魂とは?

こん【魂】

常用漢字] [音]コン(呉)(漢) [訓]たましい たま

[一]コン

人体宿るたましい。「魂魄(こんぱく)/英魂招魂鎮魂亡魂霊魂

こころ。「魂胆詩魂商魂心魂身魂精魂闘魂

[二]たましいだましい)〉「面魂大和魂

名のり]もと

難読魂消(たまげ)る・和魂(にぎたま)・人魂(ひとだま)・蜀魂(ほととぎす)


こん【魂】

こころ。精神

「詩は我—を動せども」〈鴎外訳・即興詩人

人の肉体宿る精気たましい霊魂。特に陽のたましいをいう。→魄(はく)

「—は善所おもむけども、魄は、修羅道に残ってしばし苦しみ受くるなり」〈謡・朝長


たま【霊/魂/×魄】

たましい1」に同じ。「肝っ—」「人—」

空蝉のからは木ごとにとどむれど—のゆくへを見ぬかなしき」〈古今物名


たましい〔たましひ〕【魂/×魄】

生きもの体の中に宿って、心の働きつかさどる考えられるもの。古来肉体離れても存在し、不滅のものと信じられてきた。霊魂。たま。「—が抜けたようになる」「仏作って—入れず」

心の活力精神気力。「仕事に—を打ち込む

それなしではそのものありえないくらい大事なもの。「刀は武士の—、鏡は女の—」

多く「…だましい」の形で)そのもののもつ固有の精神また、気構え。「大和(やまと)—」「負けじ—」

思慮分別

いみじう—おはすとぞ世人に思はれ給へりし」〈大鏡道隆

素質天分才気

「筆とる道と、碁うつこととぞ、あやしう—のほど見ゆるを」〈源・絵合

武士の魂とされるところから》刀。

わが夫(つま)のこの—、婿引出(ひきで)に」〈浄・彦山権現


だましい〔だましひ〕【魂/×魄】

たましい(魂)4」に同じ。「大和—」


こん【魂】

〔名〕

① 人の肉体にやどる精気たましい霊魂。特に、陽に属すたましいをいう。陰のたましいである「魄」と対で用いることが多い。

車屋謡曲朝長(1432頃)「魂は善所おもむけども、魄は修羅道に残って、しばしくるしみをうくる也」〔春秋左伝昭公七年

② こころ。精神

本朝麗藻1010か)下・贈心公古調詩〈具平親王〉「形㒵猶在目、恋慕幾動魂」

金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉続「其の余波(なごり)は今も轟く胸の内に痛(したた)か思回して、又空く神(しん)は傷み、魂(コン)は驚くと雖も我や怒る可き」〔呂氏春秋‐禁塞〕


たま【魂・霊・魄】

〔名〕 (「たま(玉)」と同語源)

① 「たましい(魂)①」をいう。多く「みたま(御霊)」「おおみたま(大御霊)」の形で用いまた、たまじわう(霊━)」「たままつる霊祭)」などのほか、「にきたま和魂)」「ことだま言霊)」「ひとだま人魂)」などと熟し用いる。

万葉(8C後)五・八八二「吾(あ)が主のみ多麻(タマ)賜ひて春さらば奈良の都召上(めさ)げ給はね」

② =たましい(魂)③

楚囚之詩1889)〈北村透谷〉四「吾等双個(ふたり)の愛は精神(タマ)にあり」

[語誌](1)霊と玉は前者抽象的超自然不思議な力、霊力であり、後者具体的に象徴するものという意味で、両者同一語源考えられる
(2)霊には「アラミタマ」と「ニキミタマ」の区別祝詞見られる前者は強力で勇猛な面をとらえた呼称であり、後者温和親しむべき面を表わす呼称であった。


たましい たましひ 【魂・魄】

〔名〕

人間さらにはひろく動物植物などに宿り、心のはたらきをつかさどり、生命与えている原理そのもの考えられているもの。身体離れ存在し、また、身体滅びた後も存在すると考えられることも多い。霊魂

万葉(8C後)一五・三七六七「多麻之比(タマシヒ)は朝夕(あしたゆふべ)にたまふれど吾(あ)が胸痛し恋の繁きに」

*竹取(9C末‐10C初)「みかど〈略〉玉しゐを止めたる心ちしてなん帰らせ給ひける」

② 人だま。死者霊魂が、夜など、光りながら飛ぶといわれるもの。また、それをかたどった歌舞伎芝居小道具。〔名語記(1275)〕

③ 心のはたらき精神思慮分別才覚

宇津保(970‐999頃)俊蔭「一世の源氏の、心たましい人にすぐれ給へりけるを得て

④ 心の傾向、状態をいう。性質性格

書紀720景行四〇年七月北野本訓)「其(か)の東夷(あつまひと)は識性(タマシヒ)暴強(あらくこはし)」

黄表紙心学早染艸(1790)上「三ツ子のたましゐ百までと、すへたのもしくみへけり」

(5) 心の持ちかた。根性しょうね

浄瑠璃日高川入相花王(1759)三「手は盗みしても魂(タマシヰ)は侍」

(6)武士のたましいというところから) 刀の異称

浄瑠璃仮名手本忠臣蔵(1748)七「嗜の魂(タマシイ)見ましょ。扨錆たりな赤鰯

(7) 葬式に加わる時の女性結髪一つ多く潰(つぶ)し島田精進髷(しょうじんまげ)。

[補注]「魄」も「たましい」と読むが、死後「魂」は天上に「魄」は地上にとどまると区別されたこともある。


たませえ【魂】

〔名〕 「たましい(魂)」の変化した語。

滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「魂(タマセヘ)の哥とはき違(ちげへ)た」


読み方:ムスヒ(musuhi)

万物を生み成長させる神秘霊妙なはたらきをいう。

別名 産霊産巣日


作者勝山俊介

収載図書勝山俊介作品集
出版社東銀座出版社
刊行年月2001.2

収載図書勝山俊介作品集 1 ミッシェル小母さん
出版社東銀座出版社
刊行年月2001.2


作者広坂光則

収載図書閑話百題―ショートショート集 上
出版社新風舎
刊行年月2007.3


魂(まぶい)

作者立松和平

収載図書晩年
出版社人文書院
刊行年月2007.6


霊魂

( から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 06:34 UTC 版)

霊魂(れいこん、英:SoulもしくはSpiritラテン語: animaギリシア語: Ψυχή) は、肉体とは別に精神的実体として存在するとされる[1]概念。肉体から離れたり、後も存続することが可能と考えられ、体とは別にそれだけで一つの実体をもつとされる、非物質的な存在[2]人間が生きている間はその体内にあって、生命精神の原動力となっている存在[2]、個人の肉体や精神をつかさどる人格的・非物質的な存在[3]、感覚による認識を超えた永遠の存在[4]と考えられている。


注釈

  1. ^ 大和言葉の「たましい(魂)」の方は、信念や思想、あるいはその心を表現する言葉としても慣用的に使われる。
  2. ^ 通常は英霊ではなく尊敬語はいずれも御霊(みたま)

出典

  1. ^ 広辞苑 第五版 p.2828 霊魂
  2. ^ a b デジタル大辞泉 「霊魂」
  3. ^ 広辞苑 第五版 p.2828 霊魂「人間の身体内にあってその精神、生命を支配すると考えられている人格的、非肉体的な存在」
  4. ^ a b c d e f 小口 偉一、堀 一郎、1973、『宗教学辞典』、東京大学出版会 ISBN 4-13-010027-0
  5. ^ 吉村作治『ファラオと死者の書 古代エジプト人の死生観』p.37
  6. ^ 吉村作治『ファラオと死者の書』p.41
  7. ^ * Allen, James Paul. 2001. "Ba". In The Oxford Encyclopedia of Ancient Egypt, edited by Donald Bruce Redford. Vol. 1 of 3 vols. Oxford, New York, and Cairo: Oxford University Press and The American University in Cairo Press. 161–162.
    • Allen, James P. 2000. "Middle Egyptian: An Introduction to the Language and Culture of Hieroglyphs", Cambridge University Press.
  8. ^ a b 小池寿子『死を見つめる美術史』ポーラ文化研究所 1999年、ISBN 4938547473 pp.124-128
  9. ^ 吉村作治 同書 p.55
  10. ^ 吉村作治 同書 pp.74-75
  11. ^ 岩波書店『哲学・思想事典』、「懐疑主義」の項
  12. ^ 岩波『哲学・思想事典』、「懐疑主義」の項。
  13. ^ 岩波『哲学・思想事典』、「霊魂」の項。
  14. ^ 仏教関係者による解説の例。 「日本人の霊魂観」(真宗の関係者向けの冊子「御坊さん」に掲載されたもの)
  15. ^ なぜ「葬式仏教」は生まれたか?〈死者〉との関わりから日本仏教を読み解く5冊 | 彼岸寺
  16. ^ 大辞泉
  17. ^ 出典:『マンガ神道入門~日本の歴史に生きる八百万の神々~』(監修:神保郁夫 原作:白取春彦 版:サンマーク出版)、『日本精神通義~人生、道を求め徳を愛する生き方~』(著:安岡正篤 版:致知出版社)、『神道辞典』(版:神社新報社)、『神道がよくわかる本』(著:安部正路 版:PHP文庫)
  18. ^ モーガン・フリーマン 時空を超えて 第2回「死後の世界はあるのか?」
  19. ^ NHK ザ・プレミアム超常現象 さまよえる魂の行方
  20. ^ http://www.epochtimes.jp/jp/2015/07/html/d68669.html
  21. ^ 竹倉 2015. 位置No.1678/2493
  22. ^ a b 竹倉 2015. 位置No.1646/2493
  23. ^ 竹倉 2015. 位置No.1617/2493
  24. ^ 竹倉 2015. 位置No.1637/2493
  25. ^ 竹倉 2015. 位置No.1790/2493
  26. ^ 竹倉 2015. 位置No.1844/2493
  27. ^ * 大石和男、安川道夫、濁川孝志、飯田史彦「大学生における生きがい感と死生観の関係」(健康心理学会『健康心理学研究』2007年末掲載) (大石和男は専修大学教授、安川道夫は専修大学教授、濁川孝志は立教大学教授、飯田史彦は福島大学教授)
    • 熊野道子 2003「人生観のプロファイルによる生きがいの二次元モデル」(『健康心理学研究16』pp.68-76)
    • 熊野道子 2005「生きがいを決めるのは過去の体験か未来の予期か?」(『健康心理学研究18』pp.12-23)
    • 佐和田重信、興古田孝夫、高江州なつ子他 2003「伝統的信仰意識が地域高齢者のメンタルヘルスに及ぼす影響についての検討」(『民族衛生69』pp.124-125)
    • 興古田孝夫、石津宏、秋坂真史、名嘉幸一、高倉実、宇座美代子、長濱直樹、勝綾子 1999「大学生の自殺に関する意識と死生観との関連についての検討」(『民族衛生65』pp.81-91)
    • 飯田史彦『生きがいの創造III』PHP研究所、2007年、ISBN 4-569-69448-9
  28. ^ ウァルデマール・キッペス『スピリチュアルケア 病む人とその家族・友人および医療スタッフのための心のケア』サンパウロ、1999
  29. ^ 関連文献: 竹田恵子、太陽好子『日本人高齢者のスピリチュアリティ概念構造の検討』(川崎医療福祉学会誌 Vol.16, No.1, 2006 53-66)
  30. ^ 『健康と霊性』宗教心理出版、2001年、ISBN 4-87960-057-1



出典:『Wiktionary』 (2020/01/01 11:21 UTC 版)

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