まん‐だん【漫談】
漫談
漫談
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/06 05:14 UTC 版)

漫談(まんだん)とは、初代大辻司郎が命名したとされる、大正ごろに創設された演芸である。元来は音声付き映画(トーキー)が主流となったため失業した無声映画(活動写真)の活動弁士が、巧みな話術を生かして寄席の高座などに出演したのを発端とする。
芸と範囲
基本的には漫談家と呼ばれる演者が立ちながらトークを行うもので、世間話から始まり、世相批判などを行うものもあれば、単なるばかばかしい内容に終始するものなどもある。話の本筋があるものもあれば、短い話の連発などもあり、そのバリエーションは多い。ネタが受けない状態(その場の空気)をもってネタにする「すべり芸」もある。
漫談家が三味線やギター、ウクレレなどの楽器を携えて登場し、一曲うなりながらネタを進行するもの、BGMとして奏でつつそのままトークを展開するもの、演じる曲そのものがネタであるものなどもある。また、特に上方で女性一人が行う「女道楽」と同一視され、混同されることがある。
物真似(声帯模写・形態模写・声色)も漫談に含まれることが多い。この場合は物真似の合間にくすぐり(シャレやギャグ)が入り、笑いを取る。
落語家が本題に入る前に演じる「マクラ」を漫談に含める場合がある。新作落語と呼ばれている作品の中に、狭義の落語の定義に入らない、すなわち登場人物がいないもの・ストーリーが存在しないものについて、これを落語に含めずに漫談で括る場合がある。なお、古典・新作に限らずこういった構成の作品を「地噺」と呼ぶ場合もあり、漫談との境界は曖昧である。
この他、講談師や浪曲師が時間の都合で本筋に入らずに世間話や軽い歌(浪曲師の場合)で調整する場合も、漫談とみなされることがある。ナイトクラブやショーパブなどで演じられるスタンダップコメディ(Stand-up comedy)ともしばしば同一視される。
基本的に話芸であるため、一人コントや一人芝居、手品、コミックマイム、ギャグ・パフォーマンスなどは漫談に含まれない場合が多い。しかしながら、近年のテレビ番組によるお笑いブームにより新手の一人で行う演芸が出現し、これらの一部を漫談としてみなされることもある(フリップ芸など)。
主な漫談家
東京
- 西村楽天
- 徳川夢声
- 大辻司郎
- 井口静波
- 山野一郎
- 松井翠声
- 柳家三亀松
- 石田一松
- 西村小楽天
- 牧野周一
- 都家かつ江
- 木下華声
- 並木一路
- 坂野比呂志
- 桜井長一郎
- 3代目江戸家猫八
- 南けんじ
- 玉川スミ
- 柳家紫朝
- ボンサイト
- 三和完児
- 宮尾たか志
- 小沢昭一
- 名和美代児
- 近藤志げる
- はたのぼる
- 宮田章司
- 牧伸二
- 青空うれし
- 南州太郎
- ケーシー高峰
- ぺぺ桜井
- 柳月三郎
- 前田隣
- 松鶴家千とせ
- 林家ペー
- 高松しげお
- 堺すすむ
- ミスター梅介
- ひびきわたる
- ローカル岡
- じゅん高田
- あさひのぼる
- 4代目江戸家猫八
- 松乃家扇鶴
- 綾小路きみまろ
- 牧田博
- でんでん
- 太田家元九郎
- 甘味けんじ
- 新山真理
- 2代目立花家橘之助
- 山田邦子
- ぴろき
- 柳家紫文
- 金谷ヒデユキ
- 冷蔵庫マン
- 寒空はだか
- ダンディ坂野
- 末吉くん
- ユリオカ超特Q
- マキタスポーツ
- いとうあさこ
- マグナム小林
- スマイリーキクチ
- 鳥肌実
- 長井秀和
- つぶやきシロー
- しゅく造め
- 世界のうめざわ
- スパルタ教育
- ホーキング青山
- スギちゃん
- あべこうじ
- だいたひかる
- 大輪教授
- 波田陽区
- 星野卓也
- 5代目江戸家猫八
- 名刀長塚
- 井上マー
- キャプテン渡辺
- きくりん
- 南野やじ
- 三遊亭はらしょう
- オーノ泰広
- タブレット純
- KICK☆(現:キック)
- メンソールライト
- ザクマシンガン山田
- 小島よしお
- できたくん
- 我人祥太
- 村瀬雄一
- 永田敬介
- 紺野ぶるま
- 小松海佑
- こたけ正義感
上方
- 花月亭九里丸
- 柳家三亀平
- 柳家三亀坊
- 土佐南海男
- 浜お龍
- 吾妻ひな子
- 滝あきら
- 西条凡児
- 大阪はじめ
- 島ぽん太
- のれん太郎
- 吉本ひでき
- 守屋敏夫
- 鶴乃一声
- 河津吾郎
- 京はる子
- 森山ゆたか
- レツゴー長作
- レツゴー正児
- 西川きよし
- ベラムーチョ
- 若井はやと
- 田渕岩夫
- 藤田コオキチ
- 林歌声
- あおきあい
- 大下三吉
- 川上ひろし
- 森今日生
- 神崎ひろし
- 岡田喜代子
- 田中くにお
- 森今日生
- ミヤ雀仙
- 石川ひろし
- 西条ロック
- 水田かかし
- 翠みち代
- 上純一
- やまの伸二
- 大谷きんや
- 森ケイコ
- 春日井博士
- 坂本八
- ネオン佐竹
- 坂本良
- 桃山こうた
- ホープゆたか
- 江本龍彦
- テント
- 九十九一
- 有馬ゆうじ
- 竹井輝彦
- ナオユキ
- 桧博明
- ハローケイスケ
- 代走みつくに
- ケンドーコバヤシ
- たむらけんじ
- 中山功太
- 街裏ぴんく
- ネゴシックス
- ヤナギブソン
- エハラマサヒロ
- ガリガリガリクソン
- 斉藤紳士
- ヒューマン中村
- 守谷日和
- じゅんいちダビッドソン
- 濱田祐太郎
その他
関連項目
漫談
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 21:18 UTC 版)
「ハリウッドザコシショウ」の記事における「漫談」の解説
「は〜ぃ。…と言ぅてる訳ですけどね」などとベタな漫談口調を主体としながら、数々の不条理なネタを行う。 出現する容姿(ダンボールをガムテープなどで加工したものを身に着ける)でインパクトを与えることもある。逆にネタがよくすべるため、見た目でしかインパクトを与えられないいわゆる出オチに陥ることも多い。モビルスーツを着用した「ガンダム漫談」 骨川スネ夫(『ドラえもん』)に扮した「スネ夫漫談」 ピカチュウ(『ポケットモンスター』)に扮した「ピカチュウ漫談」 古畑任三郎に扮して「ハンマーカンマー」などと連呼する「古畑任三郎漫談」「ハンマーカンマー」というフレーズはもともと若手時代にやっていた「大喜利の審査に悩むチャンバラトリオの南方英二」のモノマネで用いていたものである(※ライブで南方やケンドーコバヤシと共演した際の実体験)。やがて、テレビでたまたま田村正和の記者会見(『古畑任三郎』の再放送とも)を観て、「考える古畑」に「ハンマーカンマー」を結び付けてこのネタに至ったという。 『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)(2007年6月25日放送)で、古畑任三郎のネタを伊集院光に大絶賛された。「公害のヘドロの中から生まれた、負の集合体」のようなネタが「自分の心を捕らえて止まなかった」と評されている。その後、『人志松本の○○な話』(フジテレビ、2011年8月5日)出演翌日「ハンマーカンマー」がGoogle検索数1位になった。 目玉おやじ(『ゲゲゲの鬼太郎』)に扮した「目玉おやじ漫談」。 アシュラマン(『キン肉マン』)に扮した「アシュラマン漫談」アシュラマン漫談は、元々「サンシャイン」に扮したケンドーコバヤシと2人での舞台でやっていた「はぐれ悪魔超人コンビ漫談」というネタであったが、ある日コバヤシがその2人舞台のネタの一つであった山本小鉄の物真似でウケていたのを見て、「勝手に一人で始めやがって。それなら俺も」と思って一人で始めたものだったという。 Mr.Children・桜井和寿に扮した(実際は全く似つかない)「ミスチル桜井漫談」 喪黒福造(『笑ゥせぇるすまん』)に扮した「喪黒福造漫談」 など
※この「漫談」の解説は、「ハリウッドザコシショウ」の解説の一部です。
「漫談」を含む「ハリウッドザコシショウ」の記事については、「ハリウッドザコシショウ」の概要を参照ください。
「漫談」の例文・使い方・用例・文例
漫談と同じ種類の言葉
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