日本の精神保健とは?

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日本の精神保健

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/11 09:07 UTC 版)

日本における精神保健英語: Mental health in Japan)は厚生労働省が所管しており、根拠法として精神保健福祉法が存在する。OECDは「日本の精神医療制度はOECD諸国の中で、精神病床の多さと自殺率の高さなど悪い意味で突出している[1]」「日本の精神医療には緊急の高度を要する課題がある[2]」と報告している。しかし日本の精神医療は近年明らかに改善の努力が行われているともOECDは評価している[1]


  1. ^ 国立精神・神経医療研究センター (2007, pp.4,12. 表2)。数値は性別、年齢分布による重み付け補正後を使用した。 なお、「こころの健康についての疫学調査に関する研究」の3年間にわたる調査は統合失調症を対象外としている。調査に用いたWHO-CIDIが統合失調症等に対しては低い妥当性しか持たないためとしている(国立精神・神経医療研究センター 2005, p. 4)。WHO-CIDIとは、WHO統合国際診断面接:WHO-CIDI2000であり、非専門家(正規の診断を下せる精神科医以外の意味であり、保健師、看護師等の医療関係者が担当)による構造化面接方法である。
  2. ^ 2011年度は福島の数が除外されている
  3. ^ 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(省令) 第百二十八条
    指定短期入所生活介護事業者は、指定短期入所生活介護の提供に当たっては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他利用者の行動を制限する行為(以下「身体的拘束等」という。)を行ってはならない。指定短期入所生活介護事業者は、前項の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
  4. ^ 厚生省保健医療局長通知「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」の「精神障害者保健福祉手帳障害等級判定基準の説明」によると有機溶剤などの産業化合物、アルコールなどの嗜好品麻薬覚醒剤コカイン向精神薬などの医薬品など
  5. ^ DSM-IVでは通常の精神疾患は1軸に分類される一方、知的障害パーソナリティ障害(精神病質)は2軸に分類されて区別されている。知的障害は療育や教育福祉の分野で議論されることが多く、日本の法律上も知的障害者福祉法等が別途規定されている。精神病質は、犯罪を犯した場合の犯罪精神医学司法精神医学)や刑事処遇論の領域で問題となる場合が多い。
  6. ^ 精神病質パーソナリティ障害とほぼ同義である。
  7. ^ 小松川狂疾治療所は1846年(弘化3年)に現在の東京都江戸川区西小松川町接骨医の奈良林一徳が開いた私立の精神科診療所である。のちの加命堂脳病院[57]
  8. ^ 石丸癲狂院は1818年(文政元年)頃、漢方医の石丸周吾によって現在の大阪府豊中市熊野町2丁目に開院した私立の精神科診療所である。後に石丸病院となり、第二次世界大戦中に軍に接収されて閉院となった[57]
  9. ^ 癲狂の「癲」は「抑うつ、無感情、言語錯乱、わけもなくよく笑う、目がすわりじっとしたまま」など、「狂」は「興奮、怒り罵る、騒ぎまくる」などの症状を言を指していた[60]
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