ムード歌謡とは? わかりやすく解説

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ムード‐かよう〔‐カエウ〕【ムード歌謡】

読み方:むーどかよう

歌謡曲ジャンルの一。従来からの日本大衆音楽に、ラテンハワイアン要素取り入れた音楽第二次大戦後に現れ、特に昭和30年代から40年代にかけて流行した


ムード歌謡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/05/08 07:11 UTC 版)

ムード歌謡(ムードかよう)は、昭和期に日本で流行した歌謡曲の一形態[1]

概要

ムード歌謡に厳密な定義は存在していない[1]。「ムード」とは、「雰囲気、気分、情緒」という主観的なものを意味する語であり、聴いた人間が「これはムード歌謡だ」と判断すれば、その曲はムード歌謡になる[1]。いわゆる「日本人的な曖昧さ」の上に成り立っている日本にしかない音楽ジャンルであるといえる[1]

東陽片岡は「女心の寂しさや不倫の世界を、ヤラシく悲しく歌う」ところがムード歌謡の楽しさととしており、同時に漂う「インチキ臭さ」を「大人の余裕」と捉えている[2]

戦後、連合軍占領下の日本で、外国人相手に活動していたバンドが、解放後に銀座赤坂ナイトクラブでムーディなダンス音楽演奏し始めたことが始まりである[3]。和製ラウンジ・ミュージックの元祖[3]

来歴

1950年代の日本では、洋楽としてはハワイアンジャズや流行していた[4]。主に進駐軍を相手に演奏をしていたミュージシャンが演奏するハワイアンやジャズに、日本で既存の歌謡曲のテイストを加えた結果生まれたのが「ムード歌謡」だとされる[4]

別の観点からは、ディック・ミネの「夜霧のブルース」、「雨の酒場で」をルーツに、バッキー白片がハワイアン・コーラスを歌謡曲に融和させてムード歌謡コーラスへ発展させ、和田弘とマヒナスターズが具現化し、作曲家・吉田正とその門下生(フランク永井松尾和子など)によって都会派ムード歌謡が確立された[5]

ムード歌謡は、主にキャバレーナイトクラブのステージで演奏されていたことから、酒場での風景や、キャバレーやナイトクラブが存在する繁華街、その繁華街がある都市での恋愛模様が歌われることが多く、競うように各地の繁華街や都市をタイトルにした楽曲を次々にリリースされ、日本全国にその繁華街の名と共に広がっていった[4]。1950年代にはSP盤から塩化ビニール製のレコードがメインとなり、レコードプレーヤーの普及も進み、売り上げが拡大し、リリース数も拡大したこともムード歌謡が一大ムーブメントとなった要因に挙げられる[4]

1966年に「恍惚のブルース」でデビューした青江三奈は、「ため息路線」と呼ばれるハスキーボイスでムード歌謡に新風を巻き起こし、ヒット曲を多数発表した[5]

1970年代に入ると、日本社会は人口集中による通勤ラッシュ公害の発生が問題視されるようになった[4]ドルショックオイルショックなどもあって経済的にも停滞が始まり、それまでの「豊かで明るい時代」とは言い難い状況になっていったことで、キャバレーやナイトクラブといった文化も勢いが止まって、繁華街そのものに徐々に元気がなくなっていった[4]カラオケが誕生し、カラオケ機器が普及すると共に夜の街でステージでの演奏を「聴く」文化から、小規模なスナックで客自身で「歌う」文化への移行が始まったと言える[4]。演奏の舞台そのものが衰退したことで、ムード歌謡というジャンルも衰退の方向へと向かった[4]

特徴

ムード歌謡の例

ムード歌謡コーラスの例

脚注

出典

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 徳田満 (2022年10月4日). 「ムード歌謡」の系譜”. アクティオノート. アクティオ. 2024年9月14日閲覧。
  2. 東陽片岡「第57回 シアワセのイイ気持ち講座「おムード歌謡を歌ってイイ気持ち」の巻き」『紙の爆弾』2015年10月号、鹿砦社、2015年、62-63頁。
  3. 1 2 馬飼野元宏 2018.
  4. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 現在のJ-POPに至る“ネガな東京”はこのとき誕生した タイトルに“東京”が含まれる曲から見る東京のイメージの変遷”. 音楽ナタリー (2020年7月1日). 2024年9月14日閲覧。
  5. 1 2 3 4 「ムード歌謡 ムード歌謡コーラス」『音楽CD検定公式ガイドブック』 下、音楽出版社、2007年、113頁。ISBN 978-4861710308

参考文献

関連項目




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