後見とは?

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こう‐けん【後見】

[名](スル)

年少家長主人などの後ろだてとなって補佐すること。また、その役目の人。後(うし)ろ見(み)。

法律で、親権者のない未成年者成年被後見人などを監護し、その財産管理などを行う制度。後(うし)ろ見(み)。→成年後見制度法定後見

能・狂言歌舞伎・舞踊などで、演技者後方控えて、装束直し小道具受け渡し、その他演技進行介添えをする者。

鎌倉幕府執権連署また、室町幕府関東管領をさしていう。後(うし)ろ見(み)。

後日出会うこと。再会すること。

「我は一時の命なれば—を期し難し」〈海道記

後になって書物などを他人が見ること。また、その人

「—の人、若し錯謬有らば之を削り」〈雑談集・一〇〉


うしろ・む【後見】

1 〔自マ上二〕 (上一段動詞うしろみる(後見)」の上二段化) =うしろみる(後見)

承応狭衣物語(1069‐77頃か)三「なま宮腹にてうしろむる人なからむよりは」

2 〔自マ四〕 (名詞うしろみ(後見)」をマ行四段活用させたもの) =うしろみる(後見)

源氏100114頃)玉鬘つきづきしうしろむ人などもこと多からで」

[語誌]「人を思ひうしろむべけれど」(紫式部日記消息文)など、終止形の例は(一)(二)の別がはっきりせず、未然連用形の「うしろみ」は上一、上二、四段いずれかわからない語源などから、上一段が本来の形だったと思われる。→かいまみる


こう‐けん【後見】

〔名〕

[一] (「後見(うしろみ)」を音読した語) 背後から世話監督すること。

一国一郡の長や家長などが年少であるとき、その代理となったり、補佐したりすること。また、その人

中右記長承三年1134三月五日「朝隆自本家御後見之人也」

政党評判記(1890)〈利光鶴松〉一〇「以て勢力に依りて監督し、後見するの外あることなし

鎌倉幕府将軍対す執権政治的位置

吾妻鏡貞応三年1224六月二八日「相州武州軍営御後見

梅松論1349頃)上「皆以将軍家御後見として、政務申行天下治る

室町幕府関東地方治めるためにおいた関東管領をさしていう。

鎌倉大草紙(16C中か)「鎌倉御後見にて山の内殿の先祖是也」

寺院で、幼少の者を世話する僧。

御伽草子花みつ(有朋堂文庫所収)(室町末)「暫くの間別当御預け候へこうけん申たく候ふ仰せければ」

(5) 戦国時代武家一家の主が幼少家督をついだとき、その家長にかわり、一族指揮し、領地治め、また軍役務めるなどしたもの名代陣代

関八州古戦録(1726)一七「其子国千代丸忠政今年十歳なりし故康高の聟榊原式部大輔康政後見して此度一挙にも彼被官合属等康政の指揮に従て出陣せり」

(6) 職務監督補佐する役。また、その役の人。

鵤荘引付永正九年(1512七月二九日(兵庫県史)「此方の衆も沙汰人并後見中間已下同道打帰り」

(7) 江戸後期徳川幕府将軍幼少のとき、これに代わって政務をとる大老老中の上におかれた臨時の職。家茂が将軍になったとき、前将軍遺言によって田安慶頼がその職についたのが最初

禁令考‐前集第二・巻一四・安政五年(1858)八月田安中納言政事後見の旨諸向へ達」

(8) 民法で、成年被後見人または親権者のいない未成年者保護し、その財産管理法律行為代理する職務また、その制度

民法明治二九年)(1896)九三八条「後見の計算後見監督人立会を以て之を為す

(9) (後見をする人は実際に権力持っていることが多いところから転じて) 権威威光をいう。

浄瑠璃心中万年草(1710)中「親のこうけん是非(ぜひ)なうて、どうなり共と言ひました」

(10) 催事などの際、諸般に気を配って世話をする役。

梵舜沙石集(1283)六「後見の入道の梴にて聴聞しけるが聞かねて」

(11) 能、狂言歌舞伎舞踊などで演技の際、後見座控えて、演技者装束直したり、作り物小道具を扱う役。演技者事故が生じた場合はその代役務めることもある。

随筆独寝1724頃)上「師匠の後見にゆきて気を付て打をきけば」

[二] 後に見ること。時間経過してから見ること。

① 後に出会うこと。再会すること。

海道記(1223頃)萱津より矢矧「我は一時の命なれば後見を期し難し

書物などを後日他人が見ること。また、その人

高野山文書嘉元元年(1303)一〇月一三日阿闍梨明俊御影堂寄進状「云手跡、云文言、後見雖其憚病中自筆之」

吾妻問答(1467頃)「まことに短慮未練の至、後見の嘲り

[補注](一)(9)について、「浄瑠璃嵯峨天皇甘露雨‐一」「それこそ親の荒(クウゲン)、取かやしたがよいはいの」や「浮世草子風流茶人気質‐一」「家主高見(カウケン)にてのっぴきさせぬ様に」のように「高見」「荒」などの表記や「こうげん」と濁った例もある。


うしろ‐み【後見】

〔名〕 (人の後ろにいて、その人見守るの意から) 世話をすること。後ろだてとなって力添えをすること。また、その人。おしろみ。

摂政関白将軍、その他政治実権者が天皇を、執権将軍を、臣下主君を、妻が夫を世話すること。また、親が子を、夫が妻をなど、上位の者が下位の者の面倒を見る場合についてもいう。

落窪(10C後)二「此の三位中将、〈略〉人のうしろみしつべき心あり

今昔1120頃か)二二「于今(いまに)摂政関白として〈略〉天皇御後見として政(まつりごち)給ふ

幼少の者、または能力のない者を助け力添えすること。また、その人。特に、一家主人など責任のある立場の者がその責任を果たせない場合に、関係者補佐することについていう。こうけん

宇津保(970‐999頃)俊蔭「年を数ふるに十二ばかりにこそなるらめ。〈略〉ゐていでてまじらひなどをこそせさせめ。そのうしろみもたれかせん」

[語誌](1)公私にわたる物質的精神的補佐役・後見役の人をいうが、上代用例認められず、平安中期以降定着した語らしい。「うしろみ」と称される人物範囲広く、親・夫・親戚乳母などに及んでいる(多く家族関係)。
(2)「後見(こうけん)」は漢語として認定できないので「うしろみ」の漢字音読と考えられる


うしろ‐・みる【後見】

〔自マ上一〕 後見をする。補佐する。世話をやくうしろむ

(10C終)二八物しり顔にをしへやうなる事いひ、うしろみたる、いとにくし」


後見(こうけん)

家族親子関係戸籍関わる用語

判断能力問題ある人に保護者付け保護する制度親権による保護を受けられない未成年者保護する未成年後見と、精神上の障害等によって判断能力を欠く成年者保護する成年後見がある。また、これらの法定後見のほかに、任意後見契約もある。


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後見

読み方:コウケン(kouken)

(1)家督継承者未成年などの場合、かわって家政執ること、またはその人
(2)日常生活において細部わたって世話をすること、あるいはその人


後見

読み方コウケン

後見とは、舞台の上で、能楽師サポートをする人物のこと。

紋付袴(もんつきはかま)姿で、鏡板かがみいた)の前に待機しています。
装束しょうぞく)の乱れ直したり、道具出し入れを行なったりします。

しかし、シテワキ事故が起こったときには、その代役務めるという重要な役目があるのです。

実際に、僕が観ていた舞台で、シテ倒れたことがありました。
張り詰めた空気の中、別の後見に連れられてシテ退場した後、表情ひとつ変えずに、自分の扇を手に、紋付袴姿のまま、シテ代役務めました。
めったにないことと聞きますが、後見の重要性目の当たりしました

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関連用語
鏡板装束シテワキ/扇


後見

読み方:こうけん

  1. 役者の蔭で世話をする人。〔歌舞伎
  2. 〔演〕役者の蔭で世話する係。

分類 歌舞伎演劇

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後見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 02:34 UTC 版)

後見(こうけん)とは、民法において、制限行為能力者の保護のために、法律行為事実行為両面においてサポートを行う制度である。未成年者親権者がないか又は親権者が財産管理権をもたない場合の未成年後見制度と、精神上の障害等により能力を欠く場合の成年後見制度がある。


  1. ^ 我妻榮、有泉亨、清水誠、田山輝明『我妻・有泉コンメンタール民法 総則・物権・債権 第3版』日本評論社、2013年、66頁。
  2. ^ a b 我妻榮、有泉亨、清水誠、田山輝明『我妻・有泉コンメンタール民法 総則・物権・債権 第3版』日本評論社、2013年、76頁。


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