慈 (仏教)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/01 04:39 UTC 版)
仏教用語 慈 |
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パーリ語 | मेत्ता (Mettā) |
サンスクリット語 | मैत्री (Maitrī) |
チベット語 | byams pa |
ビルマ語 | မေတ္တာ [mjɪʔtà] ミッター |
中国語 | 慈 (拼音: Cí) |
日本語 | 慈 (ローマ字: Ji) |
英語 | Loving-kindness, benevolence |
クメール語 | មេត្តា (Metta) |
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慈(じ、巴: mettā [メッター]、梵: maitrī [マイトリー]、英: loving-kindness)とは、仏教の概念で人々(生きとし生けるもの)に深い友愛の心[1][2]、慈(いつく)しみの心[3]を持つこと。また、それらに楽を与えたいという心を持つこと[4][5]。「抜苦与楽」の「与楽」に相当する[6]。慈愛(じあい)とも訳される[7]。
四無量心(四梵住)としてまとめられる4つ徳目「慈・悲・喜・捨」(じ・ひ・き・しゃ)の最初の1つ。
慈愛の瞑想
慈愛(mettā, メッター)に満ちた思いを思念することで、慈を育てることができる[7]。これは禅定(巴: jhāna)の一種であるという[7]。慈はウィパッサナーの基礎であり、慈を持たなければウィパッサナーを実践することはできないとされる[7]。
脚注
注釈
出典
- ^ 中村元『ブッダの言葉』新潮社、2014年8月29日、Chapt.1。ISBN 978-4103363118。
- ^ 「四無量心」 - ブリタニカ国際大百科事典、Britannica Japan
- ^ 「四無量心」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館
- ^ 「慈悲」 - 世界大百科事典 第2版、株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
- ^ 「慈悲」 - 大辞林 第三版、三省堂
- ^ 「抜苦与楽」 中村元、福永光司、田村芳朗、今野達 編『岩波 仏教辞典』岩波書店、1989年、663頁。 ISBN 4-00-080072-8
- ^ a b c d ウ・ジョーティカ 『自由への旅』 魚川祐司訳、新潮社、2016年12月、pp.121-124。
関連項目
「慈 (仏教)」の例文・使い方・用例・文例
- 彼女は慈善事業のためにピアノリサイタルを開いた
- 慈善コンサート
- 慈善団体
- 慈善団体に寄付する
- 慈善のための寄付を集める
- 彼は慈善事業に多額の金を寄付した
- その聖歌隊は慈善のためにCDを吹き込んだ
- 子どもたちは洪水の被害者のために慈善活動を始めた
- 神よ,われらが慈悲深き女王を守りたまえ
- 慈悲を請う
- 無慈悲に,情け容赦もなく
- 彼は慈善という名目で仕事をしているのだが,それは税金の支払いを逃れるためなのだ
- 慈悲を懇願する
- 慈善家は大学に毎年の莫大な寄付金を分与した
- 彼に慈善募金を懇請した
- 慈善事業に100万円寄付する
- 彼は私の慈悲の心に訴えた
- これは慈善事業に寄付してください,もう私にとって必要ないから
- 収益の半分を慈善事業に寄付する
- 慈善事業目的のため。
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