慈悲とは? わかりやすく解説

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じ‐ひ【慈悲】

読み方:じひ

《「慈」は、梵maitrī「悲」は、梵karuṇāの訳》仏語仏・菩薩(ぼさつ)が人々あわれみ、楽しみを与え苦しみ取り除くこと。

いつくしみあわれむこと。なさけ。

「慈悲」に似た言葉

慈悲

作者小松左京

収載図書地には平和を
出版社阿部出版
刊行年月1991.3

収載図書お茶漬の味 地には平和を短編小説集
出版社城西国際大学出版会
刊行年月2007.3
シリーズ名小松左京全集 完全版


慈悲

作者渡辺浩弐

収載図書プラトニックチェーン 03
出版社エンターブレイン
刊行年月2004.8


慈悲

作者岩垣志織

収載図書慈悲
出版社日本文学館
刊行年月2007.4


慈悲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/12 22:32 UTC 版)

仏教において慈悲(じひ)とは、他の生命に対してを与え、を取り除くこと(抜苦与楽)を望む心の働きをいう[1]

また目下の相手に対する「あわれみ、憐憫、慈しみ」(mercy) の気持ちを表現する場合にも用いられる。

慈悲は元来、4つある四無量心四梵住)の徳目」(じ・ひ・き・しゃ)の内、最初の2つをひとまとめにした用語・概念であり、本来は慈(いつくしみ)、悲(あわれみ)と、別々の用語・概念である[1]

  • 慈はサンスクリット語の「マイトリー (maitrī)」に由来し、「ミトラ (mitra)」から造られた抽象名詞で[注 1]、本来は「衆生に楽を与えたいという心」の意味である[1]
  • 悲はサンスクリット語の「カルナー」に由来し、「人々の苦を抜きたいと願う心」の意味である[1]。大乗仏教においては、この他者の苦しみを救いたいと願う「悲」の心を特に重視し、「大悲」(mahā-karunā)と称する。

これはキリスト教などのいう、優しさや憐憫の想いではない[1]。仏教においては一切の生命は平等である。楽も苦も含め、すべての現象は縁起の法則で生じる中立的なものであるというのが、仏教の中核概念であるからである[1]

大乗仏教圏における慈悲の思想的発展

大乗経典を用いる仏教では、慈と悲を含む四無量心を三種に説く。「衆生縁」「法縁」「無縁」の三縁である。いわば慈悲心の生起する理由とその在り方をいう。

  1. 衆生縁とは、衆生(しゅじょう、jantu,sattva)を対象とする慈悲心である[2]有情縁とも言う[注 2]
  2. 法縁とは、すべてのものごと()は実体がなくであると知って、執著を断じてから起こす慈悲心[2]
  3. 無縁とは、何者をも対象とせずに起こす慈悲心[2]。それは仏にしかない心であるという[2]

この三縁の慈悲とは、第一は一般衆生の慈悲、あわれみの心をいい、第二は聖人、つまり阿羅漢菩薩の位にあるものの起こす心、第三はの哀愍の心であると言える。

脚注

注釈

  1. ^ パーリ語ではメッター (mettā) とミッタ (mitta) である。
  2. ^ 「論曰。慈有三種。一有情縁。二者法縁。三者無縁。」(『仏地経論』、大正新脩大蔵経、釈経論部(下)第26巻、p.314)

出典

  1. ^ a b c d e f 魚川祐司『仏教思想のゼロポイント』新潮社、2015年5月、165-167頁。ISBN 978-4103391715 
  2. ^ a b c d 藤田宏達「慈悲」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館。

関連項目

外部リンク


慈悲(じひ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 06:17 UTC 版)

蜘蛛ですが、なにか?」の記事における「慈悲(じひ)」の解説

システム内で唯一思しき死者蘇生」の機能を持つ支配者スキル

※この「慈悲(じひ)」の解説は、「蜘蛛ですが、なにか?」の解説の一部です。
「慈悲(じひ)」を含む「蜘蛛ですが、なにか?」の記事については、「蜘蛛ですが、なにか?」の概要を参照ください。

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慈悲

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 05:35 UTC 版)

名詞

 (じひ)

  1. 菩薩衆生いつくしんで楽しみを与える慈、及びあわれんでを除く悲の抜苦与楽
  2. 慈しみ憐れむこと。

発音(?)

じ↘ひ

関連語


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