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へい‐きょく【平曲】


平曲

読み方:ヘイキョク(heikyoku)

琵琶伴奏にして平家物語語り聞かせる語り物


平曲


平曲


平曲


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平曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 04:31 UTC 版)

平曲(へいきょく)は、語りもの音楽の一ジャンルもしくは一演奏様式[1]。盲目の琵琶法師琵琶をかき鳴らしながら語った『平家物語』のメロディおよびその演奏様式で、物語琵琶[注釈 1]のひとつ。


注釈

  1. ^ 平曲をはじめとする物語琵琶のなかに『浄瑠璃姫物語』と称する演目を手がける一派があり、かれらのレパートリーの総称として後世「浄瑠璃」の呼称がうまれている。吉川(1990)p.43
  2. ^ 歌いもの」は、旋律やリズムなど、その音楽的要素が重視される楽曲であるのに対し、「語りもの」は詞章が何らかの物語性をもつ楽曲であり、語られる内容表現に重点が置かれる音楽である。薦田(1990)p.116。また、吉川英史によれば、「語る」ことは、事件や事象を聴く人にわかるように伝達することを目的とし、そこに説得力が必要であるのに対し、「歌う」ことは感情を表現することを主目的であるとしている。吉川(1990)p.38-40
  3. ^ 卜部兼好随筆徒然草』226段によれば後鳥羽天皇の時代、遁世して天台座主慈円のもとにいた信濃前司行長が『平家物語』を著し、それを盲僧生仏に語らせたという。
  4. ^ 平曲の発生として、芸能史の立場から東大寺大仏殿開眼供養の盲目僧までさかのぼると説かれることもあるが、平曲の音階・譜割の検討から、天台宗大原流の声明の影響下に発生したと考える説が有力である。

参照

  1. ^ 吉川(1990)pp.37-38
  2. ^ 吉川(1990)p.42
  3. ^ a b c 国指定文化財等データベース(文化庁)
  4. ^ a b c d e 薦田(1990)p.116
  5. ^ 館山漸之進コトバンク
  6. ^ a b c d e f 薦田(1990)p.117


「平曲」の続きの解説一覧

平曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 15:33 UTC 版)

大原御幸」の記事における「平曲」の解説

大原御幸おはらごこう灌頂巻5曲の中に収録されている。

※この「平曲」の解説は、「大原御幸」の解説の一部です。
「平曲」を含む「大原御幸」の記事については、「大原御幸」の概要を参照ください。


平曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:32 UTC 版)

平家物語」の記事における「平曲」の解説

語り本は当道座属す盲目の琵琶法師によって琵琶弾きながら語られた。これを「平曲」と呼ぶここでいう「語る」とは、節を付けて歌うことで、内容叙事的なので「歌う」と言わずに「語る」というのである。これに使われる琵琶平家琵琶呼び構造楽琵琶同じで小型のものが多く用いられる。なお、近世以降に成立した薩摩琵琶筑前琵琶でも平家物語に取材した曲が多数作曲されているが、音楽的には全く別のもので、これらを平曲とは呼ばない。 平曲の流派としては当初は八坂流伝承者は「城」の字継承)と一方流伝承者は「一」の字継承)の2流が存した八坂流早くに衰え現在ではわずかに「訪月(つきみ)」の一句伝えられているのみである。一方流江戸時代前田流波多野流分かれた波多野流当初からふるわず前田流のみ栄えた安永5年1776年)には名人謳われた荻野検校荻野知一検校)が前田流譜本を集大成して平家正節』(へいけまぶし)を完成させ、以後同書前田流定本となった明治維新後は江戸幕府庇護離れた当道座が解体したため、平曲を伝承する者も激減した昭和期には宮城県仙台市館山甲午1894年生~1989年没)、愛知県名古屋市荻野検校流れを汲む井野川幸次・三品正保土居崎正富の3検校だけとなり、しかも全段語れるのは晴眼者であった館山のみとなっていた。平曲は国の記録作成等の措置を講ずべき無形文化財選択され保護の対象となっており、それぞれの弟子が師の芸を伝承している。 2018年平成30年時点では三品検校弟子である今井勉が生存しているだけで、今井弟子はいない状況である。平曲にまつわる文化研究伝承するため、武蔵野音楽大学治子らにより「平家語り研究会」が2015年発足かつては200あったとされるうち現在まで伝わる8曲の譜や録音研究地歌筝曲演奏家による平曲の公演などを行っている。 平曲の発生として、東大寺大仏開眼供養盲目僧まで遡ることが『日本芸能史』等で説かれているが、平曲の音階・譜割から、天台宗大原流の声明しょうみょう)の影響下発生したものと考える説が妥当と判断されるまた、平曲は娯楽目的ではなく、鎮魂目的で語られということ本願寺日記などで考証されている。また後世音楽、芸能に取入れられていることも多く、ことに能(修羅物)には平家物語に取材した演目が多い。

※この「平曲」の解説は、「平家物語」の解説の一部です。
「平曲」を含む「平家物語」の記事については、「平家物語」の概要を参照ください。

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