊竹山城少掾石黒宗麿浜田庄司富本憲吉松田権六ほか)。11月、宮内庁雅楽部も指定された[1]

文化財の指定、保持者・保持団体の認定

重要無形文化財の指定の対象は無形の「わざ」そのものである。指定にあたっては、たとえば「人形浄瑠璃文楽」「能楽」のような芸能、「備前焼」「彫金」のような工芸技術といった無形の「わざ」を重要無形文化財に指定するとともに、その「わざ」を高度に体得している個人または団体を保持者・保持団体として認定する(「指定」と「認定」の差異に注意)。

認定に際しては、「わざ」を高度に体得し体現している個人を個別に認定する「各個認定」、2人以上の者が一体となって「わざ」を体現している場合に、保持者の団体の構成員を総合的に認定する「総合認定」、「わざ」の性格上個人的特色が薄く、かつ、多数の者が体得している「わざ」が全体として1つの無形文化財を構成している場合に、その人々が構成員となっている団体を認定する「保持団体認定」の3種がある。

重要無形文化財保持者として各個認定された者を一般に人間国宝という。「総合認定」の例としては、「雅楽」における宮内庁式部職楽部部員、「能楽」における社団法人日本能楽会会員などがある。「保持団体認定」の例としては、輪島塗技術保存会、本場結城紬保存会、本美濃紙保存会などがある。

記録作成等の措置を講ずべき無形文化財

このほか、重要無形文化財には指定されていないが、国が記録保存等の措置をとるべき無形文化財については、「記録作成等の措置を講ずべき無形文化財」として選択(「指定」ではない)することができることになっている。

脚注

関連項目

外部リンク


重要無形文化財

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/02 19:51 UTC 版)

宮薗節」の記事における「重要無形文化財」の解説

宮薗節指定要件は「宮薗節保存会会員立語り立三味線演奏するのであること」である。

※この「重要無形文化財」の解説は、「宮薗節」の解説の一部です。
「重要無形文化財」を含む「宮薗節」の記事については、「宮薗節」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「重要無形文化財」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

重要無形文化財

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 04:34 UTC 版)

名詞

      じゅうようむけいぶんかざい

  1. 文部科学大臣指定した、重要無形文化財

関連語


「重要無形文化財」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



重要無形文化財と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「重要無形文化財」の関連用語

重要無形文化財のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



重要無形文化財のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの重要無形文化財 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの宮薗節 (改訂履歴)、荻江節 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの重要無形文化財 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS