高師直とは?

こうの もろなお かう -もろなほ 【高師直】 ○


高師直

作者海音寺潮五郎

収載図書暁闇うごめく南北朝室町
出版社講談社
刊行年月1992.4
シリーズ名歴史小説名作

収載図書悪人列伝 中世新装
出版社文藝春秋
刊行年月2006.12
シリーズ名文春文庫


高師直

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/02 07:46 UTC 版)

高 師直(こう の もろなお)、正式名高階 師直(たかしな の もろなお)[注釈 1]は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて足利尊氏[注釈 2]に仕えた武将[4]、官僚、政治家、歌人。師重の子、兄弟に師泰重茂、子に師夏師詮ら。鎌倉幕府有力御家人足利氏執事、建武政権雑訴決断所三番奉行人・武者所および窪所寄人、北朝武蔵国司室町幕府初代および第三代執事(室町幕府管領の前身)・上総国守護武蔵国守護・引付頭人。通称の「高」は、本姓(うじ)の「高階」ないし氏(うじかばね)「高階朝臣」の略記であり、領地に基づく家名である名字を持たなかった珍しい武士である[5][注釈 3]




注釈

  1. ^ 例として、朝廷の国家事業である勅撰集風雅和歌集』では、正式名である「高階師直」名義で記載されている。
  2. ^ a b 厳密に言えば、足利尊氏は、元弘3年/正慶2年(1333年8月5日後醍醐天皇(諱は尊治)から偏諱を受けるまで高氏(たかうじ)を名乗っていた。しかし、本項では特に高師直の氏族の高階氏(たかしなのうじ)の略記である高氏(こうし)と紛らわしいため、過去に遡及して全て尊氏と記述する。
  3. ^ 鎌倉時代中期までは資盛流平氏平頼綱(北条得宗家内管領)など名字を持たず本姓で通す武士が一定数存在したが、頼綱の従兄弟の子孫でさえも鎌倉時代最末期には長崎氏の名字を名乗っているため、南北朝時代にあっても生涯名字を持たなかった高師直はきわめて稀な例である[5]亀田俊和は、土地を治めるよりも主君足利氏の補佐を優先する執事一族としての高階氏の性格が現れているのではないか、と推測している[5]
  4. ^ a b 沙汰付(強制執行)そのものは鎌倉時代後期に所務沙汰(土地の「保持」「侵害排除」に関する訴訟)への使節遵行として既に制定されている[6]。だが恩賞宛行(新たな土地の「給付」)という国家の最重要案件に対する沙汰付(強制執行)は、建武政権・室町幕府が日本で最初である[6]
  5. ^ 厳密に言えば、『太平記』での師直と塩冶高貞の妻の逸話に登場する、高師直の家臣薬師寺公義の和歌は真作であり、実際に彼の私家集『元可法師集』259番に収録されている[43]。ただし、『元可法師集』原文では「ある人」のための代作とされており、高師直や塩冶高貞の名は一切記されていない[52]

出典

  1. ^ 亀田 2015, 室町幕府発足以前の高師直>鎌倉幕府〜建武政権下の師直>謎の幼少期.
  2. ^ a b c 亀田 2015, 室町幕府発足以前の高師直>鎌倉幕府〜建武政権下の師直>官途.
  3. ^ a b 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>足利家の執事から幕府の執事へ>武蔵守.
  4. ^ a b c d e f g h i j 【高師直(こうのもろなお)】” (日本語). 朝日日本歴史人物事典(佐藤和彦). 2012年12月5日閲覧。
  5. ^ a b c 亀田 2015, 師直の先祖たち>足利家執事>名字のない武士.
  6. ^ a b c d 亀田 2014, pp. 199–201.
  7. ^ a b c d e f 亀田 2015, 師直の先祖たち.
  8. ^ 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>得宗専制論の再検討.
  9. ^ 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>師直以外の高一族>高師泰.
  10. ^ 『太平記』
  11. ^ a b c 亀田 2015, 高師直は悪玉か――プロローグ>師直像の再検討を目指す.
  12. ^ 亀田 2015, 高師直は悪玉か――プロローグ>高師直悪玉史観.
  13. ^ 亀田 2015, 高師直は悪玉か――プロローグ>佐藤進一氏の高師直論.
  14. ^ 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>足利家の執事から幕府の執事へ>幕府の初代執事へ.
  15. ^ a b 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>合法的手段による利益供与.
  16. ^ a b c d 亀田 2017, 第1章第3節>執事施行状.
  17. ^ a b c d e 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>足利家の執事から幕府の執事へ>執事施行状.
  18. ^ 亀田 2014, pp. 64–70.
  19. ^ 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>足利家の執事から幕府の執事へ>仁政方.
  20. ^ 亀田 2017, 第1章第3節>仁政方.
  21. ^ a b c d e 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>師直の限界.
  22. ^ 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>足利直義との対立.
  23. ^ a b c 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>管領制度.
  24. ^ 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>佐藤進一氏による定説的見解.
  25. ^ a b 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>定説の問題点.
  26. ^ a b c 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>師直の限界点.
  27. ^ 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>北畠顕家との死闘>北畠顕家の戦死.
  28. ^ 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>栄光と没落>四条畷の戦い.
  29. ^ 『大日本史料』6編2冊439–445頁.
  30. ^ a b 亀田 2015, 室町幕府発足以前の高師直>鎌倉幕府〜建武政権下の師直>武者所の師直.
  31. ^ a b c d e f 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>北畠顕家との死闘>分捕切捨の法.
  32. ^ a b c d e f g h i j 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>北畠顕家との死闘>石清水八幡宮炎上.
  33. ^ a b c d e 亀田 2015, 栄光と没落>四條畷の戦い>吉野行宮の炎上.
  34. ^ 永島福太郎、「金峯山寺」 『国史大辞典吉川弘文館、1997年。 
  35. ^ 藤田精一 『楠氏研究』 (増訂四版) 積善館、1938年、344–345頁。doi:10.11501/1915593NDLJP:1915593http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1915593 
  36. ^ 東京帝国文科大学史料編纂掛 1912, p. 355.
  37. ^ a b 森 2005, 第3章第2節.
  38. ^ a b c 池永 1997.
  39. ^ a b c d 亀田 2015, 栄光と没落>高師直の信仰と教養>真如寺創建.
  40. ^ 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>足利直義との対立>不和の兆候.
  41. ^ a b c d 亀田 2015, 栄光と没落>高師直の信仰と教養>和歌.
  42. ^ 亀田 2015, 栄光と没落>高師直の信仰と教養>筆跡と花押.
  43. ^ a b 亀田 2015, 室町幕府初代執事高師直>北畠顕家との死闘>塩冶高貞の討伐.
  44. ^ a b c d 亀田 2015, 高師直の歴史的意義――エピローグ>守屋家旧蔵本騎馬武者像.
  45. ^ 藤本正行 『鎧をまとう人びと』吉川弘文館、2000年、pp.164-189、ISBN 978-4-642-07762-0
  46. ^ 下坂守 「守屋家本騎馬武者像の像主について」『京都国立博物館学叢』第4号所収、1982年。京博公式サイトに掲載PDF
  47. ^ 黒田日出男 『肖像画を読む』 角川書店、1998年
  48. ^ 『太平記』巻第二十六「妙吉侍者言付秦始皇帝事」
  49. ^ a b 亀田 2017, p. 48.
  50. ^ 【土岐頼遠(とき・よりとお)】” (日本語). 朝日日本歴史人物事典(谷口研語). 2012年11月5日閲覧。
  51. ^ a b c 亀田 2015, 栄光と没落>四條畷の戦い>師直兄弟の専横.
  52. ^ 『大日本史料』6編6冊717頁.


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