端唄とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 芸能 > 謡い物 > 端唄の意味・解説 

は‐うた【端唄/端歌】

読み方:はうた

(端唄)三味線音楽一種江戸後期から幕末にかけて江戸で流行した三味線伴奏小編歌曲うた沢小唄母体。「春雨」「梅にも春」など。江戸端唄。

端歌地歌一種歌物のうち組歌長歌以外のもの。自由で変化のある曲風が特徴で、比較的短いものが多い。「雪」黒髪」など。端歌物


端唄

読み方:ハウタ(hauta)

近世俗曲の一


端唄

読み方:ハウタ(hauta)

比較的短い三味線伴奏のある俗曲

別名 端歌


端唄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/17 05:43 UTC 版)

端唄(はうた)は、邦楽の一種である。端歌・破歌・葉歌・葉唄などの表記があり、時代や地域によって定義が異なる[1]

解説

文献上の初出は、1703年(元禄3年)刊行の『松の葉』第3巻である[1]。本書では、作曲者が明らかな伝承歌曲に対して、作曲者を明示しない流行歌曲を意味する言葉として用いられていた[1]。また、後世に地唄として伝承される曲も含まれていた[1]。正徳・享保頃刊行の『古今端歌大全』以降、伝承規範曲である組歌・長歌に対して、創作芸術曲の総称として端歌の言葉が用いられるようになった[1]。さらに、宝暦期には歌木検校によって詞章や楽曲面で大きな改革が行われた[1]

江戸時代中期以降、三味線音楽における流行歌の総称として、小唄と同義の言葉、あるいは小唄に変わる言葉として用いられた[1]。ただし、近世小歌調などと称する「小歌」と同義ではない[1]

江戸では、1842年(天保13年)の三味線禁止令によって、伴奏をつけない都々逸や大津絵節などが流行した[1]。これらの歌が三味線音楽化し、また小編歌曲の復活や新作が行われた結果、それらの楽曲の総称として「端唄」の表記が一般化した[1]。江戸の端唄の教習は、師匠を中心とした連と呼ばれる組織によって行われた[1]。なかでも、歌沢連の平虎は自ら家元を名乗り、うた沢節と呼ばれる三味線歌曲を作り上げた[1]。これに対して、江戸や上方の一般的な端唄においては、組織的な伝承は行われなかった[1]

明治時代以降に流行した「早間の小唄」は、端唄とは成立・伝承の事情が異なる[1]。ただし、両者で共通する詞章のものもある[1]1920年代までは小唄も端唄の名で呼ばれていたが、その後、端唄うた沢・小唄俗曲とはっきりと区別されるようになった。[要出典]

以上の経過から、従前の端唄は上記のどれかに吸収されており、独自の端唄とするに足りる曲は非常に少ない。様々な文献やサイトで、端唄とされるものがうた沢とされていたり小唄とされているのはこのような事情による。[独自研究?]

音楽的特徴

小唄は爪弾きであるのに対して端唄は撥を使う。また、節回しも若干の相違があり、うた沢に比べてサラリとうたうのを特徴とする。鼓や笛といった鳴り物付きで唄われることが多い。

代表的な曲

小唄・うた沢、ならびに日本舞踊の演目一覧の項も併せて参照されたい。

  • 浅草参り
  • 宇治茶
  • 梅にも春
  • 梅は咲いたか
  • かっぽれ
  • からかさ
  • 五万石
  • 四季の唄
  • 芝に生まれて
  • 東雲節
  • 新土佐節
  • 春雨
  • 鬢(びん)のほつれ
  • 奴さん
  • 六段くずし
  • 水は出花
  • 夕暮れ
  • 木遣りくずし
  • さのさ
  • 雪は巴

関連項目

代表的な唄い手

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 日本古典文学大辞典編集員会『日本古典文学大辞典第5巻』岩波書店、1984年10月、43-44頁。 

外部リンク


「端唄」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



端唄と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「端唄」の関連用語




4
92% |||||

5
俗謡 デジタル大辞泉
76% |||||


7
咲いた桜 デジタル大辞泉
58% |||||

8
梅にも春 デジタル大辞泉
58% |||||

9
江戸唄 デジタル大辞泉
58% |||||

10
54% |||||

端唄のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



端唄のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの端唄 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS