四苦とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 宗教 > 仏教 > 教義(数) > 四苦の意味・解説 

し‐く【四苦】

読み方:しく

仏語人間のもつ、四つ根元的な苦悩生・老・病・死


四苦八苦

(四苦 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/09 05:59 UTC 版)

四苦八苦(しくはっく)とは、仏教における苦(ドゥッカ、dukkha)の分類。

根本的なドゥッカを(しょう・ろう・びょう・し)の四苦とし

  • 生苦(jātipi dukkha)[1] - しょうく。衆生の生まれることに起因する苦しみ。
  • 老苦(jarāpi dukkha)[1] - 衆生の老いていくことに起因する苦しみ。体力、気力など全てが衰退していき自由が利かなくなる。
  • 病苦(byādhipi dukkha)[1] - 様々な病気があり、痛みや苦しみに悩まされる仏教問題。
  • 死苦(maraṇampi dukkha)[1] - 死ぬことへの恐怖、その先の不安などの自覚。衆生が免れることのできない死という苦しみ。また、死ぬときの苦しみ、あるいは死によって生ずるさまざまな苦しみなど。

根本的な四つの苦に加え、

  • 愛別離苦(あいべつりく、piyehi dukkha)[1] - 親・兄弟・妻子など愛する者と生別・死別する苦しみ。愛する者と別離すること
  • 怨憎会苦(おんぞうえく、appiyehi dukkha)[1] - 怨み憎んでいる者に会う苦しみ
  • 求不得苦(ぐふとくく、yampiccha dukkha)[1] - 求める物が思うように得られない苦しみ
  • 五取蘊苦(ごしゅうんく、pañcupādānakkhandhā dukkha) - 五蘊盛苦(ごうんじょうく)とも。五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならない苦しみ

の四つの苦を合わせて八苦と呼ぶ。

抜粋

釈迦初転法輪において四諦を説き、その中では苦諦として四苦八苦を説いた。

比丘等よ、苦聖諦とは、此の如し、
生は苦なり、老は苦なり、病は苦なり、死は苦なり、
怨憎するものに曾ふは苦なり、愛するものと別離するは苦なり、求めて得ざるは苦なり、
略説するに五蘊取蘊は苦なり。

—  南伝大蔵経, 律蔵大犍度

生は苦なり

アルボムッレ・スマナサーラは生苦を「生きるとは、苦から逃れ続けること」と説明している[2]。人は空腹という苦から逃れるために食事を取り、食べ過ぎは苦であるから食事を終了する[2]。座り続けることは苦痛であるから立ち、立ち続けることは苦痛であるから座るのである[2]

脚注

  1. ^ a b c d e f g アルボムッレ・スマナサーラ『苦の見方』サンガ (出版社)、2015年、Kindle版、位置No.全2025中 1188 / 59%。ISBN 978-4865640199 
  2. ^ a b c アルボムッレ・スマナサーラ『結局は自分のことを何もしらない』〈サンガ新書 役立つ初期仏教法話〉2008年。 ISBN 978-4901679619 

関連項目


四苦

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 06:48 UTC 版)

名詞

 (しく)

  1. 仏教人生における四つ苦しみ

発音(?)

し↗く↘
し↘く

関連語


「四苦」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



四苦と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「四苦」の関連用語

1
生苦 デジタル大辞泉
100% |||||

2
死苦 デジタル大辞泉
76% |||||

3
生老病死 デジタル大辞泉
58% |||||


5
50% |||||

6
八苦 デジタル大辞泉
50% |||||



9
五苦 デジタル大辞泉
32% |||||


四苦のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



四苦のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの四苦八苦 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの四苦 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS