ぶっ きょう -けう [1] 【仏教】
仏教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/02 19:32 UTC 版)
仏教(ぶっきょう、旧字体: 佛敎、サンスクリット: बौद्धधर्मः 、英語: Buddhism)は、インドの釈迦(ゴータマ・シッダッタ、もしくはガウタマ・シッダールタ、ゴータマ・シッダールタ)を開祖とする宗教である。キリスト教・イスラム教と並んで、日本では出版点数の多い宗教の一つに数えられる[注釈 1]。仏陀(仏、目覚めた人)の説いた教えである[注釈 2]。
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注釈
- ^ 例えばユダヤ教はタルムードが日本語に全訳されていないなどの不備を持つが、仏教ではそのようなことはなく、仏典のほぼすべてが日本語訳されており研究点数も多い。
- ^ 「自ら仏陀に成るための教え」へ教義を変化させた一派もある。
- ^ 無我の論証 ―『倶舎論』破我品の研究―(資料検索 - 龍谷大学図書館)参照。仏教は実体的な我(アートマン, आतमन्)を論理的に否定する。それは、「常住であるなら、変化しない。それゆえに人が行為をしても、それの変化は認められないから、行為が無意味となってしまう」という理由である。これは後に大乗仏教の龍樹による『根本中頌』(中論)の第24章にも概ね伝承された考え方である。五蘊を離れて「我」が存在しない理由は以下の通りである。まず、目の見えない人には、目の見える人が見るようには、外界の対象が見えない。それは、目という感覚器官の働きが有るか、無いかの違いによる。普通は認識することはできないが、目という感覚器官が存在するであろう、ということが推理によって知られる訳である。しかし「我」にはそのようなことはない。ゆえに「我」は存在しない。
- ^ これについて、日本の仏教各宗派に対してアンケート調査が行われたことがあり、結果は存在を認める宗派、肯定も否定もしない宗派、否定する宗派の割合がそれぞれ同程度で、見解が全く相違した。
- ^ 経典『中部』(マッジマ・ニカーヤ)第63経「小マールンキャ経」(Cūḷa-Māluṅkyaputta Sutta)によって、仏教は霊魂の有無を形而上学説としてみなし、これを扱わなかった(無記)とする説もあるが、ここで問題にされているのは、「身体と命の同異」と「生死を乗り越えたもの(如来)の死後」であって、霊魂の有無ではない。
- ^ 「小乗仏教」という呼び名は大乗仏教からの一方的な蔑称であること、また大乗勃興当時のその批判対象は説一切有部が中心であったことが知られてきたため、南伝仏教の実際が知られてきた近年ではむやみに使用されることはなくなってきている。大乗経典群が指している「小乗」の語は当時の部派仏教を指したものであって、大乗仏教が北伝を開始した時点でその蔑視の対象はすでに滅んでいた。したがって存続中の何らかの宗派・学派に対して小乗の語を当てるのは誤用であり、蔑称であるためカテゴライズとしても適切な語ではない。
出典
- ^ 丸山勇 『ブッダの旅』 岩波書店〈岩波新書〉、2007年4月20日、189-192頁。ISBN 978-4004310723。
- ^ a b c 中村元 『広説佛教語大辞典』中巻 東京書籍、2001年6月、1183頁。
- ^ 総合仏教大辞典編集委員会 『総合仏教大辞典』 法蔵館、1988年1月、997-999頁。
- ^ 三枝充悳「インド仏教史の時代区分とブッダ観の展開」『東洋学術研究』117号
- ^ 馬場紀寿 『初期仏教』〈岩波新書〉、岩波書店、2018年、44頁。
- ^ 『岩波 仏教辞典 第2版』 岩波書店、2002年、2頁、「阿育王」の項。
- ^ 山極伸之「アショーカ王と仏教教団」『仏教の事典』 末木文美士・下田正弘・堀内伸二編集、朝倉書店、2014年、76頁。
- ^ 平川彰 『インド仏教史 上』 春秋社、新装版2011年、136頁。
- ^ 平川彰 『インド仏教史 上』 春秋社、新装版2011年、123頁。
- ^ 平川彰 『インド仏教史 上』 春秋社、新装版2011年、119頁。
- ^ 薗田香融 (1989). “東アジアにおける仏教の伝来と受容” (PDF). 関西大学東西学術研究所紀要 (関西大学) (22): 1 .
- ^ a b 薗田香融 (1989). “東アジアにおける仏教の伝来と受容” (PDF). 関西大学東西学術研究所紀要 (関西大学) (22): 2 .
- ^ Pew Research Center 2012.
- ^ [1]
- ^ a b c http://www.pewforum.org/2012/12/18/global-religious-landscape-buddhist/ Global Religious Landscape: Buddhists". Pew Research Center
- ^ Johnson, Todd M.; Grim, Brian J. (2013). https://web.archive.org/web/20131020100448/http://media.johnwiley.com.au/product_data/excerpt/47/04706745/0470674547-196.pdf%E3%80%80 Hoboken, NJ: Wiley-Blackwell. pp. 34–37
- ^ https://books.google.co.jp/books?id=u0sg9LV_rEgC&lpg=PP1&dq=buddhism+introduction&pg=PA5&redir_esc=y#v=onepage&q&f=false Harvey, Peter (2013). An Introduction to Buddhism: Teachings, History and Practices (2nd ed.). Cambridge, UK: Cambridge University Press. ISBN 9780521676748.
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- ^ Johnson, Todd M.; Grim, Brian J. (2013). Hoboken, NJ: Wiley-Blackwell. pp. 34–37
- ^ Johnson, Todd M.; Grim, Brian J. (2013). Hoboken, NJ: Wiley-Blackwell. pp. 36
- ^ 中村元・三枝充悳『バウッダ――仏教』(小学館 1987年、小学館ライブラリー 1996年、講談社学術文庫、2009年12月)
- ^ 『哲学・思想事典』
仏教
出典:『Wiktionary』 (2011/02/22 15:26 UTC 版)
名詞
- 釈迦を開祖とする世界宗教。ほとけの教え。紀元前5世紀古代インドにバラモン教の影響下、それに対して批判的なものとして発生し、主にインド以東のアジア各国に広まり、各地の文化に大きな影響を与え、現代においても、世界的な影響を与えている。
関連語
- 大乗仏教、小乗仏教、上座部仏教、南伝仏教、北伝仏教、密教
- 寺(てら)、寺院、塔頭
- 僧、僧侶、坊主、比丘、比丘尼、尼僧、尼(あま)
- 仏教徒、優婆塞、優婆夷、信士、信女、門徒、旦那、檀家
- 仏典、経、律、論
- 四苦、八苦、煩悩、四諦、輪廻、解脱、涅槃、さとり
- 如来、菩薩、明王、羅漢
- 浄土、念仏、禅、座禅
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