ゆうき‐つむぎ〔ゆふき‐〕【結▽城×紬】
結城紬
結城紬 |
ゆうきつむぎ |
織物 |
着物地、帯 |
茨城県結城地方は古くから養蚕業が盛んで、農閑期に副産物の利用として紬が作られ、奈良時代にはすでに朝廷に納めていました。鎌倉時代にこの土地の領主だった結城氏がこの産業の保護育成に努めたため、結城氏の名を取って結城紬の名が定着したとされています。江戸時代初期代官になった伊奈忠次が信州や京都から技術を導入したことにより、結城紬の名は一層高められました。近代になってからは技術の改良が行われ、特に絣織りの進歩で最高級の紬が生産されるようになっています。 |
茨城県、栃木県 |
昭和52年3月30日 |
真綿から手で糸を引き出すため、長さの異なる百数十本の一つ一つの繊維が絡まり合うだけで、糸に撚(よ)りがない嵩高繊維(かさだかせんい)の代表格です。そのため、絹でありながら木綿織風の素朴さがうかがえるのが特徴です。 |
結城紬
名称: | 結城紬 |
ふりがな: | ゆうきつむぎ |
芸能工芸区分: | 工芸技術 |
種別: | 染織 |
認定区分: | 保持団体認定 |
指定年月日: | 1956.04.24(昭和31.04.24) |
解除年月日: | |
指定要件: | 一 使用する糸は、すべて真綿より手つむぎしたものとし、強撚糸を使用しないこと。 二 絣模様を付ける場合は、手くびりによること。 三 いざり機で織ること。 |
備考: | 昭和31年4月24日 指定・認定(保持者(代表者・大里ふく(糸つむぎ)ほか5名)) 昭和51年4月30日 認定解除(保持者(代表者)・大里ふく(糸つむぎ)ほか5名)(※法改正による) 昭和51年4月30日 認定(保持団体・本場結城紬技術保持会)(※法改正による) |
解説文: | 結城紬【ゆうきつむぎ】は中世に常陸【ひたち】紬とも称されて古来よりの特産品として知られている。慶長年間、その生産が指導奨勤され農家の副業として隆盛に向かい、今日なお生産を続けている。 茨城県結城市や栃木県絹村を中心として紬製作の本来の手法が守られており伝統的な手工芸の良い特質のものを今なお生産しているまれな例といえるであろう。ただし染【そめ】のみは近代の趣味をとり入れている。紬は、繭【まゆ】をとる地方ではどこでも自家用の着物として織られていたが、そのなかで結城紬は特産品として発展したもので、わが国の紬の代表的存在である。 |
結城紬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/24 04:27 UTC 版)
結城紬(ゆうきつむぎ)とは、茨城県・栃木県を主な生産の場とする絹織物。単に結城ともいう。奈良時代から続く高級織物で、本結城の工程は国の重要無形文化財。近現代の技術革新による細かい縞・絣を特色とした最高級品が主流である。元来は堅くて丈夫な織物であったが、絣の精緻化に伴い糸が細くなってきたため、現在は「軽くて柔らかい」と形容されることが多い。
- ^ いしげ結城紬茨城県結城郡織物協同組合(2018年9月29日閲覧)。
- ^ a b c d e f g h 『茨城県大百科事典』茨城新聞社 (1981)、p. 1055
- ^ 結城紬ミュージアム つむぎの館(2018年9月29日閲覧)。
- ^ 【新大人の遠足】茨城・結城市「つむぎの館」織物の本場で「地機織り」に挑戦『産経新聞』朝刊2018年9月21日(東京面)。
- ^ 本場結城紬 郷土館(2018年9月29日閲覧)。
- ^ “祝「重要無形文化財 結城紬」ユネスコ無形文化遺産登録決定”. 結城市. 2013年10月31日閲覧。
- ^ 『読売新聞』栃木版 2018年5月17日 29面。
- ^ “商標登録第5026150号 本場結城紬(ほんばゆうきつむぎ)”. www.jpo.go.jp. 経済産業省特許庁 (2020年3月16日). 2023年1月31日閲覧。
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