歌舞伎音楽とは? わかりやすく解説

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かぶき‐おんがく【歌舞伎音楽】


歌舞伎音楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 07:53 UTC 版)

歌舞伎」の記事における「歌舞伎音楽」の解説

歌舞伎には、多彩な音楽用いられる。これは「歌舞伎」が本来、最初から劇として作られ演目人形浄瑠璃原作とした演目さらには舞踊といったさまざまの種類舞台総合したものであり、各分野適応した音楽存在するためである。大きく分けて(1)歌物である長唄と、(2)語り物である浄瑠璃がある。演奏家たちを地方(じかた)という。 長唄 歌舞伎伴奏音楽として発達した音楽舞踊劇舞踊演奏される(例:『勧進帳』『連獅子』など)。また囃子方とともに下座音楽後述)を担当する義太夫節 人形浄瑠璃は、義太夫節浄瑠璃一種)の演奏合わせて劇が進行する構成であり、歌舞伎でも人形浄瑠璃から移入した演目(『義経千本桜『仮名手本忠臣蔵』など)は同様に義太夫節演奏される人形浄瑠璃では登場人物台詞状況説明をすべて義太夫節太夫語り手が行うが、歌舞伎での台詞基本的に役者担当し太夫状況説明のみを語ることになる。このため歌舞伎における義太夫節を「竹本チョボ)」といって区別することがある義太夫狂言での義太夫節はおもに舞台上手上部にある専用の場所で演奏される。この場所を「床(ゆか)」または「チョボ床」と呼ぶ。 常磐津節・清元節 ともに浄瑠璃のひとつ。大坂発展した義太夫節対し、これらは江戸で発展したもので「江戸浄瑠璃」と呼ばれる重厚な義太夫節比べて軽妙洒脱な芸風特徴で、清元節はさらに繊細な持ち味備える。舞踊劇舞踊演奏されるそれぞれ常磐津節・清元節参照常磐津節関の扉』『戻駕』、清元節落人』『保名』など)。 その他 上記のほか、大薩摩節河東節新内節などが使われる演目がある。江戸浄瑠璃のひとつである富本節常磐津節清元節系譜中間位置する)は江戸時代盛んに用いられたが、近代以降衰退し、現在では歌舞伎伴奏として演奏されることはない。 下座音楽 詳細は「下座音楽」を参照黒御簾音楽」ともいい、劇中音楽担当し、「黒御簾くろみす)」と呼ばれる舞台下手脇の専用の場所で伴奏音楽効果音演奏する効果音では、太鼓使った水辺を表す音や鉦による寺院鐘の音など、楽器使ってさまざまな効果を表す。 長唄舞台正面または上手に雛段設け、そこに出囃子とともに並んで演奏する義太夫節の床以外での演奏出語りという。常磐津清元山台という台に上がって演奏するが、山台はふつう常磐津だと舞台下手に清元舞台上手に置かれる(ただし清元山台も本来は舞台下手に置くものだったという)。各流派演奏はひとつの演目の中で単独で行うとは限らず異な音曲順番演奏担当する掛け合い)ものや、合奏するものがある。たとえば『京鹿子娘道成寺』では初めに義太夫語り次に長唄演奏する。また舞踊劇紅葉狩 』では常磐津節長唄義太夫節掛け合い演奏し、これを三方掛合(さんぼうかけあい)という。長唄浄瑠璃流派は、歌舞伎公演のほか日本舞踊伴奏単独での演奏会行われている。

※この「歌舞伎音楽」の解説は、「歌舞伎」の解説の一部です。
「歌舞伎音楽」を含む「歌舞伎」の記事については、「歌舞伎」の概要を参照ください。

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